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長時間作用型ニフェジピン徐放錠(CR)服用中の経管投与について

 長時間作用型ニフェジピン徐放錠(以下ニフェジピンCR)服用中の患者が入院となり、経口摂取できない例に遭遇することがあります。
 以前インシデントレポートで、粉砕して経管投与したため急激な血圧低下を招いた例がありました。メーカーからも注意喚起が出ています。

https://www.pmda.go.jp/files/000248347.pdf

PMDA ~
2022年9月
製造販売元:バイエル薬品株式会社

代替薬について考えてみます。
 真っ先に思い浮かぶのは、セパミットR-細粒2%でしょうか。分2で院内採用があればこれでいいと思います。ただ、以前製造中止があったり、今度0.75g包が中止され包装単位の集約があったりと供給面で不安が残ります。
 ちなみに細粒剤で徐放なのは小腸のPHで溶解が始まるように設定されているためです。

 採用や在庫がない場合はどうしたら良いでしょうか?(あるいは1日1回を維持したい場合)

 いずれにせよ医師への疑義紹介は必要になりますが、この場合はアムロジピンに切り替えが適切かと思われます。
 ほとんどの施設ではアムロジピンはOD錠が採用になっているかと思います。ニフェジピンとアムロジピンの適応の相違は異型狭心症くらいでしょう。持ち込みのニフェジピンによる血圧コントロールに対してアムロジピンでは困るという例は妊婦くらいでしょうか。
 アムロジピンが適切ではないケースは、降圧が十分できない場合(この場合は他の降圧剤と組み合わせることで解決できます)か、あまり狙ってやりませんがニフェジピンCRの二層性のピークを利用して、血圧の日内変動にピッタリ合わせてるケースでしょうか。

 いずれにせよ、経口摂取不可な状態ですので毎日血圧は測定すると思われます。経管でコントロールできる薬剤を探しておくのはその後(次の入院時)のことを考えても有用です。
 困ったらこれらのことを踏まえて提案すると良いかと思います。




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