教材 (ソフトウェア) について
CoderDojo西神でサポートしている主要な学習ソフトウェアを紹介します。もちろん、これら以外の学習環境もサポートできる可能性がありますので、随時遠慮なくご相談頂ければと思います。
ビジュアルプログラミング
いわゆるプログラミングと言われて想像されるテキストを入力してプログラムを組むのではなく、様々な機能を持ったブロックを組み上げるようにプログラムを組むことができるのがビジュアルプログラミングです。
プログラムを組む上で大きなハードルとなるタイピングを回避することができるのがメリットです。また、ブロックなどで制御構造が表現されるため、文法に気を取られることなくアルゴリズムに集中できるというメリットもあります。
Scratch
ご存知、世界中で最も学習されているであろうプログラミング言語・プログラミング環境です。日本語にも対応していますので、英語に慣れていなくても大丈夫です。
ハイブリッド型プログラミング
Scratchのようなビジュアルプログラミングだけでなく、PythonやJavaScript等のプログラミング言語によるテキストプログラミングにも対応しているプログラミング環境もあります。
ここでは便宜上ハイブリッド型プログラミングと表現します。
このハイブリッド型のメリットは、ビジュアルプログラミングとテキストプログラミングの架け橋になるという点です。いきなりビジュアルプログラミングからテキストプログラミングに移行しようとすると、見た目・操作性・文法などのインピーダンスのミスマッチが大きいため、困難・苦痛を伴う学習となってしまいます。
ハイブリッド型環境では、ビジュアルプログラミングとテキストプログラミングの間をシームレスに行き来することができます。つまり、組み上げたブロックをテキストに変換したり、テキストをブロックに変換したりすることができます。ブロックがテキストではどのように表現されるのか、逐一確認しながら学習を進めることができます。
当然、テキストプログラミングに慣れたら、そのままテキストベースのプログラミングに取り組むことができます。
MakeCode
Microsoftが提供している無償のプログラミング環境です。ブラウザ上で動作します。ビジュアルプログラミングとJavaScript, Pythonに対応しており、UIも日本語に対応しています。
CoderDojoで学習に使う二つのマイコン (BBC micro:bit, Adafruit Circuit Playground Express) に対応したバージョンも提供されています。
MakeCodeで組んだプログラムは画面左上にあるエミュレータで動作を確認することができます。組んだプログラムはUSBケーブルでマイコンに流し込んで実行できます。
ただし、チュートリアルなどは日本語に対応しておらず、英語のままとなっています。
UIFlow / UIFlow2
M5Stack標準の開発環境です。グラフィカルプログラミングとPythonによるテキストプログラミングの両方に対応しています。M5Stackの液晶画面に表示する画面のデザインにもサポートしています。
事前にM5Burnerという専用のツールでファームウェアを転送しておき、開発時はPCとM5Stackをアドホック接続してWi-Fi接続情報を共有し、Wi-Fiに繋ぎ直してUIFlowと接続し、API Keyを設定してようやく作業を開始できるという、若干面倒かつ複雑な手順が必要なため、慣れないと混乱するのが難点ではあります。
UIFlow2になって、コードを入力する画面を左右に分割し、左ペインにはブロックを、右ブロックにはPythonをそれぞれ表示することができるようになりました。これにより、ブロックとPythonコードの付き合わせが容易になっています。
テキストプログラミング
一般的にプログラミングと言われてイメージされる、テキストコードを入力することによるプログラミングにも対応しています。
Arduino IDE
Circuit Playground ExpressやM5StackのようなArduino互換のマイコンは、Arduinoが提供するIDE (統合開発環境; Integrated Development Environment) であるArduino IDEにも対応しています。
Arduino IDEには1系列と2系列の二つのバージョンが存在しています。Arduino 2.xは最近リリースされたばかりで書籍などの情報もまだ少ないですが、Arduino Cloudによるリモート開発にも対応しており、非常に便利です。
JetBrains IDE
Android開発の新しい標準言語であるKotlinを開発した、チェコのJetBrains社が提供する多機能なIDEです。単体のIDEではなく、プログラミング言語ごとに最適化されたIDEが提供されています。
個人利用の年間ライセンスは40,000円 (初年度) ほどですが学生に対してはアカデミックライセンスが提供され、無償で利用することができます。
CoderDojo西神ではJetBrains社よりAll Products PackのClassroomライセンスをご提供頂いております。CoderDojo西神の参加者は無償ですべてのIDEを利用することができます。
CoderDojo西神では、このJetBrains IDEのアカデミックライセンス導入のサポートも行っています。
Visual Studio Code
Microsoftが提供する無償のエディタです。プラグインによる機能拡張が可能で、IDEのように利用することができます。この柔軟なカスタマイズ性により大変人気があり、非常に多くのITエンジニアが利用しています。