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③南海トラフ巨大地震を準備する


前兆 黒潮大蛇行、ラニーニャ現象、大阪北部地震

                                  黒潮大蛇行が終わった年に大地震が起こりやすいという法則が日本にはあります。
黒潮は、四国~本州南岸を沿うように流れ紀伊半島沖で離岸し、大きく迂回しながら房総半島に向かって流れていますが、統計を取り始めた1965年~2017年までに、この現象は6回発生しており、年単位で継続することもあり、戦前に、11年に及んだ黒潮大蛇行が終わった1944年に、南海トラフ地震である昭和東南海地震が起こったという記録もあり、直近では、2004年から始まった黒潮大蛇行が終わった2005年に宮城県沖地震(M7.2)と三陸沖地震(M7.2)が起こっています。

                                  日本では、ラニーニャ現象の終わった年に大地震が起こるという経験則もあります。
ラニーニャ現象とは、赤道付近の東太平洋、ペルーやエクアドルの沖合いの広い範囲で、海面水温が平年より低くなる現象ですが、ラニーニャ現象が発生すると、日本の南方海上の西太平洋熱帯海域の海面水温が上昇して対流活動が活発になる。
こちらは、かなり精度が高く、2000年代に限った話でも、1998年夏より始まったラニーニャ現象が終わった2000年に硫黄島近海地震(M7.9)などが起こり、2007年夏から始まったラニーニャ現象が終わった2008年になると茨城県沖地震(M7.0)などが発生しています。
直近では、2010年夏より始まったラニーニャ現象が終わった2011年春に、東日本大震災(M9.0)や一連の群発地震が発生しています。

「大阪北部地震」

2018年6月18日に大阪北部地震(M6.1)が起こりましたが「この大阪北部地震こそが、南海トラフ巨大地震の前兆ではないか?」という専門家もおり、過去の地震を分析すると、南海トラフ巨大地震の50年前~地震の10年後までの期間は、それ以外の期間に比べて約4倍のペースで大地震が発生しており、前回の南海地震(1946年)が起きる前の40年間(1906~46年)には、北但馬地震(M6.8、死者428人)、北丹後地震(M7.3、同2925人)、鳥取地震(M7.2、同1083人)など、M6以上の地震が10回起きています。
この断層帯は、過去には、わずか5日のうちに3つの大地震を起こしており、1596年9月1日の慶長伊予地震(M7.0)、9月4日、大分の慶長豊後地震(M7.8)、9月5日、慶長伏見地震が起こっており、1605年には、南海トラフ地震の一つとされる慶長地震が発生しているので、南海トラフ巨大地震の発生日が、すぐそこに迫っていても、全くおかしくないことになります。

原子力発電所

現在の日本社会において、南海トラフ巨大地震が発生した場合、最大の脅威は、原子力発電所です。
南海トラフ巨大地震の被害想定エリア内には、 静岡県の浜岡原発(2020年現在まだ再稼働していない)と四国愛媛県の伊方原発(2016年3号機が再稼働)の2つの原子力発電所がありますが、東日本大震災の時でも分かるように、静岡県と愛媛県の原子力発電所に、万が一のことがあれば、その被害は、東日本大震災の比ではありません。
放射能は目に見えず、被害も長期的になるので、人が立ち入れなくなるということは、復旧もできない、南海トラフ大地震で原子力発電所が、東京第一原発のようになったら、日本は、静岡県を境として西と東に分断されることになります。
何故、このような場所に、原子力発電所を作ったのでしょうか?


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