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【イベントレポート】まちの学び舎かわにし2024(DAY0)『みんなでキックオフイベント』開催!

みなさん、こんにちは!今回は7月6日に開催された、「まちの学び舎かわにし2024」DAY0についてレポートしていきたいと思います!

「まちの学び舎かわにし2024」は自分が暮らす地域で「好き!」「楽しい!」「やってみたい!」を実験・実践するための学びの場。ユニークな人と場に溢れる川西市を舞台に、これまでまちを耕してきた先輩方のお話をお聞きしていきます。DAY0を含めた全5回の中で、暮らしをちょっと面白くするための種が見つかるかも!

レポートは株式会社ここにあるでインターンやらせてもらってます、児玉和奏がお送りします!実はDAY0当日はインターンを始める前で、ふらっと参加しただけだったんですが…(笑)。参加者目線の「まちの学び舎かわにし2024」をみなさまにお届けできればと思います!

※すべてのトークセッションは聞けなかったので、一部コメントは運営メンバーにいただいています!

DAY0の舞台は電車の中…!?

写真を見て驚いた方もいるのではないでしょうか?なんと、DAY0は電車の車両内で開催!
キュートなポスターと車内の装飾で、乗り慣れた小豆色の電車もなんだかいつもと違って見えます。

どんな話が聞けるんだろうとわくわくしながらいざ乗車!

会場はのせでん(能勢電鉄)の川西能勢口5番ホーム。行先表示板には「貸切」の文字が。電車って貸し切れるんですね…!

まずはオープニングトークから。「まちの学び舎かわにし2024」の企画を行う、株式会社ここにある代表の藤本遼さんとエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社の高橋諒さんより、イベントの趣旨と今回のプログラムについてのお話があり、いよいよDAY0がスタート!

左:エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 高橋諒さんエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社サステナビリティ推進部。1989年生まれ。川西エリアを中心に、企業と街に住む人が立場を超えて地域の魅力づくりを模索。
右:藤本遼さん株式会社ここにある代表取締役/場を編む人。1990年生まれ。「余白のデザイン」と「あわいの編集」をキーに、地域プロジェクトに関わる。代表的な企画は「ミーツ・ザ・福祉」「カリー寺」「おつかいチャレンジ」など。

メディアって、情報発信だけじゃないんですよね?

DAY0の今回は4つのテーマに沿ったトークが繰り広げられました。1つ目のトークテーマは「ローカルメディア」。話し手は合同会社PicnicWork代表の交久瀬清香さん、聞き手はとよのていねいの相澤由依さんです。

交久瀬清香さん合同会社PicnicWork代表社員。大阪府枚方市出身。市職員からローカルメディア運営会社を経て、合同会社PicnicWork設立。コワーキングスペースや観光メディア、マルシェ運営など地域で様々なプロジェクトを行っている。

お二人とも柔らかな雰囲気の中で、トークは和やかに進行しました。
枚方と豊能町という立地も性格も異なる街の中で、WEBメディアや紙媒体といったものだけでなく、街の人と一緒にイベントを企画したり、場を運営したりと幅広く活動をされていることをご紹介いただきました。

相澤由依さんとよのていねい/まちづくりファシリテーター。豊能町在住。「まちをすきになると暮らしが豊かになる」をモットーに一般社団法人とよのていねいとして活動中。地域の魅力発信、コミュニティ支援、イベント企画等を行う。

トークセッションの中では、どんどん広がっていく地域の関係性をどう維持したり、深めていくのかという問いも。交久瀬さんは、いろいろなツールもあるけれど、少し遠くても足を運んで会いに行くことはやっぱり欠かせない大切なコミュニケーションだとおっしゃていたのが印象的でした。
また、メディア運営でどうやって生計を立てていくのかといった踏み込んだ話題も繰り広げられ、メディアに携わる参加者の方も興味津々といった様子でした。

行政と地域がうまく混ざるにはなにが必要ですか?

続いてのテーマは「場作り」。庄内コラボセンター「ショコラ」の館長である橋本慶さんと、ここにある代表の藤本遼さんがトーク。途中、音声トラブルに見舞われましたが、お二人の軽快なトークでトラブルも笑いに!

