日本代表振り返り

クロアチアに負けちゃいましたね。ただW杯の熱がまだまだ冷めやらないので思ったことをつらつらとnoteにまとめてみました。多分、一回こっきりでは。既にさんざん。Twitterでつぶやいていましたがこれ以上はサッカーに興味がない方には見苦しいでしょうしね。ただ訳知り顔で書いていますが素人の戯言ですので悪しからず。


3バック

今回、何がいちばん驚いたって3バックを突然使い始めたのは驚いた。元々、CB適正の選手が揃っていて森保監督が広島を指揮していたころに使っていたフォーメーションだけに使わないのを不思議には思っていたけど、ドイツ戦の前半、かみ合ってなかったので後半から使った時も窮余の一策くらいに思っていたのが、次のコスタリカ、スペイン、クロアチアでも使っている&ぶっつけ本番とは思えない程度にはスムーズに機能していたので練習ではある程度、仕込んでいたのが推察される。

ではなぜ3バックを実戦であまり試してこなかったのか?


1.3バックに適した相手がいなかったから

2.他国にオプションがあることを悟らせないため


この2点に尽きるのかと思う。

1.について3バックは得てして守備的になりがちだがアジアレベルでは守り切れないよりも攻めきれないことが多いので使いにくかったのでは?もちろん、練度を積めば広島時代のように攻める時はボランチが降りてきてCB2人がSBのように振る舞う可変システムもできるのだろうけど、そこまでには時間がかかったのかなと。

じゃあ親善試合とかで強豪国とやった時になぜ使わなかった?と言われるとそれこそ2.の理由なのかなと。後半からのフォーメーションチェンジに対してあきらかにドイツは想定していなかったように見えた。単発でたまに見せていたから可能性として頭の端には合ったのでしょうけど面を喰らってたようにも見えた。もちろん実戦経験の場を失うデメリットはありますが、予選通過前から抽選では第三ポッドに入ることが想定されており、格上二ヶ国を喰うには奇襲が必要と判断したんじゃ?

いつか森保監督がネタばらししてくれないかな。


戦術三笘

今大会の日本代表で何よりインパクトを与えた選手は三笘でしょうね。個人的には2ゴールの堂安よりも三笘の方が世界を驚かせたと思います。Jでのルーキーイヤーも大概、えぐかったですがこの短期間(まだプロ3年目!)で世界の強豪を相手に1対1を仕掛けられる選手になるとは想像もしていなかった。ただチームとしても三笘本人としてもまだまだ伸び代を感じるのよね。チームの面から言えば、三笘に如何に良い状況でパスを入れるか、入れた後にどうするのかが徹底されていなかったように映る。Abemaの解説で本田さんがひたすら、「三笘さんにフォローいかんでいい!」と連呼していた気持ちがすごくわかる(笑)後はクロアチア戦のように警戒された中でどう活かすかこの辺りがまだはっきりしていなかったのかなと。左右に振ってマークを分散させて渡すのか、それとも警戒されている三笘をオトリにして別のところから崩すのか。この辺りの深度が増せばより破壊力がますのかなと。

三笘本人の面で言えばボール保持した位置に関わらずプレーがアグレッシブなんですよね。自陣ゴール前でも平気でリスク背負ったプレーをチラホラ見せるのでなかなか心臓に悪い。他のプレイヤーにも自分基準でパス出したりしているのもマイナス要素よね。相手選手が近くにいる状態の谷口や守田に「それくらい抜けるでしょ?」と言わんばかりのパスだしてたり(笑)

後は崩しの段階でも脳内が8割ドリブルなので相手も構えやすい部分はある気がする。それでも抜いちゃうのが三笘なんですが相手のレベルが上がるとそれだけでは抜けなくなる。今年の春頃やってたブラジルとの親善試合がそんな感じだったのかなと。ちょいちょいTwitterでも呟いていましたが、スラムダンクの山王戦でそれまで1on1で無類の強さを見せていた流川が沢北に止められまくったシーンを思い浮かべるとよくわかるのかなと。三笘がもしパスでも崩せる技術が身に付けばそれこそ欧州5大リーグの強豪チームでスタメンを張れるレベルになるんじゃないかと期待してしまいます。


