パスポートがびしょびしょに濡れてカチカチに凍った事件

４、５年前のことです。アメリカ人の夫のパスポートの期限が切れそうだったので更新手続きをしました。手続きは郵便局や図書館などでできますが、郵送での受け取りになります。日本では確か、手続きから１週間で受け取れたはずですよね。アメリカではお役所仕事は時間がかかります。１ヶ月もしくはもっと長くかかることもあるので、早めに手続きをしておく必要があります。

１ヶ月後、郵便受けに新しいパスポートが届いたのですが、その日は珍しく大雪の日。郵便受けの中にまで水が入り込み、さらには郵便物がびしょ濡れになり、カチカチに凍って大きな氷の塊になっていました。

その中にパスポートがあったのです。

なんとか、その塊を郵便受けから取り出し、ヘアドライヤーで乾かしてパスポートを取り出してみると、全てのページが波打ち、３倍以上の厚さになっていました。「この傷んだパスポートを10年も使うのか」と夫はショックを受けていました。とりあえず乾かそうということになり、開いた状態で放置しました。

それにしても

パスポートのような貴重品をビニール袋にも入れず、普通の封筒に入れて送るなんて、なんて非常識なんだ。

とか、

水が入ってしまうような構造の郵便受けを売っているなんて、おかしいでしょ。

とか、いろんな思いが頭の中をよぎります。

翌日の朝、パスポートを見てみると、なんとすっかり元通り。全てのページが平らになり、厚さも通常通り。どこからどう見ても新品のパスポートにしか見えません。濡れたり、凍ったりすることを考えた上で特別な紙を使用しているのでしょう。夫はパスポートがきれいな状態に戻って大喜びでした。

さて、みなさんはパスポートケースを使っていますでしょうか。私は子供の分を２冊（アメリカと日本）と自分の分を１冊、合計で３冊持ち歩くのでケースを使うとケースから出す作業が加わり、逆に面倒なので、機内持ち込み用のバッグのポケットにそのまま入れています。濡れても元に戻ることはわかっているので、前ほど厳重に収納しなくなりました。

2020年はパンデミックの影響でパスポートを取り出すことは１度もありませんでした。私のパスポートは今年初めに日本領事館で更新したばかりです。10年パスポートなのに、もうすでに残り９年になっているとは。

来年こそはどこかへ行きたいとワクワクしながら旅行先を考えているところです。