院長に提案しよう!「待ち時間削減編」(後編)
みなさんこんにちは。
リハコン365 木曜担当の北垣です!
前回に引き続き、
「待ち時間削減・診療効率化」
について記載していきます!!
前回の記事では、概要的な話をさせていただきましたが、
今回は、待ち時間削減や残業削減を実現した事例を中心にお伝えできればと思います!
では本題へ!!
とある整形外科さん(A整形外科)の事例
この、A整形外科さんからは
下記のようなご相談を受けました。
■お悩み
・院長が診察に、経営に疲弊している
・院長が家族との旅行に15年行ってない
・毎日スタッフの残業が2時間程度
・患者数が毎年微減
そこで、
・診療効率化
を進めることを提案し、プロジェクトを進めていきました。
■診療効率化でやったこと
①現状把握
②目標設定
③ムダの洗い出し
④具体策を決める
⑤プロジェクトを進める
■結果
目標で示したものを約半年で達成することができました!!
取り組みで行なったことを順に説明していきます。
取り組み①:現状把握
まずは、ヒアリングや、診療見学をさせていただきました。
そこで、見えてきたことを記載します。
■この整形外科さんの概要
・1日患者数
250人
・診察スタイル
順番性
院長がPC入力
クラーク配置なし
・ピーク時の診察待ち時間
約2時間
・ピーク時の会計待ち時間
15分
・院長の診察
9分(内訳はざっくり、問診:2分、評価・診断:2分30秒、説明:3分、PC入力:1分30秒)
・院長の帰宅時間
22:30
取り組み②:目標設定
目標は、現状把握をしたのち、院長と面談をして下記のように決めました。
■KGI
・院長のQOL向上
・ES向上
・患者満足度向上
■KPI
・残業2時間削減/日
・診察人数80人/日
・ピーク時の診療待ち時間40分
・ピーク時の会計待ち時間5分
(※KGI、KPIがわからない方は、Google先生へ!)
また、
こう言った取り組みはプロジェクト名が大切(持論)なので、プロジェクト名を
「患者さんも、スタッフも2時間早く帰ろうプロジェクト」
としました。
また、スタッフさんには共有しませんでしたが、裏プロジェクトとして
「院長が家族との時間を2時間多くもとうプロジェクト!」
としました。
院長のモチベーションは医院経営にめちゃくちゃ大きな効果をもたらします。医師も人間ですから。。。
医院経営を考える上では、院長の生産性をあげるためにはどうするか、という視点が結構大切です。
取り組み:③ムダの洗い出し
そして、具体的な取り組みを決めるために削減できる項目を洗い出しました。
・院長の診察室での問診
・院長のPC入力
・院長の診察室での説明
・会計情報を窓口スタッフが入力してる
、、、、
改めて、洗い出すとたーくさん出てきます。
あとは、スタッフさんにも、さらに書き足してもらいました。
取り組み④:具体策を決める
③で挙げられた項目をエクセルにまとめて、優先順位を付けていきます。
そして、
効果が大きいもの、即効性があるものなどを下記のように分類します。
後ほど記載しますが、即効性が大きい取り組みからやっていくことをお勧めします。
取り組み⑤:ミーティングを進める
そこまでやってようやく、スタッフさんを巻き込んで、ミーティングをはじめ定期ました。
ただ、
新しい取り組みをしようとすると、
必ずと言っていいほど”反発”があります。。。
(※ルーチンワークを多く行なっている職場ほどその傾向は強くなる印象です)
なので、
「なぜ、このプロジェクトをするのか」
「どのようにこのプロジェクトを進めるか」
をしっかりと説明します。
そして、
プロジェクトを形骸化しないためのポイントが下記。
・取り組みしてすぐに効果を感じてもらう
・取り組みが目標に向かっているか”見える化”する
です。
理由としては、
「プロジェクト始めたのに、あんまり変わってなくない?」
と思われたら、一気にスタッフさんの協力が得られなくなります。。。w
そして、
「取り組みをしたはいいけど、効果あるの?」
と思われたら、取り組みが進まなくなります。
そのため、
(a)即効性のある取り組みから始める
(b)効果が見えるような指標をチェックしていく
ということが重要になります。
(a)に関しては、先ほど記載した取り組みをつけて順番に取り組んでいきました。
(b)に関しては下記の指標を毎月追っていきながら、その効果を検証していきました。
最初は重い空気だったミーティングでしたが、、、
効果が出始めるたころからスタッフさんもすごく建設的な意見をいただけるようになり、活発な良いミーティングに進化!
その結果、残業時間や待ち時間の削減を実現できました〜。
おおよそ、このプロジェクトで大きな効果が出たのが半年くらいでしたが、それ以降もスタッフさん主導でミーティングは継続しています。
あなたも待ち時間削減・診療効率化をやってみよう
上記のような流れでプロジェクトを進めることができれば、多くの医療機関では効果が出ると思います。
診療効率化を実現し、生産性をあげることができれば、医院経営に大きなメリットをもたらすことができます。
このプロジェクトを取り仕切り、貢献することができれば、院長の評価は鰻登り(?)でしょう!w
また、最近では、
クリニックで活用できる業務効率化のためにITシステムがたくさん販売されており、非常に有効なものが多くあります。
特に
・WEB問診、AI問診
・WEB予約システム
・自動精算機
あたりは、導入を検討してみることをお勧めします!
さて、いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、伝えきれなかった細かい内容もありますので、淳治記事に掲載していければと思いますが、少しでも気になることがありましたら、お気軽にご質問いただければともいます!
では〜!
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