マイクトラブルにより拡声器を片手に話す橋本さん。黄色が差し色になって(?)いい感じです。橋本慶さん豊中市の南部地域の複合施設「庄内コラボセンター(ショコラ)」のセンター長/「南部ブラザーズ(豊中市役所職員ユニット)」の兄として豊中市南部地域の活性化に取り組んでいる。

ここで橋本さんのお話の中で印象に残った言葉を2つ紹介します。

1つは「巻き込むより巻き込まれる」。橋本さんはショコラの館長になるにあたって、地域のイベントすべてに行くようにしていたそうです。その中で地域への理解やまちの人との繋がりを深めていきました。なにか始めるとき、自分がどう動くかに目が行きがちですが、まずは今そこにある動きに巻き込まれていくのが大切なんですね。

質疑応答タイムには、参加者から「橋本さん個人としての発言を市役所の意見と受け取られないのか?そのためのリスクヘッジはどうしているのか?」という質問が。橋本さんからは「そもそも普段の発言を市役所の意見としては受け取られることは少ない。」との回答でした。

「市役所職員という肩書きより”橋本慶”の存在感の方が大きいんでしょうね。」という藤本さんの一言に一同納得。関わる人から”橋本慶”として見てもらえるのは、橋本さんの人柄と地域に巻き込まれる中で丁寧に築いてきた関係性があるからなのだと思いました。

近くの人と感想共有。どのグループも話足りないといった様子(笑)。

もうひとつ、印象的だったのは「まずやる」という言葉。これは橋本さんが行政の動きとして意識していることだそうです。どんなことでも行政が先陣を切ってやる。そうしてできることを探り、市民に可能性を提示していく。

ショコラでは様々なイベントを開催していて、過去には大量のホットプレートを使用したために施設のブレーカーが落ちたことも(笑)。でもこの事件(実験?)のおかげで電気容量の限界が分かりますよね。

何ができるのか、どこまでできるのかが行政主導で示されることで、市民にとってもショコラが利用しやすい場になっていきます。しかもこのガイドライン作りもイベントを通して地域の人と一緒に行われているのがいいですね。一緒にイベントを楽しんだ人が、「じゃあこれもできそう、これもしたい!」と次はイベント開催側になるといった流れを生んでいます。行政がハードを用意するだけでなく、使い方や関わりしろを提示していくことで地域でうまく機能する場ができたんですね。

屋台って、まちの風景をどう変えていくんですか?

たまたま居合わせた知人から「今日はこれが聞きたくて来たんだ」と紹介してもらった3つ目のトーク。テーマは「屋台・公共」だそう。ん、屋台と公共ってどういうこと…?

お話しいただくのはカモメ・ラボ代表の今村謙人さん。聞き手はここにあるのクリエイティブディレクターの佐藤瞳さんです。

今村謙人さん大阪を拠点に屋台での営業や屋台づくりのほか、社会実験のプロジェクトやイベント企画など幅広く手掛ける。新たに「屋台の学校」をスタート。編著『日本のまちで屋台が踊る』刊行。
佐藤瞳さん1991年生まれ、福岡⇄兵庫2拠点中。編集とデザインでソーシャルやローカルなプロジェクトに関わる。福岡の超ローカルスーパーマーケット「ダイキョー」の社外取締役も勤め中。

実験を通して新しい日常をつくる。今村さんはどうやら屋台を使って社会実験をしているそう。

これまで今村さんは、まち中や橋の上などの公共空間に屋台を出店してきました。それは、あたりまえを揺さぶるため。いつも通りの道路や公園に屋台が現れることでその空間の別の使い方が見えてくる。屋台をすることは、公共空間での新しい選択を提示する行為なのです。

また、新しい日常をつくるためにはその場限りではなく続けていかなければなりません。どう見られるかを意識し、まちや人と対話することが必要になります。そのような対話やまちでのふるまいが新しいまちの文化になっていくのです。

屋台はまちを耕すだけでなく、個人の「やってみたい!」を実現するのにもぴったり。始めるのもやめるのも簡単な屋台はスモールスタートに向いています。失敗したらどうしようと考えると、一歩踏み出すのをためらってしまいますが、はじめから成功しようとするのではなく、まずは実験から。屋台のような軽やかさが地域で「やってみたい!」を実践する際のヒントになりそうです。

ちなみに最近今村さんが開いたのは「炙る屋台」。炙り出しをやってみたかったんだとか。人の秘密を売り買いする屋台だそうで、かなり気になります…!1つのことに留まらず、お店のコンセプトをその時々で変えられるのも屋台の魅力のひとつですね。

そういえば受付も屋台でした。

トークの後半では参加者が自分のやってみたい屋台とその屋号を考えることに!隣近所の人と自分の屋台について話します。ある程度自分の屋台像が固まったら皆で共有。

発表された屋台について、今村さんからフィードバックをいただき、どんどん解像度が上がっていきます。

この日、外は30℃超え。「暑くなってきたからかき氷の屋台をしたい」と話すお兄さん。奥の女性もハマっているかき氷屋さんがあり、自身もかき氷の屋台を出したいとのこと。発表の際には「来年出店してるかも。」と話していましたが、なんともう既に始めているらしい…!?

わたしも近々マルシェに屋台を出せないかなと目論んでいます…(笑)。

会場の様子をお届け!

4つ目のトークの前に会場の様子をレポート。トークライブは1両目と4両目で行われていましたが、間の2両目と3両目にも気になるコンテンツがちらほら!

