バイク(125cc)卒検の思い出…周波数が合いません…!
初回からヘヴィーな教官にあたり、その後も個性豊かな人たちに教えていただきながらやっとの思いですべての教習を終えた。そう、ついに卒業検定の日がやってきた…!緊張しいなわたしだけど、今回はそんなに緊張を感じない。わたしも成長したのかなと思っていた。…直前までは。
当日はまず講義室に集まって説明をうける。それから移動時間をかねて5分後に検定場へ集合となった。途中でトイレに行きたくなったら困ると思って急いですませ集合場所へ向かったが、そのときモーレツに緊張しはじめた。えっえっ!自分の変化にビックリし、とまどう…。数日前からのじわじわとした緊張がないかわりに、直前でいっぺんにやってきた。どばッ!たぶん緊張の量は同じだろう。自分に動揺しながら、3番目だったのでバイクの近くでスタンバイする。
バイクには無線が取り付けてあって、走りながら指示を受けたり会話ができる。1番目2番目の人のときは、その無線の声がわたしにも聞こえていた。名前を呼ばれたら返事をして、よろしくお願いしますと言って…流れはOKだ。
なのに。
自分の番になった途端に無線の声が聞こえなくなってしまった。すうっと何かが幕を下ろすような感覚があったけど…あれ、夢かな?電波がわるいという風に途切れ途切れでほとんど聞こえない。よく聞こえませんと言ってみても、わたしの耳には返事がない。困ったけど試験官は遠く離れた塔の中にいるからなぁ…よし、もうこうなったら最終手段。適当に返事をして試験をすすめることにした。バイクに座り、後方確認をしてから出発。走り出してからすぐに無線が入ったようだけど、やっぱりわからない。そっちに気を取られ試験がおろそかになりそうだったので、自分を優先することにした。すみません、聞こえないんです、ブイーーン。覚えたとおりのルートをポイントをおさえて走りきり、わたしの試験は終わった。解き放たれた緊張感と脱力感でふわふわしながら待合へ戻った。
順番が早かったので、みんなの試験が終わり採点が済むまでおにぎりを食べて待つ。終わった、という開放感がすごい。結果はまだ出ていないが達成感もある。無線は聞こえなかったけど自分なりには上出来だった。
さてさて結果発表のときがやってきた。担当の試験官に呼ばれ、合格です、と言われた。それで試験の内容だけど…と、続く。
「ひとことで言うと全体的に速い、すんごい速い。スタートも、走り出してから後ろを見てたでしょ。違う違うって先に後方確認してから(…と、笑いながらひとりツッコミしている)。すぐに無線で注意したけど聞こえてた?」
…いえ、聞こえなかったです。
「これからは公道を走ることになるけど、速度の出しすぎには気をつけてね」
…はい気をつけます。
笑いながら楽しそうに(そう見えた)教えてくれたそんな出来栄えだったけど、ちゃんとポイントは押さえてて合格をもらえた。後ろの確認をしてからスタートしたはずだったしゆっくり走ることを心がけていたのだけど、それは言わなかった。もう封印。
帰り道は終わったという開放感、がんばったという達成感を味わいながら、こういうのも悪くないなと思って帰宅した。
不思議なことがたくさん起こった教習所だった。5ヵ月間ありがとうございました。
パン買います♪