不妊治療中の夫婦へ~女性がやってもらって嬉しい家事/ケア~
多くの家庭にある悩みの1つに家事分担があります。
洗濯、料理、掃除だけが家事とは限らず、
排水口の掃除、トイレットペーパーやシャンプーの補充、ゴミの分別など、
いわゆる「名もなき家事」が悩みを複雑化させています。
共働きが主流になったこの時代、家事に対する価値観は変わりつつありますが、実態としてはまだまだ追いついていないのが現状です。
厚生労働省の調査によると、共働き世帯における男性の家事時間は1日あたり12分。女性の家事時間は207分です。
また、専業主婦世帯での男性の家事時間は1日あたり9分。女性の家事時間は283分という結果に。1)
一方、家事が苦手で何をどうすればよいか分からない方もいます。
特に男性に多いのが、つい不得意分野に手を出してしまい、女性に文句を言われてしまうケース。
また、こだわりの強さの違いなども相まってお互い不満が生まれることもあります。
この記事では、女性側の視点から、家事において男性に何を望んでいるか、
特に、妊活中の夫婦はどんな配慮をしながら家事に取り組めば喜ばれるのか紹介します。
〈1〉世の中の女性がやってほしい家事
まずは、世の中の女性が考えるやってほしい家事のご紹介です。
株式会社ネオマーケティングの2018年の調査によると、女性が男性にしてほしい家事1位はゴミ捨てでした。続いて2位が風呂掃除、3位は食器洗い。2)
忙しい朝の時間。
出勤ついでにゴミを捨ててくれるだけでとても助かります。
しかし、ゴミ捨てはゴミを集積場に持っていくだけではなく、他に関連する作業が多くあります。
例えば、プラゴミは洗って水を切る、ペットボトルはラベルを剥がす、家じゅうのゴミ箱からゴミを集める、新しいゴミ袋への交換など。
意外と、多くの作業が絡んでいるから大変です。
また、気付いたときにお風呂掃除が終わっていると嬉しい気持ちになります。
きれいなお風呂に浸かるのは幸せな時間ですよね。
お風呂場は、掃除の仕方に個人差が大きい場所ですが、
風呂場椅子の裏側や、シャンプーボトルの底のぬめり取り、洗剤の補充までされていると、きっと喜ばれます。
第3位に選ばれた、食器洗いも助かる家事のひとつです。
ついでに生ゴミの処理やシンクの掃除などキッチン周りがきれいにされていると、料理をする人はもっとおいしいものを作ろうと意欲が湧きます。
〈2〉不妊治療中の女性が男性に望む家事
不妊治療中は、通院や体調管理で家事に割く時間が取りづらく、男性の協力が必要不可欠。
そんな時、特に男性が積極的に取り組むと喜ばれる家事を紹介します。
■食材・日用品の買い出し
食材や日用品の買い出しは、不妊治療中、しんどいと感じる女性が多いようです。
というのも、共働き家庭では、女性が仕事帰りに通院することもあります。
また、クリニックは混んでいることが多く、帰りが遅くなりがちです。
帰宅前に、「なにか買って帰るものはある?」と、声をかけてくれるだけでも喜ばれます。中には、「夜ごはんはお惣菜にしよう」と男性側から提案されて救われたという声も。是非仕事帰りにメッセージを送ってみてください。
また、不妊治療中は重たいものを持つことがNGな場合があります。
胚移植後は重いものを持つことで、子宮収縮が促進され流産の危険が増えてしまいます。
治療について理解をし、気遣いの言葉や行動があると女性は大事に思われていると再認識でき治療の励みになります。
■お風呂の準備
不妊治療中の女性は、体を温めるために湯舟にしっかり浸かる人が多いです。
帰宅した際にお風呂が湧いていると、治療に協力してくれているのだと心まで温かくなります。
普段、男性のほうが帰宅が遅い場合は、週末だけでも喜ばれるのではないでしょうか。
〈番外編〉話を聞いてくれる
広島県庁の「妊活・不妊治療中にパートナーにしてほしかったサポート」の調査によると、検査治療への協力や関心を必要とする回答が多く見られました。3)
・クリニックの日はどうだったのか聞いて欲しい
・治療の知識を同レベルで知って欲しい
・採卵日や移植日は付き添って欲しかった
・うまくいかないとき、とにかくはなしを聞いてほしかった 等
妊活中の女性は、排卵しない・卵子が取れない・着床しないなど、男性が想像している以上に落ち込む機会は多く、メンタルが不安定になりがちです。
また、友人や親戚から妊娠した報告を受けるたび、複雑な気持ちになり、メンタルが沈んでしまうのは治療に関することだけではありません。
落ち込んでいる様子が見られたら、さっと家事を済ませて話を聞く時間をとってみてください。
最後に
今回は、「妊活中の家事」に焦点を当て治療中の女性の視点でご紹介しました。
女性は、治療で気持ちの余裕が無くなったとき、安らげる家庭、相談できるパートナーがいると安心します。
家庭がいつも円満であるために、家事の取り組み方や気遣いについて、今一度考えてみることで、夫婦の絆がより深まるかもしれません。
3)広島県庁 妊活・不妊治療中にパートナーにしてほしかったサポート
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