【山のこと🏔️】私が百名山達成にこだわる理由
最近の長野県は、朝晩冷え込むようになってきました。
昔から夏が好きすぎて、夏が終わるのがほんとに寂しすぎる。
(ここ最近の暑さはひどすぎるので、猛暑はいやなんだけども。
だけど、近年山小屋に逃げたり、北海道に飛んでいったりして、
そこまで猛暑を経験しないようにしている)
秋はなぜだかセンチメンタルな気分になって、せつない気持ちになるし、
冬は寒いからとっても苦手。ってずっと思っていました。
そんなわたしが春も夏も秋も冬も、
四季をまるまる好きになったのは、山を始めてからでした。
さて、ここからが本題。
わたしは2020年から本格的に百名山に挑戦していて、現在92座登頂、10月頭に達成予定です。
百名山だけではないけれど、山を通して感じたこと、得たものはとても大きく、人生が変わったと言っても過言ではない。(おおげさ)
最後の百名山、劔岳への登頂にあたって、
百名山達成に対する思いをつづっていこうと思います。
そもそも百名山って?
文筆家(小説家のち随筆家)で登山家だった深田久弥が実際に登頂し、日本の各地の山から定めた基準で100山を選び主題とした山岳随筆集「日本百名山」に載っている100個の山のこと。
百名山の基準については下記参照。
ということだが、百名山については賛否両論があり、
深田さんが自分が登ったことのある山から100個あげただけなので、
深田さんが偉いわけでもないし、百名山だから素晴らしい山だとか、百名山を達成したからすごいとかそういうわけではないのでご注意を。
百名山に選ばれていなくても良い山はいっぱいあるし、
達成することによって自分をすごい人だと思ってもらいたいわけではないです、もちろん。
なので、わたしが登るときのいくつかのルールとして
・友達と山に行くときは、自分が行きたい百名山消化にこだわらない。
・百名山以外の山にも登って、良さを知る。
というのを決めました。
なぜ百名山を完登しようと思ったのか
私が山を本格的に始めたのは、松本に転勤したことがきっかけなのだが、
そのときから毎週登るようになり、気づいたら百名山を10個くらい登っていて、これを10回繰り返したら達成できるじゃん!って思ったのが始まり。
とまあそんな安易な考えだけではなくて、
小さいときからたくさんの習い事をさせてもらってて、
(習字、そろばん、ピアノ、バレーボール、英会話)
忙しく過ごしていたけれどすべて中途半端に終わった。
習字はいつも学年で銀賞とか、ピアノもコンクール出てもたいした曲も弾けないし。バレーだって中高キャプテンやっていたりしたけど、強豪校に入ったわけでもない。
大学では人文学類(よく言う文学部)の言語学コースで
ドイツ語を学んでいたのだけど、夏休みの短期留学をちょっとした程度で
あまり流暢には話せなかったし、卒論もとりあえず卒業するためにえいやっと書いて提出。
社会人になっても、いろんな資格をたくさんとったけど
(キャリコンとか、簿記とか、ビジネス系のとか)
まあまあ仕事で活用はできていたけど、悔しいことに自分の仕事に誇りを持っているわけじゃなかった。
どれもある程度はできるのに、突き詰めて1番になるとか、結果を残すことができていないって感じることが多くて。
たぶん、全部、習い事に行くこと、卒業すること、資格を取ることが手段になっていて、なんのためにやっているのか目的がなかったから。
そもそも、とりあえずいい大学に入って、いい感じの年齢で結婚して、子育てをして幸せに生きることが人生の目的だったわたしにとっては、
完璧とか1番になる必要はなかったんです。
でも人生何度か回り道をするたびに、
そんな中途半端な自分に嫌気がさしてきたことは事実で。特にやりたいこともないし。
わたしってなんのために生きてるんだろう。(病みモードとかではなく単純な疑問として)
そんなわたしは、社会人になって山に出会って、
山の良さを知って、これが好きなことってはっきり言えるようになりました。
好きなことがはっきりわかると、そのままどっぷりはまっちゃう体質でして、そこから人生はトントン拍子に進んでいきました。
社会人4年目のタイミングで松本に転勤して、毎週のように山に行って、
山にとことんはまって、6年半ずっと辞められなかった会社を退職して、山小屋で夏の期間働いて、東京でアウトドアメディアの仕事をして、
北海道の山小屋風のゲストハウスで1ヶ月ヘルパーして、この11月からはNZにワーホリに行こうとしています。
山の世界では、競うことも、1番になる必要もなくて、
自分のペースで好きな山に登って、四季を感じて、五感を研ぎ澄まして、
人の温かさを知って、自分の成長を実感できて、
生きている喜びをフルで感じられるのが魅力。
しかも山で会う人ってみんないい人。
基本的にポジティブだし、優しいし、しっかりしてるし、
適応能力あるし、臨機応変に動けるし、
山に登るってことは自分の命は自分で守らなきゃだし、
そもそも計画性がないといけないし、天気も判断しなきゃだし、
一緒に登るパーティは運命共同体のようなものだから。
体が元気なうちはそんな大好きな人たちと
山を登り続けて生きていきたいし、みんなにも山の良さを知ってほしいです。
自分がこれからできること、やりたいことは、
わたしの人生が変わったきっかけでもある
山の魅力をいろんな人に知ってもらうこと。
まだまだ20そこそこしか山に登っていないわたしが
山を知る方法をして選んだのが、
まずは大先輩たちがいいと言った百名山を達成することでした。
百名山の中には、北海道の一番北端の島にある利尻山や、
屋久島の宮之浦岳、奥深い南アルプスの山域、12時間以上必要とする山があったり、意図的に行かないと達成することはできないんです。
そこもひとつ魅力で、
頑張らないとできないこと、一度決めたらやりきること、
全部中途半端だった自分が、好きなことでなにか達成したい、
挑戦したいと思えました。
最後の頂へ
そんなこんなで、順調に?90ちょっとまで来ました。
わたしが百名山の最後の山に選んだのは故郷・富山にある「劔岳」
小学6年生のときに学校行事で立山に登り(実質1座目)
小さいときから立山連峰を見て育ったわたしにとって、
劔岳が最後の山にふさわしいと思いました。
2020年の4月、アルペンルートが開通して、初めて雪の雷鳥沢に泊まったときに、夕焼けでピンクに染まる劔岳の美しさに惹かれて
ここを最後の山にしようと決めました。
劔岳を最後にするって決めてから、メモリアル的な50座目はどこにしようか
って思ったときに、劔ときたら槍じゃない?とふと思いついて
槍ヶ岳を50座目にしたのもちょっとポイント。
そして、
10/5ついに劔岳にチャレンジします。
しかも早月尾根からソロで。
百名山完登も目前。
ここまで長かったか短かったかって聞かれたら、
「長かった!」って答えます。
劔岳についたときどんな感情になるのか、いまからわくわく。
意外とあっけらかんとしているのか、感情が溢れてしまうのか、、
ここまで来るのに絶対に一人ではできなかったし、
これまで一緒に登ってくれた方に感謝の気持を伝えたいです。
すべての人にありがとう。大好きです!
それでは最後の百名山いってきます!