
自分に見える真実
私たち人間は、自分の脳が作り出した世界で
当たり前のように生きています。
他の人達に見える世界も同じだと思い込んでいますよね。
科学的な実験によると
ネコをタテジマしか描かれていない部屋で育てると、
そのネコはタテジマしか見えなくなるんですよ。
脳の一部である大脳皮質には
縦や横、斜めなどいろんな線分に反応する
ニューロン(神経細胞)と言うものがあるのですが、
タテジマの世界で育ったネコにはタテジマに
反応するニューロンしか働かなくなってしまうのです。
そのため、そのネコの足元に横向きのつっかえ棒を置くと、横方向の線が見えないので、つまずいてしまうのです。
逆もまた同じで、ネコをヨコジマしか描かれていない部屋で育てると、ヨコジマしか見えなくなります。
そのため、そのネコの前に縦向きの棒を立てておくと、
縦方向の線が見えないので、棒にぶつかってしまうのです。
この2匹のネコを同じ部屋に入れたら、
周りから見れば同じ空間にいるように見えますが、
ネコにとってはまったく違う世界にいることになるんです。

私たちも同じで、
自分の作り出した世界の中で生きているんですね。
それぞれが、自分の世界が正しいと思い込んでいるのです。
これを忘れると、他の人と意見の違いが生じてしまいます。
親子関係でも同じことが言えます。
親と子は同じ家庭で暮らしていますが、
見えている世界はそれぞれ違います。
親に見えている世界が子どもには見えないこともあれば、
逆に親が理解していないと思っていることを
子どもはちゃんと理解している場合もあるんです。
人それぞれが、自分の作り出した世界で生きていることを
理解して忘れなければ、他の人とのコミュニケーションは
もっとスムーズになります。

自分の見ている世界と相手の見ている世界が
違うことがあるんだと認識することが大切なのです。
相手が何を感じ、どう考えているのかを理解するのは
根気よく会話をすること。お互いの勘違いを防いで、
より良い関係を築くことができるようになるんですね。
親子関係でも、親が自分の見えている世界だけを
押し付けるのではなく、子どもの見えている世界も
尊重することで、より良いコミュニケーションが
取れるようになりますよね。
子どもの意見や感情をちゃんと聞き、
理解しようとする姿勢を持ってあげる事が大切なのです。
対人関係においては、私たちが自分の作り出した世界で
生きていることを意識し、お互いの違いを尊重することで、コミュニケーションがスムーズになり、より豊かな
人間関係を築くことができる事を知っておくといいですね。
いいなと思ったら応援しよう!
