【ココロハチマキ】旅は人生のお師匠さん#1
ラオス・カンボジア編1
カンボジア プノンペン
いくつになっても
新鮮な驚きを重ねたい。
小さな男の子と出会ったのは、
通るすき間を探すのも大変な混雑する市場だった。
人をかき分けるように先に進む。
その通路を買い物カートの感覚で
バイクも通る。
腰の高さほどの陳列台には
その日獲れた野菜や魚介類、
解体された肉も並ぶ。
人ごみに押されながら歩いていると
働く母親の足元に彼はいた。
脇により、彼の目線に降りていくと
別の世界が広がっている。
カメラを構えて
ハーイッ!そう声をかけると
振り向いた坊やは
目をまんまるくしたまま固まってしまった。
きっと、初カメラ!初外国人!
「オークン!(ありがとう)」と声をかけるが、
微動だにせず固まっている。
その様子を見ていた母親も笑いながら
声をかけるが、驚きの魔法は解けない。
立ち上がり、視界から消えていくぼくの姿を
呼吸すら止まったような顔で見上げていた。
その姿がぼくに問いかけた。
驚きの表情で新しい物ごとに出会えているかい?