11ヶ月の子どもを抱えた在宅勤務のリアル
2019年6〜8月に育休をとり、9月に復帰をして半年。仕事と育児のバランスにもだいぶ慣れてきた矢先、急にその時はやってきました。
在宅勤務。
先に在宅勤務をはじめていた妻は、ベビーシッターさんとも仲良くしながら、きっちり仕事もこなしています。自分も当初は軽く考えていました。新しい体験にちょっとワクワクしていたくらい。
しかし、世の情勢がどんどん悪くなり、これまでお願いしていたベビーシッターさんにも、いろいろ頑張ってどうにか入園が確定した保育園にも、どちらにも頼れなそうな空気に。
あ、なるほど…仕事と同時に2人で育児もしないといけないのね。
ようやくその現実が見えてきます。
それでも、楽観的な性格もあって「まあ、なんとかなるっしょ。」くらいのテンションで最初は考えていました。これまでも数々の体力仕事してきたし、どうにかなるだろうと。
そして4月。いよいよ保育園もベビーシッターさんもない生活が始まりました。1日たち、2日たち、1週間がたつ頃には、事態の深刻さを重く受け止めるようになってきます。
いやこれ、想像以上に無理ゲーじゃない?
毎日が追い込み期と同じくらい忙しいじゃん。ローンチ直前みたいな生活。
そして終わりが見えないことの負荷たるや・・・。
一周回って、笑えてくるぞ、この状況。
いくら仕事で課題解決をしていようが、今回ばかりは物理的にどうにもできない事態。どうあがいても好転することがない毎日を、必死に乗りきるしかありません。
文化祭前日のようなテンションで「これはやばいよね〜」と妻と笑いあうことで、どうにか自分たちをごまかして、GWにたどり着きます。
そんな、束の間の休息となったある日、こちらの記事に出会います。
同じように悪戦苦闘してる方がいることに、どこかホッとした自分がいました。やっぱりどこの家庭も大変。その事実を知るだけで、少し楽になった気がします。
とにもかくにも、なんとか1ヶ月やってこれた。
そうやって自分たちを褒めてあげながら、いつの日か良い思い出として見返すことができるように。私もここにリアルな生活を記しておくことにしました。
これも誰かの気晴らしになったら嬉しいです。
いまの生活タイムライン
5時
バチバチバチ・・。
誰かに顔を叩かれるところから1日がはじまります。
目を開けると、そこには子どもの満面の笑み。ベッドやソファによじ登ることができるようになってからというものの、これが毎日の日課になりました。
うん・・・。おはよう。
明らかにこちらとはテンションが違う子どもをかかえ、リビングに向かいます。子どもはおもちゃへと一直線。ペタペタと小走りで向かいます。こちらはカーテンをあけて、日が昇るのも早くなったなぁ、なんてぼんやり考えながら、寝ぼけた目をこすります。
あ、パンパンになったオムツを交換しなきゃ。
6時〜7時頃
今日のスケジュールを確認したり、twitterやニュースサイトを回遊したり。遊んでる子どもを横目に、どんどん情報を摂取することで、頭を少しずつ起こします。
そうこうしているうちに、1回目の離乳食。作り置きの食材を解凍し、スプーンで口に運びます。最近は手づかみが楽しすぎて、食べ散らかし方もワイルドです。
8時〜9時頃
子どもの相手を妻に任せつつ、洗い物・洗濯・掃除・ゴミ捨てと、一通りの家事を一気に済ませます。家事スキルが一通りあってよかった。淡々と効率的に作業するの、案外嫌いじゃありません。
9時〜19時頃
仕事開始。
日によって、妻も私もミーティングや作業予定が違います。どちらがいつまで仕事をするか、その間どちらが子どもの相手をするか、お互いの状況をざっくり確認します。
2人ともチームを持つマネージャーのため、毎日ミーティングの機会が多め。メンバーには理解をしてもらい、迷惑をかけながら、なんとかスケジュールを調整していきます。
子どもは11ヶ月。まだ1人遊びはできないものの、好奇心旺盛で、じっとしていることはありません。あちこち歩き回ったり、何かをかじったり、ソファからダイブしたり。なかなか目も離せません。抱っこをしないと不機嫌なときには手も封じられる。なんという拘束力。
そこに、寝かしつけとご飯が2回ずつ。
・午前寝:10時〜11時頃
・離乳食:11時〜12時頃
・午後寝:14時〜15時頃
・離乳食:15時〜16時頃
リフレッシュが必要そうであれば散歩にでたり、ねだられたら絵本を読んだり。日中は終わることのないタスクが次々と発生します。
時間を区切って交代しながら対応するものの、物理的にミーティングが被ってしまうこともしばしば。そんな時は、子どもを抱えながらミーティングに参加することもあります。
そうして気がつけば、あっという間に1日が過ぎていきます。
19時〜20時頃
子どもをお風呂にいれて寝かしつけ。裸でケタケタ走りまわる子を追いかけながら、服を着せるのも一苦労。夜の寝つきがいいのは唯一の救いです。安らかな寝顔をみると元気がもらえます。
20時〜21時頃
