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無礼者と闘わない
■「怒ったら、自分の負け」と心得る
人の悪口をいったり、バカにしたり、
ちょっとしたミスをあげつらったり。
失礼な物いいをされると、腹が立つものです。
どうしてそんなふうに貶められなくてはいけないのかと、
自尊心も傷つけられます。
あまりに理不尽だと、文句の一つもいいたくなるし、
さらに、口論、ケンカに発展する場合もあるでしょう。
それでも怒ってはいけません。
難しいけれど「受け流す」のが賢明です。
理由は二つ。
一つは、非礼・無礼を働く本人は、だいたいにおいて
その自覚がない、
つまり自分が非礼・無礼な振る舞いをしているとは
思っていないからです。
そんな人と同じ土俵で争っても、こちらが疲れるだけ。
相手にすることはありません。
もう一つは、相手の指摘が正しいことがままあるからです。とくに劣等感や弱みを抱えている人は、痛いところを
突かれると、瞬間的に怒りの感情が噴出します。
そんなときはなんとか怒りをこらえて、しばし深呼吸。
「彼(彼女)のいうとおり、図星だな。怒りは呑み込み、
今後の反省材料にしよう」と、気持ちを切り替えましょう。
いずれにせよ、非礼・無礼に対しては「怒ったら負け」と
心得てください。
「怒りは相手を苦しめるのではなく、自分を苦しめる」と
いう仏教の教えがあるのです。
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怒りは、まことにやっかいだ。
いくつになってもコントロールが難しい。
そして、怒ってしまったあとは必ず、悔やむ。
大声でねじ伏せ、相手に分からせようとしたり、
自分の正しさを押しつけようとしたくなる。
「自分を認めて欲しい」「なぜわかってくれないのだ」と
いう気持ちが、ゆがんだかたちで出てしまったのが怒り。
「アンガーマネジメント」という1970年代に
アメリカで始まった心理トレーニングの方法がある。
これは、怒らないことではなく
「怒りをコントロールすること」であり、
「怒りと上手につき合うこと」
それはたとえば「衝動をコントロール」すること。
衝動をコントロールするとは、
「最初の6秒をやりすごす」こと。
よく、「腹が立ったら十、数えよ」などといわれるが、
間を置け、ということ。
まさに「受け流す」ということ。
枡野俊明(しゅんみょう)氏の
「怒ったら負け」という言葉を胸に刻みたいですね。
枡野俊明(しゅんみょう)氏は、
日本の著名な僧侶であり、宗教界での活動や執筆活動を
通じて知られています。彼は特に禅についての
知識と実践で有名で、心の平穏や内面的成長に関する
講演や著作を行っています。
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