アメリカの超大型金メダル。金価値に振り回された悲劇のアンティークコイン
アンティークコイン紹介
今回はアメリカ合衆国で発行された超大型の金メダルについて紹介させて頂きたいと思います。
日本でアンティークコインと言うとイギリスを中心としてヨーロッパ産のものが好まれる傾向にあります。しかし、アメリカも世界最強の国だけあって一大コイン産地・コイン市場でもあります。
そんなアメリカで発行された、”アメリカらしさ”満点のコインについてお伝えしていきたいと思います。
コインデータ
名称:アメリカ独立200周年記念 大型金メダル
発行年:1976年
発行国:アメリカ合衆国
発行枚数:424枚
グレード:PCGS/MS68
鑑定枚数:5枚
市場価格:1750万円~
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<コインの概要>
1976年のアメリカ独立200周年を記念して、わずか424枚だけ発行された大型の金メダルです。
表面にはアメリカ独立の象徴である自由の女神像
裏面にはアメリカ合衆国の国章である、オリーブと矢を掴んだハクトウワシの紋章が描かれています。
1976年前後、アメリカ独立200周年を記念して何百・何千種類もの記念硬貨やメダルが発行されましたが、その中で最も存在感があり、価値があるメダルがこちらと言われています。
金を贅沢に454gも使用し、合衆国の象徴を表裏に大胆に描いたデザインは、ある種の”アメリカらしさ”を感じさせてくれます。
単順にこのメダルを454gの金塊としてとらえ、地金としての価値だけをみても3,094,010円 (1g/6,815円:2020/12/4時点計算) となることがわかります。
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<贅沢に金を使いすぎて、溶かされる原因に!?>
しかし、454gという金の使用量が災いして、その多くが歴史の中で失われていくことになってしまいました。
メダル発行から間もない1980年代のブラジルのゴールドラッシュ、そして近年の金融危機に伴う金価値上昇の2度のタイミングで溶かされてしまったメダルはなんと全体の90%に上ると言われます。
そのため、12月現時点で68グレードの鑑定付きはわずか8枚のみ、さらに現存するとされる枚数はおよそ50-60枚前後とされおります。世界中探してもご覧頂ける可能性は滅多にございません。
アートとしての美しさを誇るメダルの多くが、ただの金として溶かされてしまった事にはため息が出てしまいます・・・
その一方でこうした背景から、現存するものの価値が上昇するのがアンティークコインの面白さでもあります。
一般的にアンティークコインの価格を決定する3大要素は
①希少性
②グレード
③人気=モチーフ自体の人気と、ストーリーや歴史的背景の面白さ
と言われています。
これらの要素をすべて満たすことから、このメダルの市場相場価格は2020年時点で地金価値の約5倍程度、時代が進むにつれてそれ以上にも挙がってくことでしょう。
お金の話で言うと、このように価値が確かなアンティークコイン・メダルであるほど柔軟に活用することができます。
世界中でたった8枚しか鑑定されていない逸品という事で、資産保全や資産移転として活用しつつ、手元にコレクションしておくことが1つの手段になります。
また、資産運用・投資手段として出口の話を考えると、2026年(=アメリカ独立250周年記念のメモリアルイヤー)に本国アメリカ開催のオークション会社に出品することで、多数の買い手が付くことが期待できるでしょう。
アートや歴史的資料として価値あるものが多く失われたことは痛ましいですが、それゆえに現存するものがその価値を更に高めていくという、アンティークコインならではの面白さを教えてくれる1枚です。
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