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<インタビュー>不妊治療と仕事との両立、どうした?~一般社員編~
前回、不妊治療と仕事の両立の実態についてお届けしました。
今回は、不妊治療と仕事を両立した経験のある3名の方(一般社員)に実際にどのように両立したか、お話を伺いました。
1.自己紹介
進行)まずは自己紹介をお願いします。
A美)私は人材会社で営業職をしています。出張の多い職場でした。
学生の時から生理不順が続き、結婚して1年間子供に恵まれなかった為、
29歳から不妊治療を開始しました。
B子)私はメーカーで総合職として働いています。
フルタイム勤務で、ほぼ内勤です。
37歳から治療を開始、治療中はコロナの影響でフルリモート勤務でした。
C代)私はインフラ会社で勤務しており、治療開始したのは29歳の頃です。忙しい開発部署にいましたが、二度の流産後、比較的勤務の緩やかな営業部署に異動しました。
2.不妊治療を行う病院選び
進行)不妊治療と仕事を両立するためには、病院選びから始まると思います。みなさんは、どのような観点から病院選びを行いましたか?
B子)リモートワークの合間に通院できるよう、家から近い病院を選びました。土地柄あまり病院が多くなかったので、選択肢は限られました。
C代)友人の勧めてくれた病院を選びました。
家から会社までの通勤経路にある病院で、早朝から受診できたのが良かったです。
A美)ネット検索ではたくさんの病院が出てきて、迷いました。
そこで漢方薬局でおすすめしていただいたクリニックを受診してみました。
3.通院の回数・通院の時間を確保する方法
![](https://assets.st-note.com/img/1663847222444-uBY5JpxZrA.jpg?width=1200)
進行)治療と仕事の両立は大変ですが、みなさんの通院回数はどのくらいでしたか?
C代)最終的には体外受精を行い、その時は週に4回通院していました。
B子)私も体外受精です。
例えば採卵周期の時は通算5回、週で言うと2回程度受診していました。
A美)人工授精で授かりました。排卵日近くは週に3回程度通院しました。
進行)みなさんたくさん病院に通われてたんですね。仕事との両立を行いながら、どのように通院する時間を確保していましたか?
B子)まず先生に、通院が発生しそうな日を教えてもらい、可能性がある日は会議等いれないようにしました。
ランチ時間を通院に当てられるよう午前の一番遅い時間に受診し、長い待ち時間にはパソコンを持ち込んで仕事をしていました。
あと、少しでも通院回数を減らすために自己注射を選択しました。
A美)出張がある日は出発前にクリニックに寄るようにしていました。
朝一番にクリニックに行き、その後、空港に向かう流れです。
C代)受診が必要なタイミングは、重要な会議が入らないようにスケジュールをブロックしていました。
また基本的に、朝一番に病院に行って受診していました。というのも、仕事が始まってしまうと残業もあり、終わりが見えづらくて。
朝に通うほうが確実に通院できますね。
4.不妊治療と仕事の両立のために利用した制度
進行)最近では不妊治療に対して会社の福利厚生も充実してきましたが、
みなさんが利用した制度があれば教えて下さい。
B子)私はフレックス制度で乗り切りました。
最近になって、私の会社でも不妊治療者が、時間休や特別休を取れる制度ができたようです。
A美)有給を使っていました。半日や時間休も取れるので、活用していました。
C代)私も有給や時間休で対応していました。フレックス制度が使えるようになってからは、仕事の合間に通院することもありましたね。
5.不妊治療と仕事を両立する上で大変だったこと
![](https://assets.st-note.com/img/1663847261064-GrJAq3vlKA.jpg?width=1200)
進行)働く環境によって両立の難しさは変わってきますが、一番大変だったことは何ですか?またどのように対応されましたか?
C代)流産を経験したときは、仕事の負担が原因なのか、このままで子供を持てるのだろうかと不安になりましたが、異動の相談をしたところ勤務の緩やかな部署へ異動させてもらうことができました。
また、大切な会議と重なって自己注射ができず、採卵に失敗したときは後悔で辛かったです。
その後はアラーム機能を使うことを徹底しました。
B子)少しでも通院回数を減らすために自己注射を選択したのですが、
最初は自分でお腹に注射をすることが怖くてたまりませんでした。
しかし、YouTubeで経験者の体験動画を見ることでコツがつかめ、
のりきることができました。
A美)仕事の調整がつかず、人工授精をスキップした時は辛かったです。
極力、アポの候補日を沢山貰い、排卵日が想定とずれても対応出来るように工夫しました。
6.職場でのカミングアウト
進行)続いては、上司の方や同僚に不妊治療をカミングアウトしたきっかけを教えて下さい。
C代)流産の手術をきっかけに、上司に話したら「負担をかけて申し訳なかった」と言ってくれて。
でも仕事量の調整は難しかったので、異動を希望しました。
異動後は体外受精にステップアップし受診回数が増えるタイミングで相談しました。
週に4回も休んだりすることが申し訳なかったので、同僚には言っていません。
B子)私は上司にも同僚にも言わなかったです。
リモートワークだったので、言わなくても治療を進められました。
周りにはお子さんのいる女性の先輩も多かったのですが、不妊治療を行っている方はいなかったので相談しにくいなという印象がありました。
A美)通院で遅刻をする頻度が増えたので、上司にはかなり早い段階でカミングアウトしました。
同僚には不妊治療とは言っていなかったのですが、クリニックに通っていることは軽く話していました。
7.ストレスを感じた時の工夫
進行)ストレスを感じたときに工夫したことはありますか?
B子)鍼治療に通っていました。リラックスがてら不妊にも効果的な鍼治療を行うことで、気分転換をしていました。
8.パートナーの協力
進行)不妊治療を行う中で、パートナーに協力してもらったことはありますか?
C代)早朝から受診するため、家族が寝ている時間に家を出ることもあり、第一子のお世話は夫に任せていました。協力的な夫だったので、すごく助かりました。
A美)クリニックに一緒に来てくれることもありました。特に、卵管造影の日は帰宅するまで痛みが続いていたので、隣にいてもらえて心強かったです。
最後に
今回の3名の方のお話、いかがでしたでしょうか。
両立のための病院選びや、スケジュール調整の工夫、上司やパートナーの協力等がヒントになりましたね。
不妊治療と仕事との両立にはさまざまな困難がありますが、
自分なりのバランスを見つけながら、取り組んでいきましょう。