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文章に残すということ(12月31日)

今年の大晦日は今までの人生の中でもだいぶあっさり目に終わった。テレビもつけずにSNSもあまり眺めずただ淡々といつものように過ぎていった。一日中番頭をやっていたのだが、いつもの常連さんたちが「今年もありがとうございました、来年もよろしく」とか「良いお年を」と帰り際に言って帰るのを聞きながら年末を感じていた。その言葉をあまりお店に対して使って来たことはなかったので、その一つ一つの言葉を妙に噛み締めながら受け取っていた気がする。

「今年も1年あっという間だった」が年末になると常套句のようにあちらこちらで聞こえだす。なるべくそうはありたくないなと思いながら頭の中で1年を振り返るも僕の1年間は終わってみれば短く感じてしまう。いろんな場所にも出かけたし、初めてのことや初めましての人にもたくさん出会った。自分の中で限界まで動いていたにも関わらずこんなに早く感じてしまうのは一体なぜなのか。

そんな中12月から記事投稿も再開した。1年間は短く感じるのにこの1ヶ月は驚くほど長い。何気ない1日に何があって何を感じたのかそれを文章として書き留めるだけで1日の濃度がぐっと増した。大切にできている分、文字に起こす大変さも増す。1日1日に実感を持つことはどうやら簡単なことではないらしい。

もし生きていた今までの膨大な時間を全て文章に残せていたなら振り返ったときにどう思うだろうか。内容がないと落胆するか、成長の実感を自信に変えるか。文章に残すというのはそういった良い側面も悪い側面も含めて自分を愛しなければいけない。なんだが修行のようだが、今の自分に必要な時間であることは間違いない気がする。

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