「学生起業→チーム崩壊→受託開発」の苦難を乗り越え、学んだ大切なこと【代表インタビュー:前編】
こんにちは。「coco」PRチームです!
「coco」は、店舗を持つサービス業を対象とした、口コミ獲得を支援するサービスを提供しています。特に自動車、住宅、医療機関など高単価で、お客様との1対1の関係を大事にしている業態との相性が良いサービスです。
詳細は、少し前のものになるのですが、Monthly Pitchさんにインタビューしていただいた動画が分かりやすいと思うのでぜひご覧ください!
このnoteについて
株式会社cocoは2013年1月に代表の高橋が学生時代に創業し、今年で7年目を迎えた会社です。このnoteでは、代表高橋へインタビューした内容を前編、後編に分けて書いていきます。
前編では、創業から累計で100以上のプロダクトを作り続けながら学んだこと、高橋のパーソナリティの変化について、後編では、cocoのサービス、cocoのこれからについてお伝えしていきます!
cocoのこれまでの軌跡を辿りつつ、cocoという会社を知っていただければと思っています。
こんな人たちに、このnoteが届くとすごく嬉しい限りです。
・スタートアップの経営者や事業開発に取り組む方
・これから起業を考えている方
・将来、チームcocoに参加してくれる方
起業自体が目的だった学生起業
ーー会社を立ち上げたのは、大学生の頃ですよね。
高橋:はい、大学4年の終わりに起業しました。もともと大学入学当時は、研究者になることを目指していて、ビジネスや起業には全く興味はありませんでした。きっかけとしては、たまたま入ったAIESECという学生団体の営業活動を通して起業家の方と刺激的な出逢いがあったこと、あとはFacebookの映画を見てこれからはITの時代くるぞ!と思ったことが大きいです。
そこからプログラミングを勉強しはじめ、大学4年の終わりに大学を中退し、起業しました。「自分ならFacebookを超えるサービスを作れる!」と豪語していたのですが、そこからたったの3ヶ月でチームが崩壊し1人になってしまいました。
会社を登記する前から入居していたシェアオフィスBOAT。ここでの刺激的な同世代の仲間との出逢いが、最終的に起業の道に人生を懸ける覚悟につながったと高橋が言っていました。
ーー創業3ヶ月でチームが崩壊ですか...
高橋:自分のスキル、プロダクトの選定など要因は色々あるのですが、詳しくは当時チーム崩壊までの過程を綴った記事があるので、そちらを見てみてください。
落ち込んでいても仕方ないので、次に踏み出そうという気持ちでこの記事を書いたのですが、3日で10万PV、はてブは700近くと炎上し、様々な意見をいただきました。
ーーブログにどんな反応があったんですか?辛い思い出を掘り返してしまってすみませんw
高橋:Facebookではナイスチャレンジといったポジティブな反応が多かったんですが、Twitterやはてぶでは、批判のコメントが多かったです。他の方が批判されているときは、そんなの無視すればいいのに!と思っていたんですが、いざ自分が当事者になるとコメント1つ1つが心に突き刺さり、自己否定のスパイラルに陥りました。
↑当時、高橋が心が救われたと感謝していたけんすうさんのコメント
「起業が目的になっているけど、それ逆だよねという指摘」に対して、「起業が目的でも全然いいよね!」という趣旨のアンサーブログ。けんすうさん素敵だ!
炎上ブログからの出資オファー、Movidaの採択へ
ーーそんな辛い時期をどう乗り越えたんですか?
高橋:今振り返ってもとても運がよかったなと思うのですが、ブログを見たある投資家さんから、連絡をいただきました。
当初はかなり警戒しながら、会いに行きましたが、結果的にほぼノールックで投資をいただくことができました。
「君は絶対成功する」と言ってくださり、その言葉のおかげでもう一度挑戦する気持ちを取り戻すことができました。今でも本当に感謝しています。
更にその後、シードの定番的な存在であった「Movida Japan」のアクセラレータープログラムに採択してもらい、なんとかプロダクト作りを続けることができました。とはいっても、作っては潰しということを繰り返し、結局1期目はプロダクトのリリースすらできずに終わってしまいました。
プログラム採択決定の半年後にようやく、統計検索サービスのリリースを出したらネットで話題になり、1週間でそこそこの登録者を集めることができました。
参照)THE BRIDGE :MOVIDA JAPAN DemoDay 5th ラウンドアップ前編〜Eigooo!、Graph、Pedal Forge、Sttir、LIVE3
低迷期から抜け出し、いよいよ...!と意気込んだ矢先、二度目の転落
ーーそこからリリースしたプロダクトはどうでしたか?
高橋:残念ながら、ほぼ伸ばすことができませんでした。サービスのコンセプトはとてもよかったのですが、自社の技術が追いつかなかったんです。思うように開発が進まない中で、メンターとの定例でも進捗が報告できず、結果的に断念してしまいました。
また、いわゆるユーザー思考というものがまだまだ自分には欠けていたんだと思います。現在開発中のcocoは「誰のどんな課題を解決するのか?」ということを徹底的に考え抜いたものですが、当時の自分は完全の思いつきで「Googleの技術と発想を超えたサービスを作る」ということにこだわりすぎていました。
その時期から発言ばかりが大きくなって、お金も信用も失い、だんだん誰も応援してくれなくなる負のサイクルに入っていきます。Airbnbホームレス時代は本当に辛かったです。
ーーAirbnbホームレス???
