C++, Java, Pythonプログラムの実行プロセスの比較
C++、Java、Pythonプログラムの実行プロセスを理解することは、ソフトウェア開発におけるパフォーマンスとリソース管理を最適化するために重要です。各言語はプログラムを実行する独自のアプローチを持っており、デバッグ、エラー処理、他のシステムとの統合に影響を与えます。プロセスに関する知識は、効率と互換性を確保するために特定のタスクに最適な言語を選択するのに役立ちますので理解しましょう。
1. C++プログラムの実行プロセス
ソースファイル: C++のソースコードは.cpp拡張子を持つファイルに保存されます。
1.1. ソースコードのコンパイル
コンパイラ: C++専用のコンパイラ(GNU Compiler Collection(GCC)やMicrosoftのVisual C++コンパイラなど)を使用してソースコードをコンパイルします。
コンパイルプロセス: コンパイラはコードのエラーをチェックし、機械語に変換します。
(a) プリプロセッシング: プリプロセッサはディレクティブ(#includeや#defineなど)を扱い、必要に応じて展開します。
(b) パーシング: コンパイラはソースコードを解析し、文法エラーをチェックし、中間表現に変換します。
(c) 最適化: コンパイラは中間コードを性能向上のために最適化します。
(d) コード生成: コンパイラは最適化された中間表現から機械語を生成します。
1.2. リンキング
オブジェクトファイル: コンパイルプロセスはオブジェクトファイル(.objまたは.o)を生成します。機械語が含まれます。
リンカ: リンカオブジェクトファイルは、プログラムが使用するライブラリファイルとともにリンクされ、実行可能ファイルを作成します。
静的リンク対動的リンク: ライブラリは静的にリンクされる場合(ライブラリコードが最終的な実行可能ファイルに含まれる)と動的にリンクされる場合(プログラムが共有ライブラリを使用する)があります。
1.3. プログラムの実行
実行可能ファイルの実行: 最終的な実行可能ファイル(Windows上の.exe)が作成されたら、それを実行できます。
実行: 実行可能ファイルを実行すると、オペレーティングシステムはそれをメモリにロードし、CPUは機械語を実行します。
2. Javaプログラムの実行プロセス
ソースファイル: Javaのソースコードは.java拡張子を持つファイルに保存されます。
2.1. ソースコードのコンパイル
Javaコンパイラ(javac): ソースコードをコンパイルするためにJava開発キット(JDK)の一部であるJavaコンパイラを使用します。
コンパイルプロセス: .javaファイルをコンパイルするとき、javacコンパイラはコードのエラーをチェックし、Javaバイトコードに変換します。バイトコードはJava仮想マシン(JVM)によって理解されますが、基礎となるハードウェアによって直接理解されるものではありません。
出力: コンパイルの結果、各.javaファイルに対応する.classファイルが作成され、それには対応するバイトコードが含まれます。
2.2. JVM上でのバイトコードの実行
Java仮想マシン(JVM): JVMはJavaバイトコードを実行するための仮想マシンです。基礎となるハードウェアとオペレーティングシステムの詳細を抽象化します。
実行コマンド: コンパイルされたJavaプログラムを実行するには、mainメソッドを含むクラスの名前を後に続けてjavaコマンドを使用します。このコマンドはJavaランタイム環境(JRE)の一部です。
バイトコードの解釈/コンパイル: JVMはバイトコードを解釈するか、またはJust-In-Time(JIT)コンパイルを使って、その場で機械語にコンパイルします。
2.3. ロードと実行
クラスロード: JVMはプログラムの実行に必要なクラスファイル(バイトコード)をロードします。
実行: JVMはmainメソッドから始まるバイトコードを実行します。バイトコードを機械語に変換する、メモリ管理、その他の低レベル操作を行うプロセスが含まれます。
3. Pythonプログラムの実行プロセス
ソースファイル: Pythonのソースコードは.py拡張子を持つファイルに保存されます。
3.1. ソースコードの解釈
Pythonインタープリタ: Pythonスクリプトを実行するためにPythonインタープリタを使用します。Pythonのインストールの一部です。Pythonインタープリタにはいくつかのバージョン(CPython、Jython、IronPythonなど)がありますが、CPythonが最も広く使用されています。
スクリプトの実行: スクリプトは、ターミナルやコマンドラインでコマンドを実行すること(またはIDEの機能を使用すること)で実行します。例えばpython script.pyのように実行します。script.pyはPythonファイルの名前です。
解釈プロセス: インタープリタはPythonコードを読み込んで実行します
(a) パーシング: Pythonコードは抽象構文木(AST)に解析されます。
(b) コンパイル: ASTはバイトコードにコンパイルされます。ソースコードの低レベルでプラットフォームに依存しない表現です。
(c) 実行: 最後に、Python仮想マシン(PVM)がバイトコードを実行します。インタープリタによって実行時に行われます。
3.2. 動的実行
別途のコンパイルとリンキングは不要: C++やJavaのような言語とは異なり、Pythonでは実行前に別途コンパイルとリンキングを行う必要がありません。インタープリタがこれらの側面をその場で処理します。
インタラクティブモード: Pythonではインタープリタのインタラクティブモードを使用して、リアルタイムでコードを書いて実行することもできます。
エンジニアファーストの会社 株式会社CRE-CO
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参考
1. Measure execution time with high precision in C/C++ :
2. Compilation and Execution of a Java Program :
3. Understanding the Execution of Python Program :
https://www.geeksforgeeks.org/understanding-the-execution-of-python-program/