森保采配

正味、大会前までは批判的でした。いや批判しまくっていました。今は手の平がちぎれるくらいにひっくり返しまくっています(笑)

元々はメンバーが動脈硬化を起こすくらいに常連化してたし、交代カード含めて、戦況に応じた采配が出来ないワンパターンな人と思ってました。広島で結果を残したのもミシャの作った遺産を後生大事に使っただけとくさしまくってました。

それが本大会では積極的な交代策に状況に応じた柔軟なフォーメーションチェンジ。指揮を執っているのは本当に森保監督?って思ったぐらいです。そして今大会から3枚→5枚になった交代カードもハイプレスの戦略を活かすために最大限有効活用していたように伺えました。そう考えると敢えて大迫を外して機動力に優れる前田や浅野を選んだんじゃないかな?

前述の3バックを隠した(勝手に妄想)ことと言い、諸々、これら全て敵のスカウティングに対する擬態だったのかと。まさに令和の昼行灯大石蔵之助!


4年後に向けて

今回の主力で4年後に麻也、長友はさすがに難しいでしょうし、酒井、権田も微妙だと思いますが伊東や遠藤はそうレベルを落とさずにいけそうですし、板倉、堂安、冨安、久保、三笘等々上積みが期待できそうな面々が多いだけに期待したいです。

ただ心配なのが、今回の活躍で三笘や堂安が不釣り合いなビッグクラブに移籍して出番を得られずに出場機会が得られなくなってしまうパターン。順調にステップアップしてくれればいいのですが、怪我はもちろん出場機会が得られないのも途端にレベルが落ちちゃうからね。ガンバの昌子なんかもロシアW杯後にこれからは日本DFの中心になると思っていたのに、怪我+出場機会失うで代表から遠ざかっちゃったしね。


次の代表監督


ざくっと分けて次の3択になるんだけど


1.森保監督が続投

2.別の日本人監督が就任

3.外国人監督を招聘


選手どうこうよりも、これってかなりクリティカルなことになるよね。野球に比べると自由度が高い分、監督の影響って大きいと思うんですよ。この監督選びをミスるとベスト8どころかアジア予選敗退だってありうるから、W杯が終わった後はこのことがいちばん気になっている。


1.例年ならW杯を一区切りに監督が代わってますけど今回は続投もありそうな雰囲気。ただ森保監督の続投についてW杯で見せたような柔軟な采配は称賛に値しますが、W杯に行くまでの硬直しきった選手選考や見えてこない漠然とした戦術がすべて擬態だったとしてもそれはあくまでも奇襲なんよね。今回で言えば予選リーグで第2ポットに入る、もしくは2ポットに入るような強豪国にがっぷりよつで勝てるようなチーム作りをしないと目標にするベスト8は見えてこない。あとは引き出しの数も気になるところ。正直、アジア予選の頃はこれという戦術もなく、攻めるも守るも選手任せで本大会になってやっと決まり事が垣間見えたくらい。今回の結果はすごいことだと思いますがだからと言って続投を手放しでは喜べないです。


2.他に日本代表の監督となると現行のチームとの契約もあるでしょうけど、それを無視すればフロンターレの鬼木監督か後はその師匠筋の風間監督かな。ただこの二人のサッカー(というかフロンターレのサッカー)って短期間で落とし込むのは無理よね。結局、人選がフロンターレ中心になって底上げが難しくなるのかも。ただアジア予選の途中で田中碧、守田+遠藤のユニットを固定した手法は代表のように短期間でチームを成熟させるのには悪くはない。スペインにとってのバルサ、ドイツにとってのバイエルンみたいな。他だと片野坂監督もガンバで成功していればその目もあったでしょうけどこのタイミングではさすがにないよね。長谷川健太は志向するフィジカルゴリゴリのサッカーは外国人がいないと成り立たないから却下。現代表との親和性で言えば城福監督が思い浮かぶけどこれという実績もないしね。個人的に言えばフロンターレの系譜の鬼木、風間両監督以外はないかな。


