ネツイイさんで「自分に合う色の見分け方」を教えて頂いたら、8時間が溶けた話
はじめに
これは「カラー診断」を受けた話です。が、よく聞く「イメコン」とはかなり違う方向からの「カラー診断」をしている、テキスタイルブランド「ネツイイ」さんのカラー診断を受けた話です。
ドレープを顔周りに当てます。似合う色を見ます。こんな色が合います、コスメならこの辺りが合います・・・と一般的なことも教えてくれます。
それだけなら8時間かかるわけがありません。
ネツイイさんのカラー診断は「特殊理論(ネツイイさん独自の色の視え方)を教えて頂き、自力で似合う色を探し出せるようになるまで」が1セットです。
理論や具体的な訓練の方法は、実際に受けたかたのお楽しみということで、記載はしていません。
アイキャッチ画像は、実際に訓練で使った「わたしに似合う色たち」です。紫は全部似合う。
なぜ受けたか
色が怖いからです。
元々、カラフルなものが(似合うは置いといて)好きなはずなのですが、服として着るものはほぼモノトーンです。
ボトムスや羽織ものには色物を使えるのに、トップスには色を持ってくるのが、怖くて仕方ないのです。
メイクも「血色感のある、健康で仕事を任せられそうな人間の擬態」になればいいと割り切っている極端な思考なので、リップやチークを塗るのが怖いのです。
かなり昔にパーソナルカラー診断を受けた時、3人のプロの方に「イエベ春」と言われたものの、春に似合うであろう色が顔の近くだと違和感しかないので、それを確かめたかったのもあります。
午前10時、来訪。
綺麗な金髪の、可愛らしくて快活な印象のネツイイさんが、お出迎えしてくれました。ちなみにネツイイさんのパーソナルカラーはイエベ春とのことです。この時点で、自分は春ではないと確信。
正午、ショートコント「オタクに合わせたパーソナルカラーお見合い」、開始。
最初は「早朝や夕焼け」と時間帯や、「思春期や還暦後」と年齢のイメージで春夏秋冬を分けて説明してくれていたネツイイさん。
わたしの反応が薄いことを察したのか「この季節は片栗粉・・」と呟かれました。
反応が明らかに良くなったわたしを見て「ココさん何か趣味とかありますか?」と聞かれたので、今何かとお騒がせな某事務所が好きですとカミングアウトしたところ。
「パーソナルカラーのタレント化」をしてくれました。
その方がそのパーソナルカラーというわけでなく、ネツイイさん独自の色の視え方フィルターを通したら「Aさんは春」という感じです。なのであえて、季節は書きませんが、やり取りとしてはかなり笑えるものになりました。ショートコント・お見合いです。
「S井さんとK村さん、どちらと先にお話しされますか?」
「合わないと思いますが、K村さんからお願いします」
「わかりました(ドレープを当てる)・・やはりK村さんとは相性が少しよろしくないようで・・」
「残念ですね」
「気を取り直して」
「S井さんお願いします」
「(ドレープを当てる)・・やはり相性がいいですね」
このようなコントを、多分1時間は繰り返していたと思います。
しながら「なぜわたしとK村さんは合わなくてS井さんは合うのか」を解説してくれます。情報量!!(でも都度メモを取らなくても、脳に染み付くまで繰り返してくださるので大丈夫です)
わたしの場合、合うS井さんだと肌色は変わらなく見えるのですが、合わないK村さんだと赤黒くなります。
人によって黄色くくすんだり、膨張したりするので、とにかく数をこなして「自分に合わない色は、自分にはどう見えるのか」を体に覚えさせます。わからない時はネツイイさんが優しく助け舟を出してくださるそうですが、わたしは「相当色が視えるタイプ」と言われて「一番スパルタコースで行きますね❤️」と鍛えていただきました。
午後2時、手持ちのアクセサリーが滅亡の危機に晒される。
結果、ブルベ夏でした。勘は当たっていました。
春のドレープを肌に当てると、赤黒くなったり、シワが目立ったり、白いはずの前歯が黄色くなったり、やばい宗教みが出たり、TVの合成画面用のグリーンバックになったりしました。終盤には肌に当てる前から「どれだけ合わないか楽しみです」と言えるほどに。。
服はまだいいのです。問題は貴金属です。幸いなことに金属アレルギー持ちのわたしは、ほとんどの金色のジュエリーで現在の好みから外れたものを(金が高騰しているうちに)売ったため、手元に残った数少ないものはほぼ安価のサージカルステンレスです。
