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正月太りは避けされない(1月4日)

実家がある福島に帰省してきた。同じタイミングで東京からいとこが遊びに来ていて、ちょうど入れ替わりのタイミングだった。僕はいつも地元に帰省するときにある覚悟を決めてくる。そう、帰省で帰って来た以上、絶対に太ることは避けられないのだ。今から東京に帰るタイミングのいとこが「今回だけで3キロも太ったんだけど、やばくない?」と言い放っている。数日後に成人式を控えての悲劇。残念ながら意識したとて避けることはできなかっただろう。あぁ、こうならないように気をつけないとなと肝に銘じた。

去年の正月を終えた後、僕は人生最高体重を更新した。流石にこのままではやばいと思い、部活動以降パッタリと辞めてしまっていたランニングを再開することで3ヶ月かけて体重を減らすことに成功した。その行程があまりにも面倒だった。

理由は分かっている。まず3食しっかり食べさせられること。3食食べることが問題なのではなく、食べるにしても1食あたりの量を減らして欲しい。いつもの2食の要領で3食食べさせられるので太らないわけはない。お腹がこれっぽっちも空いていないのに次から次へと迫る食事というミッションを攻略しなければならないのだ。できればお昼は抜いて欲しいのだが、ウチの家にとってお昼を食べないなんてのは言語道断。馬鹿なこと抜かしてんじゃないよと全く受け入れてもらえない。

そして二つ目が食事の内容である。一度の食事に主菜がいくつも並ぶ。魚の煮付けがあるのに肉を焼いてくれたり、エビフライと刺身、そこにすき焼きなどもうどれがメインでどれがサブかなんて分かったもんじゃない。食事というのは一つのチーム戦なのであって、チーム全員が大柄なホームランバッターばかりではせっかくの良さが隣のせいで霞んでしまい、うまく機能しなくなってしまう。それだけじゃない。ご飯や味噌汁の茶碗が空くとまだ食い足りないと思われて、おかわりを準備しようとしてくる。いらないと断ると、もっと食えよと残念そうな顔をされるので僕は対策を講じて、食事の最後まで茶碗にお米を残すようにして、もっと食えよを封じ込めようとした。すると残り一口か二口残っているのを見かねて、そこの上からおかわりを装われかけ僕の作戦は全く意味を成さずあえなく撃沈した。

そして最後が食ってすぐ寝ることである。実家に帰るたびに思うのが、本当にやることがない。全てから解放されてまるで猫にでもなったかのようなひと時。これが良くて帰ってきているのはあるが、ある程度食べている手前罪悪感が頭から離れない。食べる、寝る、起きる、食べる、寝るの繰り返しでその間移動もほぼない。そりゃ太るよなと思う。

もちろん贅沢な悩みだということは重々承知している。お金もかからない、食事も出してもらえる、でも一方で1人で好きな時に好きなように食事していた気楽さから来るありがたさも感じる。ある時から僕はあまりものを持たなくなった。足るを知るというのはこういった背景も関係しているのではないかと思う。やっぱりたまに帰省するくらいがちょうどいい。今回はまだ体重を測れていない。


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