3.では外国人監督は?これが難しい。名の知れた監督を欧州から引っ張ってくるともなると年俸で2億、3億が最低ライン。しかも成績が伴わなくて途中解任する場合もヘタすれば違約金とか年俸以外に結構な金額を持っていかれる。最先端のサッカーを日本に植え付けてくれる監督がいないものかなと期待しているもののも金額がエグイよね。それとその人選も難しい。最近だとザックあたりがビッグネームだったけど、やっていたサッカーはミランを率いていたころの古臭いサッカーをアップデートできずにいたしファルカンやジーコみたいに選手時代のネームバリューだけで選んだら何がやりたいのかよく分からなかったり。後はハリルやアギーレみたいに結果と関係のないところで切ったりしたこともあるからそもそも外国人監督から敬遠もされそう。結局、安全で安価なのはオシムみたいにJで実績のある監督よね。個人的には森保監督の師匠筋にあたるミシャ監督推しなんだけど既にご高齢で代表の激務には厳しいかな。後は浦和をクビになったリカルド監督。浦和では残念だったけどACLでは決勝進出してるし、徳島では限られた駒で非常に良いサッカーをしていましたよ。ほかだとFC東京アルベル・プッチなんかも面白そう。元J経験者に広げるとポステコグルーの名前もあがるけどオーストラリア人なので予選で戦う可能性がある相手がいるのは微妙かも?同じ理由で横浜のマスカットも厳しいか。タイミング的にストイコビッチの名前もあがりそうだけどグランパスのあと中国で6年も指揮してたらもう新しいサッカーをキャッチアップ出来ないよね。今回セルビア代表監督やってたけど、選ばれたのも協会内の内紛でごたごたしていたところ政治的になったようなものでW杯も2試合ほどみたけど戦力を持て余していたように映ったな。駐在員として他人ごとに思えず身につまされるものがありますが。


今まで日本が参加したW杯をずっと観てきましたが、フランス大会では本当に出ただけで何もできずに帰ってきましたが、そこから中田+小野ら黄金世代が台頭し日韓大会では開催地の優位はあれども決勝トーナメント進出、ドイツ大会では結果こそ伴わなかったものの黄金世代の最盛期とあって期待値は半端なかった。正直、黄金世代でダメだった時は当分、苦難の時期が続くと思っていたら、南アフリカでは本田、長谷部、長友らが躍進。ドイツ大会では唯一フィールドプレイヤーで出番なく苦汁を舐めたヤットがチームの中心になって予選突破したのは驚いた。ブラジル大会ではミランやインテル、マンUと選手の所属先をみればとても日本のチームには思えないほどのレベルになっていたもののそれが災いして我の強すぎるチームになってしまっていたのかなと。逆にロシア大会では期待されたプラチナ世代が伸び悩みそれまで支えてきた本田らも下り坂と期待値は低かったものの、試合巧者ぶりをみせて決勝トーナメントに進出。ベルギーの黄金世代を相手にあと一歩まで追い詰めたのは今もこの先も語り継がれる偉業でしょう。そして今大会、ドイツ、スペインに勝ち、クロアチアともまともにぶつかってPKまで持ち込んだ日本にはフランスの頃のひ弱な面影はないですよね。5大リーグがあるイタリア、スペイン、ドイツ、フランス、イングランドと南米のブラジル、アルゼンチンを頂点に、他の国はスター選手の出現によってトップグループに肉薄し、衰えては離れたりしている中で日本は多少の上がり下がりはあるものの1998年から2022年の24年間、特定の個に依存することなく少しずつではあるものの着実にトップグループとの差を詰めてきたなと。なんとかこの流れを止めることなく私が死ぬまでにベスト4、願わくば決勝の舞台に日本代表が立つ日が来ることを祈るばかりです。


まとまりを欠く駄文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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