まずは10円ショップ。机の上には商品がずらり!お子さんが小さかったとき鞄に常備していたという替えの靴下、残り一個の乾電池、どこでもらったか分からない阪神タイガースのステッカーなど、品揃えは様々。ひとつひとつに元持ち主のエピソードがあります。

そんな10円ショップの周りでは自然と会話が生まれていました。ものの移動がコミュニケーションのきっかけになっているんですね。

鞄の中にあったものがくしゃくしゃのポケットティッシュだけだったのですが、「それそれ!そういうのでいいんです!」と喜んで(?)いただけました。ティッシュとお別れしてちいかわのステッカーをいただきました!かわいい~。

その隣では会場近くのお店の焼き菓子が売られていました。ミアマドレさんのナッツたっぷりのタルトがめちゃめちゃ美味しかったです。次川西に行くときも絶対買ってしまう…!

3両目には流しのこたつが。流しのこたつというのは、たためて手軽に持ち運べるモバイルこたつのことだそう。こどもから大人までこたつでくつろぐ姿が見られました。

2、3両車をぶらぶらしていると、なにやら向こうで人が集まっている様子。面白そうな空気を感じて1号車へ。ちょうど漫才が始まるようです。

ミーツ・ザ・福祉のゆかいな仲間「江上と板垣」障がいのある人もない人も一緒に作る市民参加型の新喜劇「ミーツ・ザ・新喜劇」から江上(左)と板垣(右)のユニットが登場。

「どうも、車イスやらせてもらってます。」

そんな登場から始まり、車イスあるあるを交えたテンポのいい掛け合いが続きます。漫才中は皆さん笑いっぱなし。いや〜、面白かった。特に掴みが好きでしたね。

漫才の後は、最後のトークがスタート。

福祉に関わりやすくするって、どういうことですか?

ラストのテーマは「福祉」。話し手にはNPO法人月と風との清田仁之さんに加え、先ほど漫才で登場した「江上と板垣」のお二人が!聞き手はNPO法人百生一輝の保遥さんです。

清田仁之さんNPO法人月と風と/ミーツ・ザ・福祉実行委員長。社会福祉士/第5回詩のボクシング兵庫県優勝。NPO法人月と風とではヘルパー派遣の他に、銭湯高齢者施設ひとんちで障がいのある人とお風呂に入る『劇場型銭湯』、『チャリティショップふくる』などを開催。

漫才の余韻がまだ残る雰囲気の中、清田さんと保さんのトークでさらに賑やかに進行しました。尼崎市と川西市というそれぞれの特性の異なる地域で「福祉に関わりやすくするってどういうこと?」というテーマから幅広くお二人の活動事例をお話しいただきました。

保遥さんNPO法人百生一輝。川西市在住。大阪市出身。障がいがあるひきこもり状態の兄がいる。ある日兄が発した言葉に衝撃を受け、福祉の世界に。障がいが関係ない行きやすい社会を作る一員になりたい。

お二人のトークセッションでは、福祉に関わりやすくするためには「何でもおもしろがること」や「ちゃんとしなくていい」といったゆるやかなメッセージが大事であり、それによって障がいのある方だけでなく、さまざまな方が福祉に参加しやすくなるという言葉がとても印象的でした。また、尼崎市で行われている「ミーツ・ザ・福祉」や「劇症型銭湯」「チャリティショップふくる」の事業についてもお話しいただき、福祉に関わっている参加者のみなさんも興味津々の様子でした!

全体を通して、色々なものに出会うことのできる場だなと感じました。参加者の皆さんの興味も様々で近くの方と話すだけで新たな視点が得られました。ゲストのトークから学びが得られるのは勿論のこと、周りの参加者との感想共有や雑談の中からも、暮らしをちょっと 面白くするヒントが見つかりそう。そんな気がします…!

DAY2は9月8日、開催!

8月19日に開催されたDAY1のテーマは「デザインと編集」。80人を超える方にお越しいただき、大盛況でした。

次回、DAY2は9月8日(日)。テーマは「働くと遊ぶ」。企業で働きながら地域で活動する4名の講師をお招きして、「組織」に居ながらどのようにして「自分」の暮らしや好きを地域に繋げていくのか考えていきます。会場は川西唯一の公衆浴場「極楽湯」。のせでんに続き、またまたユニークな場所ですね。どんな様子になるのか楽しみです!
※DAY3はお申し込み満員となりました、ご了承くださいませ。

ただいま、DAY2・DAY4のお申し込みを受付中!
お申し込みはこちらから。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfEaBitPweneeKAG2IEP3mAYdIx2nuJIjEnZaaGKI1rFdljaQ/viewform

気になる方は是非お気軽にお申し込みください!一緒に日々をすこし面白くしませんか?

帰りがけに見た1コマ。車掌さんがホームでくつろぐ姿、なんかいいですよね。まちのいたるところにコタツがあったら面白いかもしれません(笑)。

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