あるもので夕飯を作ってさっと食べる。夫婦どちらが担当ということも特になく、やれるほうがやるスタイルです。どちらもその体力がなければ、いさぎよく出前館やウーバーイーツに頼ります。
撮りためたTV番組、TVer、Netflix、Amazonプライムを眺めつつ、ようやく一息つくことに。あ、最近の一押しはabemaの将棋トーナメント。フィッシャールールが楽しいです。
このあたり、夫婦の金銭感覚や趣味嗜好が近くてよかったな。
21時〜25時頃
やっと手に入った静かな環境。
少し気分を切り替えて、企画系の仕事に集中したり、事務作業をこなしたり。本を読んだり、ジョギングしたり、筋トレしたりと、思い思いの時間を過ごします。
日によっては、家族ぐるみの友人とzoom飲みをしたり、妻と一緒に離乳食や自分たちのランチの仕込みをすることも。
こんな時だからこそ、やらなくちゃいけないこと・やりたいことがたくさん出てきますよね。よくも悪くも詰め込んでしまいがちな性格です。
25時〜26時頃
そろそろ就寝。寝室にいくと、寝ぼけた子どもがベッドに寄ってくることも。かわいい。そうして数時間後には、タイムリープしたような朝を迎えます。
ざっと書いてみましたが、本当にこんな毎日を送っていました。
この生活で役立ったアイテム
先のツイートにもありますが、これだけバタバタした日々のなか、相当助けられたアイテムを2つ紹介しておきます。
1:AirPods
子どもを抱きかかえながらミーティングを行う時は、これが必須。
イヤホンコードをひっぱられることもなく、PCの音にびっくりされることもなく。ちょっとオムツをかえないといけなくなっても、耳ではミーティング内容を聴き続けることができます。ワイヤレスイヤホンのすごさを改めて実感しました。
2:popIn Aladdin
そしてもう一つが、プロジェクター付きシーリングライト。リビングのライトとして採用していたこいつが、思った以上の活躍を見せました。
子どもの奥にある壁にむかって投影すると、子どもとPC画面が、同じ視野に入ってきます。これでzoomの画面共有もばっちりです。
先に挙げたAirPodsと組み合わせると、
・子どもがおもちゃで遊ぶのも見守りながら
・AIrPodsでzoomミーティングの音声を聴きながら
・画面共有の資料をプロジェクターで確認しながら
・手元のスマホで音声ONにして発言しながら
・手元のスマホでLINEやSlackを返す
みたいな、スーパーマルチタスクも難なく対応できるようになりました。
文明ってほんとすごい。
やってよかったこと・気づいたこと
最後に、この生活をすることで、改めてやってよかったこと気づいたことをいくつか残しておきます。
・変に貯めすぎない。変に求めすぎない。
できる/できない、大丈夫/いま無理、これやって/これはやる、など、夫婦間のコミュニケーションがはっきりするようになりました。逆に、受けいれる心もいつもより広く。いい意味で、おたがいに「頑張りすぎない」ようにして、バランスを保っていたのかなと思います。
・毎日かならず日に当たる。
幸いなことに、すこしだけ広いベランダがあったので、なにかにつけて、外の空気を吸うようにしました。Colemanのチェアにゆったり腰をかけて、じっと目をとじ日光浴。こもりがちな生活だからこそ、これが大事なリフレッシュになりました。
・保育園の先生すごい。
子ども1人だけでもこれだけ大変なのに…。複数人をつねに見守ってくれる保育園の先生は、体力的にも精神的にもどうなってるんでしょう。心から尊敬でしかありません。
・給食ってありがたい。
毎日の食事の準備はもちろん、色々な食材を少しずつ食べさせるために献立を考えたり、夜な夜な作り置きをしたり。地味にやらなくてはいけないことがたくさん。栄養バランスもきっちり考えて、準備も片付けもしてくれる「給食」のありがたさを、身にしみて感じるようになりました。
・ツーオペで助かった。
改めて考えてみると、妻も私も在宅で、一通りの家事/育児がお互いにできることが救いでした。最悪どうにかなるからこそ、どんなタイミングでも交代することができる。この利点は大きかったなと。
最後に
こうして書き出してみると、「やばいぞ、やばいぞー」といいながら、うまいこと適応できているようにも感じてきました。
仕事もプライベートも大きく制限を受けているこの生活。これも「子どもや家族と生涯過ごせる時間が増えた」と思えば、素敵なことのように感じられます。
環境に身も心も合わせることが大切ですね。
とりあえず仕事があって、家族みんな健康で生活できることが、こんなにも幸せなことだとは。これまで当たり前のように流れてたものを見つめなおす良いきっかけになりました。
いつか子どもが大きくなったとき、こんなことがあったんだよって、笑って酒が飲めるように。前を向いて、1日1日を大切に過ごしていこうと思います。
まだまだ特殊な状況は続きますので、皆さまもどうかお元気で。
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