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C++におけるオブジェクト指向プログラミング Part IV
抽象化(Abstraction)とは何か?
OOPにおける抽象化は、複雑な現実を隠蔽し、必要な部分のみを公開するプロセスです。オブジェクトが何をするかに焦点を当て、どのようにそれを行うかは隠します。C++では、クラスとインターフェイスを使用してこの目的を達成します。
C++における抽象化の実装
C++では、クラスのメソッドを定義することで抽象化を実現します。クラスのインターフェイス、つまり公開されているメソッドは、外部から見て単純化されたビューを提供します。
抽象化を用いたクラスの例:
class CoffeeMachine
{
private:
void grindBeans()
{
// 複雑なメソッド、外部からは隠される
}
void brewCoffee()
{
// 複雑なメソッド、外部からは隠される
}
public:
void makeCoffee()
{
grindBeans();
brewCoffee();
cout << "Coffee ready!" << endl;
}
};
int main()
{
CoffeeMachine myMachine;
myMachine.makeCoffee(); // ユーザーにとってのシンプルなインターフェイス
return 0;
}
この例では、grindBeansとbrewCoffeeはプライベートメソッドで、コーヒー作りの複雑なプロセスをカプセル化しています。makeCoffeeメソッドはユーザーに対して単純なインターフェイスを提供します。
抽象化を使用する理由
単純化: 抽象化により、オブジェクトとのやり取りが簡単になります。ユーザーや開発者は、クラスが何をするかを知るだけで良く、どのようにそれを達成するかを知る必要はありません。
保守性: クラスの内部動作を変更しても、そのインターフェースは変わらないため、保守が容易になります。
モジュール性: よりモジュラーで再利用可能なコードを可能にします。
結論
C++における抽象化により、複雑な詳細を隠し、必要なものだけを公開することで、複雑さを管理することができます。この原則は、使いやすく保守しやすいソフトウェアを作成する上で重要です。
次回のパート5では、C++での継承について探り、オブジェクト指向プログラミングのさらなるダイナミックな側面に焦点を当てます。
エンジニアファーストの会社 株式会社CRE-CO
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参考
Object Oriented Programming in C++ :
C++ Object Oriented Programming :