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働き世代必見!肩・首こりを生じる2つの不良姿勢

ご覧いただき、ありがとうございます。
前回は「働き世代における年代ごとのロコモの要因」について解説をさせていただきました。

今回は、20〜40歳代前半のロコモの要因の中でも、訴えが多い ”肩こり” についてのお話をさせていただきたいと思います(腰痛については、以前に解説しましたので)。


”肩こり”
を訴えている人は、男女ともに多く、女性では訴えの第1位に位置し、男性では腰痛に次ぐ第2位にあります。今や4人に3人が訴えるともいわれています。

では、なんで肩が凝るのでしょうか?


肩こりの原因

凝りが発生する原因は、不良姿勢および同一姿勢が長時間続くことが関連しています。

図1. 正しい姿勢
耳ー肩ー坐骨結節が直線上に並び、坐骨で座面を支持する。
足の裏がしっかりと床についていると望ましい。

上記の図1は、横から見た正しい座位姿勢です。耳の位置と肩の位置が一直線上にあるのがわかります。さらに下に目を向けると、座面をお尻の骨(坐骨結節)で支持しています。
この姿勢でいると、骨盤ー背骨(腰椎〜頚椎)ー頭蓋骨が一直線に並び、積み木をキレイに積み上げたように物理的な安定が得られ、筋肉の仕事量が激減します。その結果、肩の緊張が緩和され、肩凝りが軽減されます。

2つの不良姿勢

では、下の図をご覧ください。

図2. よく見かける座位での不良姿勢

いずれもよく見かける不良姿勢ですね。
右の図にも、左の図にも共通しているところは、”どちらも猫背である”というところかと思います。
この猫背の姿勢を見ていただいて、お分かりかと思いますが、耳の位置と肩の位置関係どうでしょうか? 耳(頭)が肩より前に出ていますね。
頭が肩より前に出ると、首の後ろや背中の筋肉は過度に緊張して頭を支えようとします。
特に固くなりやすい筋は、”僧帽筋(そうぼうきん) です(図3.)!
この筋は図2.の両方の姿勢に共通して固くなりやすいです。

図3. 僧帽筋イメージ
上部線維・中部線維(青線部分)が特に固くなりやすい。

そして、左側の人が固くなりやすいのが、”頭半棘筋(とうはんきょくきん)”頭板状筋(とうばんじょうきん)”胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん) です(図4.)。

図4. 頭半棘筋(青)、頭板状筋(赤)、胸鎖乳突筋(緑)
アゴが上がった状態(頭を後ろに反らした状態)で長くいると凝ってくる筋肉。
特に色を塗った辺りの頭の付け根に近い部分が固くなりやすい。

これらの筋肉は、図2.の左の人のようにアゴが上がり、頭を後ろに反らしたような姿勢でいると固くなりやすいです。
頭の付け根にある筋肉たちであるため、これらの筋肉が固くなると、頭に行く神経を圧迫して頭痛が生じることもあります。また首を反らした姿勢が長時間かすることで、頚椎の間を通る椎骨動脈の血流を阻害して頭痛やめまいを生じることもあります。

図2の右側の人を見ていきます。このような姿勢をとっている人は、首の後ろにある僧帽筋に加え、首が縮こまっていることにより、首の前方の筋肉が固くなることがあります(図5:前斜角筋 ぜんしゃかくきん)。

図5. 前斜角筋
首の前方の深層中間にある筋(赤丸部)。
下向き姿勢で首が縮こまっている姿勢が長期化すると固くなりやすい。

のど仏の横あたりを押して固くて痛みがあったら、たぶんそこです(たまに痛みを感じない人もいますが…)。
ここの筋肉が固い人は、ひどくなると肩甲骨内側の痛みが出たり、腕がシビレてきたりすることがあります。

図2のような猫背の人は、肩凝りだけではなく、巻き肩にもなりやすいです。そうなりますと、胸や背中の凝り、そして腰の凝り、腰痛にもつながっていきます(腰から肩・首凝りにもつながることがあります)。

肩・首凝りが起こす体調不良

肩凝り、首凝りが進行すると、上記にて述べたように頭痛、めまい、腕のシビレといった症状以外にも様々な起こります。
・自律神経の不調
・うつ病(頚筋性うつ)

などのような神経や心理的な症状も呈することがあります。

「肩凝りだから」、「病気じゃないし大丈夫」、「肩・首が重いけど、病院に行くほどでもない」って言う話をよく聞きます。整体院とかに通っているならまだ良いですが、何もせず放っている人も多くいます。

先にも述べましたが、基本的には姿勢が悪くなることで肩凝りになります。
良い姿勢を意識して過ごすようにしてください。
姿勢矯正機能付きのクッションなどを用いると自然と良い姿勢をキープできます。
以下のクッションは割りとオススメです(^^)

すでに筋肉が固くて、困っているって人はストレッチがオススメです。それはまた次回にお話いたします。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
また次回もよろしくお願いいたします。