【Archive】第5回和倉トーク 2024/11/15
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開催
「みなさま本日はお集まりいただきありがとうございます。それでは、第5回目の和倉トークを始めていきたいと思います。」
和倉温泉総湯内にある畳の間には、
地元住民、行政関係者、旅館経営者、運営関係者など40名ほどが集まった。
第4回までは休日開催だったが、第5回は初の金曜日の19:00開催だったこともあり、地元住民よりは働き手世代が多く集まった。
和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会による和倉トークの第5回目のテーマは「海外へ向けた和倉の観光を考える」
日本人観光客だけでなく、多くのインバウンド観光客を迎える和倉温泉にとって、今後、海外の人にとってどのようなまちづくりをしていくべきか考える回となった。
ゲストスピーカーは能登DMCマネージャーの小山氏。
移住者でありながら、いまは能登にとって欠かせないキーパーソンとなっている小山氏から、震災前に行っていたインバウンド観光客向けのツアー内容や、ターゲットについてお話しを伺う。
当日のプログラム
guestトーク: 能登DMC 小山基氏
大阪から能登島に移住し、能登の観光事業を起業し、震災後も能登の復興を引っ張ってきた小山氏の講演がスタートした。
そんな問いから始まった。
震災前時点
石川県は外国人観光客数が64万人。
能登は4万3000人。全体の約6%ほど。
直近は、全体の約5%ほどにまで低下しているという。
能登を知らない
能登でどう過ごせばよいかわからない
予約できない
この課題を解決すべく、能登DMCが立ち上がった。
能登DMCのメインターゲットである"モダンラグジュアリー層"。
聞きなれない言葉で、会場の集中力も一気に増していった。
もちろん、従来のクラシックラグジュアリー層も一定数、能登を訪れるようだが、能登DMCとしてモダンラグジュアリー層をターゲットにする理由は以下にあるようだ。
モダンラグジュアリー層の王道ルートは、東京、高山、京都、大阪だったが、京都は飽和状態、高山のサイクリングツアーも飽和状態になりつつあるため、金沢・能登へと観光客が流れてきているという。
モダンラグジュアリー層は日本の本物を体験したい。
ジブリの世界のような日本の田舎は、能登に残されている。
海が見える景色は、東京、京都、高山にもない。
普段の当たり前の風景も、外国人にとっては価値のあるものだという。
最後に、会場からの質問があった。
Q. 能登にいらっしゃる海外の人は、能登をどう感じていますか?
気張った観光地域づくりではなく、
いつもの日常をモダンラグジュアリー層に体験してもらうことが、
能登らしい観光コンテンツになる。
実際に現場で外国人観光客と関わっている小山氏だからこその目線が満載のゲストトークとなった。
ワークショップ
住民参加型のワークショップでは、海外の人向けの和倉の観光を考え、
付箋に貼り出すワークショップを行った。
閉会
こうして第5回和倉トークは幕を閉じた。
海外の人向けという普段とは違う頭で考える和倉のマチ。
当たり前の日常に価値があることもあれば、
いつも通りが外国人にとって不快になることもある。
出来ることもあれば、出来ないこともある。
ただ、課題が見えてこないことの方がもっと怖い。
和倉トークという場を設けることで、今まで見えてこなかった地域の課題と
活かしうるポテシャルが見えてくる。
今後の和倉トークにも期待が高まる。
文責 : 一般社団法人Code for Noto
代表 羽生田文登