建築家手塚貴晴さんの建築~前編:「屋根の家」と「ふじようちえん」~
こんにちは、ケンチクチャンネルのタカです
今日も建築家について話していきたいと思います
今日ご紹介するのは建築家の手塚貴晴さんです
手塚貴晴さんは日本を代表する建築家。主に住宅や教育施設の建築をデザインしています
夫婦でデザインに携わっていて家族愛、子供に対する愛が建築にあらわれているなーという印象を受けました
それでは手塚さんの建築を少しだけ紹介しますね
初めに紹介する建築は「屋根の家」
想像してみてください。あなたは好きな人とマクドナルドでお話をしています
そして、沈黙の時間が10秒、1分、5分、こんな状況は地獄ですよね
でも、どうでしょう、その場所が公園のベンチであれば、その沈黙がむしろロマンチックに変わるのではないでしょうか
それは二人が対面しているのではなく、同じ一方向を向いているから
そんな環境をあたえてくれるのが「屋根の家」
屋根の上で食事をしてお昼寝をして、シャワーも浴びることができます。屋根の勾配は、横になってゆっくりするのにいい形で、眺めのいい一方向の景色を共有しています。住宅の中で自然が創るいい環境を探した結果、生まれた建築です
子供たちがぐるぐると屋根の上で走っているこの建築は「ふじようちえん」の写真
まるで「屋根の家」を大きくしたかのような幼稚園。でも、屋根の家とは違って屋根の上の子供たちは活発的だ。屋根の勾配と円形の形は子供の走り回りたいという気持ちを誘発している。一人の園児が1日平均4キロも走るというのだから驚きだ。建築が人の行動を創っている一つの例だろう
円の周りを子供たちが走りたくなるという理論から生まれる幼稚園はこれだけでなく、この先も引き継がれています
インテリアスペースは壁がほとんどなく、各部屋を仕切っているのは子供が運ぶことができる木製のボックスでできた家具。外からの自然光が屋内をくまなく照らしています
外に対して完全に開くことができるスライドドアと段差がほとんどない設計は子供の内と外の行動をよりスムーズにしています
以上2つの建築から感じることは、建築が与える人々の行動をデザインしているということ、人の行動がその建築に存在の意味を与えています。そしてその行動を生んでいるのもその建築
そのように人の行動と建築の相互の関係をあらわしている建築です
手塚さんが大事にしている考えに「share is more important」という言葉があります。これは建築にも表れていて、建築が人の行動の障壁にならないようにあえて外部からの要素を受け入れています。内部でもできるだけ各部屋を明確に区分しないように、壁を取り払った広い空間になっています
とここで前編はここまで、ここでは手塚さんの代表作2つを紹介しました
後半では「南三陸あさひ幼稚園」と「キョロロ」を紹介しますね
それではケンチクチャンネルのタカでした。ユーチューブで建築家のお話を分かりやすく紹介しているのでそちらもぜひ楽しんでいってくださいね
それではまたお会いしましょう