地震が怖い
幼い頃から高2まで団地に住んでいた。
埋立地に建つ団地で部屋は5階
寝ていると地震がくる少し前に
ゴーっと嫌な音がして
それから揺れはじめる。
私が異常に地震を怖がるのはこのせいだと思う。
小2の頃から母親が働きはじめた。
地震を怖がるひとりっ子の私に母親が
地震がきたら押し入れに入るように言った。
幼い私は親の言いつけ通り
地震がくる度に押し入れに入る。
大嫌いな地震がきたら押し入れだ。
押し入れがないと落ち着かない。
その前はどうしていたのか覚えていない。
厄介なすりこみだ。
高校の途中で引越した家は
押し入れが2階の1番奥の部屋にしか無く
地震の時の安定剤のような
押し入れに入ることも無くなった。
広い家じゃないけど変な間取りで
押し入れに入る頃には終わってる。
今は
どんなに小さかろうがすぐに玄関を開ける。
揺れるのが怖いから
地震より大きく自分が揺れる。
当たり前だが
そんな私を家族は面白そうに見る。
私の家族は地震が怖くないのだ。
大きな揺れでも何もなかったように
揺れる前にしていたことを
そのまま続けている。
まるで私だけが揺れているようだ。
まぁ自分で揺れてるんだけど、
私ひとりだけがいつも慌てふためく
家族は地震がくるとまっさきに
私を思い出すらしい。
この前の大きな地震も
いつも通り玄関を開けて自分で揺れていた。
あまりに大きく長かったからか、
いつものように揺れるだけでは
地震を感じてしまうので、
大きく足踏みをしていたのだ。
ふと振り返ったらニヤついた次男が
私を見ていた。
地震が来ても落ち着いていられる
51歳になりたい。
写真は関鉄の取手駅にあった
恐らく映えるやつ多分
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