高橋:投資してもらったお金も使い切ってしまった時期は、自宅をAirbnbで貸し出し生活費を稼ぎ、自分はVCのオフィスで寝泊まりするいうホームレス状態でした。まだ民泊の規制がゆるい時代ですね。
事業の目標を失って、かなり辛い時期でした。
↑当時、高橋がオフィス兼寝泊まり場所として大変お世話になったと言っていたイーストベンチャーズ渋谷オフィスの写真
受託開発する中で取り戻した自信と信頼
――その頃、受託などはしようと思わなかったんですか?
高橋:当時の自分はプライドだけが高く、友人にもスタートアップで受託やるのはださいといってしまっていたのと、受託をやる上での最低限のビジネススキルも持ち合わせていなかったので、やるにもやれない状況でした。
しかしこのままではまずいと思い、受託をやり始めます。
――受託をやり始めた、きっかけは何があったんですか?
高橋:学生時代から付き合いがある同世代起業家がExitしてさらに大きなチャレンジに向かう姿を間近でみて、自分の無力さを認めることができたのがきっかけです。
これは自分にとって1番の転機で、前の自分は人のアドバイスも全然聞かなかったですし、なんで受託なんかして人のために時間を使わないといけないんだという考え方でした。しかしこの件をきっかけに、とにかく人の役にたつことならなんでもやろうという思考に変わっていきます。
▼高橋が「当時に心に突き刺さった」と言っていた家入さんのブログ
ボールを回さない人にはやがて誰もパスを出さなくなる。岡田斗司夫さんの言葉。上手い例えだなあ。お金も機会も人脈も作物も評価も、他人にボールを回せる人のところにはまたたくさんのボールが回ってくる。give&takeでは無くgive&given。恩返しや見返りを求めるのはもうやめよう。
https://ieiri.net/blog/archives/3278
――辛い状況でパーソナリティの変化があったんですね。ちなみに受託時代はどんなことをやっていたんですか?
高橋:受託できる能力もツテもなかったのて、まずココナラでワードプレスのプラグインをアドバイスする、ということをやり始めました。当時ユーザーが少なかったこともあり、カテゴリで1位になることができたんです。ココナラをやる中でお金の稼ぎ方や約束を守る重要性、期待値調整などビジネスの基礎を身につけることができました。
ココナラで学んだことを活かし、ちょっとずつ受託開発の案件を請けたり、友人のサービス開発を手伝ったり、イベントスタッフをボランティアでやったりしました。とにかくできることは何でもやることで、周囲からの信頼も回復することができ、売上も1,000万近く作れるようになりました。
そんな中、スタートアップの登竜門的な存在であるアクセラレーションプログラム「Code Republic (コードリパブリック)」*に申し込むチャンスをいただきました。
このCodeRepublicで生まれたのが今の事業である「coco」です。
※East VenturesとYJ Capitalが共同運営する、90日間のシード期の起業家育成を行うアクセラレータプログラム
前編まとめ:二度の失敗を経て気づいた、起業において大切なこと
ーー二度の失敗を経て、現在のcocoにたどり着いたのですね。もし過去の自分に会えたら、どんなメッセージを送りますか?
高橋:過去の自分ですか!起業志望の学生に会った際には、同じ過ちを繰り返してほしくないので、2つのメッセージを伝えています。
1.まずは自分にできることをやって信頼・スキルを貯めること
2.応援してくれる人を大事にすること
自分が今チャレンジができているのも、「信頼とスキルを貯められた受託開発の期間」と「自分を信じ背中を押してくれた方々」のおかげだなと改めて痛感しています。
ーーメッセージありがとうございます!
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前編いかがでしょうか?「小さい仕事でも着実にこなし信用を貯めることで、結果大きなチャレンジができるようになる」という話は、起業家だけでなく、ビジネスマンにとってもとても大事な考え方だなと感じました。信用がない人にはチャンスは回ってこないですからね!
後編では、現在の事業である「coco」についてのお話をお伝えさせていただきます。近日公開しますので、ご期待ください!
[お知らせ] 共にcocoを作る仲間を募集しています!
cocoは、本当に社会から必要とされるサービスで、スタートアップとして今後大きな成長を描いていけるという確信を持っています。しかし、現在のメンバーだけでは、これ以上の変化を起こすことができません。
特に高橋と一緒にプロダクトと事業の両輪を考え実行していけるBizDevを絶賛募集中です。まだまだ共に事業を作り上げる創業期なため、積極的に「cocoをこうしていきたい」と考えていけるような人と相性が良いのではないかなと思います。勿論、ストックオプションなどもありますが、それ以上にcocoの考えている未来に共感して頂ける人と一緒に働きたいと考えています。
少しでも共感いただけましたら、下記よりご連絡いただけると大変嬉しいです。
▼まずは話を聞いてみたい方はこちら
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