東西貿易の生き証人 トレードダラー １香港ドル”ピエフォー金貨”

<コインデータ>

名称:トレードダラー 1台湾ドル ”ピエフォー金貨”
発行年: 1929年銘
発行国: イギリス
発行枚数:不明
NGC鑑定枚数:2枚
グレード:PF67 Ultra Cameo

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<アンティークコイン概要>

1929年の英国貿易銀デザインでリストライク=再鋳造された、大型金貨です。鑑定機関NGCでPF67 ウルトラカメオの評価がついており、最高鑑定品になります。

表面には英国を象徴化した女神・ブリタニアの姿が、
裏面には漢字で「一圓」と、マレー文字が刻印されています。

NGCの鑑定枚数はわずか2枚、共に最高鑑定品であるうちの1枚です。ピエフォー(Piefort)=倍厚貨幣造りであり、重量はなんと73g以上になります。

通常、トレードダラーは銀貨であるため、金貨で、しかもピエフォーで鋳造されたコインとなると希少性・話題性共に非常に高くなってきます。

鑑定枚数が極めて少なく、中々お目に掛かれない一枚です。

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<東西の貿易を結ぶコイン トレードダラー>

トレードダラーは西洋と東洋間の貿易が活発化に伴い、貿易を円滑にするために発行された「銀貨」を指します。貿易銀の名前でなじみがある方もいらっしゃるかもしれません。
東西を結ぶためのコインだけあって、両面に西洋・東洋のデザインが入った特徴的なデザインです。

世界的な貿易が本格化するまで、各国はそれぞれ独自に通貨と地金の本位制を設けていました。交換レートも国・地域ごとに異なり、レート変動も度々あったことから、貿易の混乱を招く一因でした。それが遠距離の国同士の貿易であればなおさらです。

そこで双方合意した量目で一定価値を持たせた通貨を発行することで、貿易の円滑化を図ろうと考え生み出されたのがトレードダラーです。様々な地域で発行されましたが、いずれにも一定量の銀を含有させ、信頼の下コインの質を保ちながら貿易に利用していこうというものです。

現実には銀産出量による国家間のパワーバランスや、自国の本位制度との兼ね合いで貿易通貨の問題をシンプルに解決できたわけではないようです。

しかしアンティークコインとしては世界の広がり・多くの人々の知恵を感じさせてくれる生き証人である事と共に、東西のモチーフが美しく描かれていることに価値・魅力を感じざるを得ません。

ピエフォーならではの重みも嬉しい、素敵なコインです

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