「視座の話」
お疲れ様です!
Rehacon365の土曜日担当、氣田(けた)です!
先日は「コロナ特集」ということで、内容変更しましたが、
今週から「リハ職ができる立ち上げ支援のコツ!」に内容を戻し、お送りしていこうと思います。
※「立ち上げ」…組織や企画を新たに始めること。参照:三省堂 大辞林 第三版
…と言っても、まずは
なぜ、「立ち上げ支援」に関する内容をお送りしていくのか
というところから説明ですよね。
説明超簡単です。
私、立ち上げばかりしてきました←
です。
しかも、「実働」で勤務し、立ち上げて2~3年で辞めては次を立ち上げて、辞めては次を立ち上げて…を繰り返すこと4施設。非常勤やコンサル含めますともう少し増えるでしょうか。
なので、「実働」での経験のため、立ち上げ時の建物設計から事業計画、機器の選定等々から、業務稼働後の内部事情あれやこれや…も経験してきてはいるつもりです。そのあたりの“生々しい”内容もお送りし、皆様のこれからに少しでもお役に立てればと思います。
まずは、立ち上げ経験の中でも、特に多い「整形外科クリニック立ち上げ」に関する内容を中心に。もちろん1回で伝えられる内容量ではないので、何回かに分けてお送りいたします。
まずは本日、この内容からいきます!
【目次】
▶クリニック立ち上げて何がしたいの?
▶「視座」を高め、使い分ける
▶まとめ
▶クリニック立ち上げて何がしたいの?
皆さんは整形外科クリニックの立ち上げに携わるとして、
何がしたいですか?
この質問をされるとお困りになる方はけっこう多いと思います。
その中で、以下のような考え、イメージを持たれる方は多いかと思います。
「地域の患者さん診たい」
「スタッフみんなで手技を磨いて、患者さんを素早く良くしてあげたい」
「スポーツの患者さんを多く診るクリニックにしたい」
それもいいと思います。
「患者さんの症状、悩みを解決すること。」
「患者さんの幸せに寄り添うこと。」
それには変わりありません。
まずは次の図をご覧ください。
先ほどのように、この立場での考え、イメージを持たれる方はとても多いと思います。
では次の図はいかがでしょうか。
この立場の考え、イメージを持つことも大切になります。
患者さんがなかなか良くならないのに、自分のクリニックでの検査、治療に固執してしまっては、患者さんの悩みを解決に導くことができないかもしれません。Dr.と協力し、必要な方に、必要な時に、病院での精査、手術をすすめることは重要です。
この立場を設けるには、当然、近隣の病院との連携システム構築も大切になります。近隣の病院のDr.とクリニックのDr.との関係構築はもちろん、リハ科のメンバー同士、顔の見えた関係構築は重要です。
また、患者さんが手術の日程が決定した際に、「手術していただくDr.知り合いですよ」、「手術する病院のスタッフさん知り合い多いですよ」と声をかけるだけでも、患者さんの不安は間違いなく軽減します。
では次の図はいかがでしょうか。
この立場の考え、イメージを持つことも大切になります。
患者さんによっては「医療としてのリハビリが最適なのかどうか」、「治療を終えた後、それっきりでよいのかどうか」
医療のリハビリを脱した後、健康を維持できるように、予防のサービスを紹介できることは大切です。要介護被保険者等の方には特に言えるのではないでしょうか。
このあたりは、令和2年度の診療報酬改定の内容にも関係あります。
※参考
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000605493.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000623356.pdf
今度は次の図をご覧ください。
「保険分野」と「自費分野」と対立させて考えたり、「テクノロジーの発達」を医療に応用する発想がない方がいますが、患者さんを取り巻くHealth Care領域には変わりありません。
患者さんにとって良いものは、医療介護福祉分野でなくてもどんどん取り入れられていくべきです。
そして、こちらの図はいかがでしょうか。
見ての通り、Health Care領域は社会経済の一部でしかありません。
今回のコロナのこともあり、幸か不幸かこの辺りはイメージしやすくなったのでは思います。
▶「視座」を高め、使い分ける
※「視座」…物事を見る姿勢や立場。 参照:三省堂 大辞林 第三版
様々な図を見ていただきましたが、視座がさまざまにあることがお分かりかと思います。
どの立場、どの視座も大切で、間違いではありません。
しかし、冒頭でもお伝えしたように、
大切なこと、主語は、
「患者さん」 「クライアント」
です。
それらを取り巻いている状況なるべくすべてを考慮した上で、悩みを少しでも解決できる選択肢を提案するのとしないのでは大きな違いがあると私は思います。
視座を高めた上で、その高い(マクロ的視点)低い(ミクロ的視点)を使い分け、常に俯瞰で捉えることが大切
になると考えます。
▶まとめ
クリニックを立ち上げるにあたって、このような様々な視座を持ち、“使い分け“、イメージしていくことが、結果的に患者さん、クライアントの幸せにつながるようなシステム構築に繋がってくると考えます。もちろん、それは経営的にも大切なことです。
ではまた!よろしくどーぞ。
Rehacon 氣田和希@Kazuki Keta
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