ユル〜い考察、「司馬史観」
大河ドラマで、最も多くの原作を取り上げられている作家、誰かおわかりでしょうか。
そう。国民的作家の司馬遼太郎氏です。
誰もが認める当代随一の人気作家です。
尋常ではない読書量に裏打ちされた豊富な知識、新聞記者時代に培ったキレのある文章や高揚感。
歴史小説というジャンルを確立させた作家といっても過言ではないでしょう。
氏の文章があまりに流麗であるが故に、私たちはその見事な文章に引き込まれ、あたかも氏の書く世界が史実であるかのように錯覚してしまう。
酔わされると思って呑む美酒もまた喜ばしからずや、なのですが(笑)
いわゆる「司馬史観」という美酒です。
その典型的な例が坂本龍馬です。
武士道による秩序と合理主義を併せ持つ好漢、というイメージは、氏の小説によって、私たち日本人の心に深く刻まれました。
そのイメージを払拭するのは容易ではありません。
否、全ての人が払拭する必要はないのかもしれませんが、
例えば、NHKに「この大河は史実と違う」と文句を言う御仁に限って、好きな作家は司馬遼太郎だったりするわけです(笑)
なお、私も先生の作品は好きですし、
渡辺謙の「まことに小さな国が、開花期を迎えようとしている」のナレーションで始まる「坂の上の雲」なんて、毎週みてましたから、司馬先生ファンの方、どうか石を投げないで~(笑)