問題はお気に入りのゴールドリングが一つだけありまして、それについては「似合わせ方」を伝授してもらいました。
人によっては一番盛り上がるコスメ談義、わたしは「血色感のある、健康で仕事を任せられそうな人間の擬態」になれば良い・・くらいに思っていましたが、アイラインを引かずにアイシャドウを薄塗りするだけでこんなに目元がくっきりするんだなとか、先日初めて出会った「荒れないティントリップ」の色味が夏に転生したわたしに似合っているとか、迷わない指針ができました。
午後4時、物に例えてもらうと、まさかの「オブラート」になる。
ネツイイさんのカラー診断を受けた方が、楽しみにしているコンテンツの一つがこちら。
わたしは水まんじゅうでなく、どんなものに例えてもらえるか楽しみにしていました。
聞いたところ、ネツイイさんが難しい表情をされて「あれ何て呼ぶんでしょう・・ベタベタするお菓子を包んでて食べられる澱粉の紙・・」と。
わたしも咄嗟に出てこなかったので調べ「もしかしてオブラートですか?」と聞いたところ、正解でした。(なお澱粉の紙はこんなやつです)
わたしのどこがオブラートなのかを聞いたら、素敵な言葉が返ってきました。
・繊細だけど壊れる感じではない。
・いい意味で癖があって、無味透明なのに飲み込んでも感触が残る。
・今まで色んな苦労をしても、それを包んで飲み込んで出して、前に進んできた人という印象。
「苦労を人前では見せない」というのは、今まで数々の人に言われてきましたが、初対面の方にここまで見抜かれたのは初めましてです。びっくり。
午後5時、ネツイイさんのテキスタイルを見せてもらううちに、気づいたらコートをオーダーしていた。
テキスタイルのテーマも「小さい頃苦手だった犬」「コーヒーのいい香り」等、日常の忘れてしまいそうな思い出を柄にして残す・・という大変アーティスティックかつ日常に沿ったものです。1枚ずつ作画が違うので、同じ方が書いたとは思えないのですが、ここまで6時間ネツイイさんのお話を伺っていたら「思い出が違うんだから、それに合わせて画風も変わりますよねー」と思えます。
圧倒的に綺麗な風景を見た感動を表したというテキスタイルは、わたしから見ても「圧倒的な美」です。
そんな素敵なテキスタイルを使って、ネツイイさんのパートナーである杉崎さんがパターンを起こして服を縫うわけです。
ここで数着の試着をさせていただき、杉崎夫さんの凄さを知ってしまいました。
人が着ることで膨らむはずが、わざと縫製する箇所を変えたりして、着膨れしないようになっている。「人が着て、動いて、生活することを前提に作っているのに、どこまでも無駄がない美しさ」を体現したお洋服なのです。
こんなに計算されつくされたパターン、ハイブランドでもなかなかない。
(その後ネツイイさんから、サイト等には書いていない杉崎夫さんの経歴をお伺いして「それはこのパターンを作れますね!」と納得しました)
ロングコートを試着した時に「(前日試着した某ハイブランド)に勝ってます」とご本人に言ってしまいました。それくらい素晴らしかったんですよ。
ウール100%だし、表地はもちろん裏地もボタンも好きなものを選べるし、自分の体型に合わせて寸法も変えてもらえる。そして何より、わたしがずっと探していた「似合って好きな色のコートを予算内で手にいれるチャンス」。
(BGMは嵐の「LOVE SO SWEET」でお願いします)
色は身バレを防ぐため言えませんが、ボタンがね「アイドル」って名前なの。1つずつ模様が違うの。「アイドル大好きココさんが、このボタンをつけずにどうしますか!しかも選んだ色にも合います!」とネツイイさんにも太鼓判を押されたので。
今年の春のわたし、ハードワークを乗り越えてくれてありがとう。あの時の残業代が冬のコートに転生します。
ネツイイさんの連絡先はこちら
予約に関しては、SNSで受け付けていらっしゃるので、下記Instagramをご覧ください。
繰り返しますが、カラー診断を受講された方からの紹介制になっています。
「この記事を読んだから紹介してください」というお願いには応える事ができません。
さいごに
一人でも多くの方が、杉崎夫妻の才能にノックアウトされることを願って、このnoteを書きました。noteで「ネツイイ(又はスギサキ)・カラー診断」で検索すると、多くの方の感想がヒットします。
この度は本当にありがとうございました!
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