見出し画像

勇者と魔王のrendez-vous

突然ですが、「牛久シャトー」をご存知でしょうか。12年ほど前にとある人気ドラマの撮影にも使われた、ワイナリーを主とした茨城県牛久市にある観光施設です。いえ、観光施設でした。

過去形にするのは、現在敷地内のほとんどの設備が閉鎖されてしまったからです。

今日は夫の実家に一泊で戻っているのですが、そちらに向かう前に夫がふと思い立ったらしく、連れてきてくれました。

夫が子供の頃、時折ぶどう狩りなどに訪れていたそうです。今ではレストラン、スーベニアショップ、カフェ、バーベキューなどがことごとく閉じており、庭園と思しき場所には赤いコーンと黄色いロープで進入禁止とされており。

なんだか、ちょっと寂しいなぁと思いました。というか夫の寂しそうな顔に胸が痛みました。

が。

そこは重要文化財、そのまま放置するわけがないと思って公式ホームページを見てみました。すると、どうも地元の牛久市と賃貸借する方向で基本合意したとのこと。

そこで9割がた思いつきで生きている私は、現在入場可能な資料館とワイナリー跡を巡ってこんなことを思いつきました。

以下、ヒントが豊富に散りばめられた本日の撮影写真です。

明治の古き良き雰囲気の建物がお出迎え。この中に勇者の自宅があって、寝坊しがちな勇者を母親が起こしにきます。

元がワイナリーなんで、「酒場」です。間違いなくルイーダさんが切り盛りしております。

歴史を感じる樽たちの整列。ここの奥に村長がいて、近隣の魔物を倒すよう勇者に依頼します。それが、長い旅の始まりです。

初期装備だけで「ザッザッザッ……」と階段を降りると……

細長く続く、暗闇のダンジョン。かすかな光を目指して歩きます。

魔物を倒すと現れる隠れHP回復スポット的な(兼セーブポイント)。

魔物討伐の褒美に村長がくれるやつ。仲間も増え始めたり(村長の孫娘とか)

町外れに住むひねくれ科学者の裏庭という設定(彼ものちに仲間になる流れ)

毒キノコ!たぶん。アイテムとして使えます。

すっかり秋模様ですね。勇者もここで一休みしました。

紺のスニーカー→勇者夫(暗がりでも平然、ほがらか)
白のコンフォー→魔王私(暗がりに溺れた、てんぱる)

ここには雑魚モンスターがたくさん出ますからね、経験値を稼ぎましょう。

というわけで、なりゆき大魔王Cocotからの提案である。せっかく牛久市と賃貸借で基本合意したのならば、

ここをぜひ、ドラクエウォークやポケモンGOとコラボして「聖地」としたらどうだろうか?

あの構造と雰囲気はどう考えてもそのままにするのはもったいなく、特にRPGで育った層にはかなりハマると思うのだ。

もれなく私はどハマりした。夫が「心琴が絶対好きな場所だと思う」と予告した通りである。ん、なんか夫のほうが魔王っぽいね。まぁいいや。

私は茨城県民でも牛久市民でもないから、これは無責任な提案かもしれない。歴史を重んぜよという声もあろう。

けれど、まずは存在を知って関心を持ってもらい、そこで少しでも経済が活性化する、お金が循環する、そして地域が元気になるような「仕掛け」があってもいいと思うのだ。

小一時間ほどの滞在だったが、かかったお金は駐車場代の100円だけ。もっと取っていいのに……。

近所の喫茶店「サイトウコーヒー」のテーブルにいたカッパちゃん。アイスコーヒーがとても美味しかったです。もちろん撮影前に飲み干しました!(飲食物に対するデフォルトの仕様だ、許せ)

カッパや、ご当地ヒーロー「イバライガー」とのコラボもきっと楽しいよ。

時代に即したというか、技術などをうまいことマッチさせたような「楽しい」ことが、きっと社会をポジティブに驚かせて、多くの人の意識を耕すことに繋がるんじゃないかな、と思ったりした、魔王から転職して「遊び人」となった(戻った)笹塚の現場からのレポートでした。

よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。