面白い人になるにはどうしたらいいですか?
A. 「面白い人」なんて存在しない。
会話が長続きしなかったりすると落ち込んでしまうこともありますよね。
ところで「面白い人」ってなんなんでしょうか。試しに「面白い人」と検索してみたところ「話題が豊富」「ノリがいい」「センスがいい」などふんわり良さげなことが書いてあるばかりで、あまり役に立たないアドバイスが多いなという印象を受けました。
結論から言えば、どんな場面でも絶対に「面白い人」というのは存在しないのだと思います。ただその時々の状況や場面に応じて「面白い」と思われるパターンがあるだけ、というのが実情なのではないでしょうか。
同様に「つまらない人」も存在しないのだと思います。周りからつまらないと言われる人や、自分で自分のことをつまらないと感じている人と話すことも多いですが「この人つまらないな」と思ったことはありません。腰をすえて聞いてみるとどんな人の話も面白いものです。
とはいえ「多くの場面、状況で面白い人だと思われやすい性質」はあると思います。なかでも個人的には「身近なものに面白さを発見する力」が、いわゆる「面白い人」の中核にあると考えています。
話題を増やそう。面白い話ができるようになろう。そう思ったとき多くの人は「既に成形された面白い話」を探すことが多いです。時事ネタとか雑学とか、すべらない話とかそういう類いのものですね。ただ、この手の話は借りてきた形のままだと、どうしてもぎこちない話し方になってしまいます。
「面白い人」と一口にいっても、人前で芸を披露する人でもない限り「面白さ」のほとんどは「自然さ」と重なります。その人らしさを感じられる自然な振る舞いは、安心感や親しみを覚えてもらう一番のきっかけになります。気張って「面白い話」を披露するソロパートって、実は雑談にはあまり必要ありません。
では「自分らしさ」はどのように獲得されるのでしょうか。そこでおすすめなのが「身近なものに面白さを発見する」力を身につけることです。
なんでもいいのでまずは日々の生活の中で「面白い」と感じたことをメモしてみましょう。変な看板、裏通りのお店、雲の形、映画、漫画、友達の話、なんでもいいです。なにかに心を動かされたら「どんなところに心が動いたのか」「なぜ心が動いたのか」を考えてみましょう。
「私は○○なことに面白さを感じるらしい」「私は○○のここが面白いと思った」と自分の感覚が整理されていくにつれ、話のぎこちなさがなくなっていきます。雑学や時事ネタにしても「私はこの話のここを面白いと思って、もうちょっと調べてみた」という語り口であれば、借りものではなくもう自分のネタです。
最初は、雑談の中で自分の興味がある話題が出たときだと「あ~それね」といったん相手の話を受け止め「それについて思ったことがあったんだけどちょっと聞いてもらえる?」と雑談の中に少しだけ自分のターンを作る感じで始めるといいと思います。
それこそ周囲の面白い人がどんな話をしているのかに耳を傾け、自分のターンが回ってきたなら「今の話のここが面白いと思った」と伝えるだけでも、関係は良い方向に変わっていくはずです。話が面白かったと言われて嫌な気分になる人っていませんから。
カカポさんは周りの人の面白さを発見できる方で、つまらない人間ではありません。次は、カカポさんが持っている面白さを発見してもらう番だと思います。まずは自分の感じた「面白さ」に注目し、語ってみることからはじめてみてください。