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【医と珈琲】(無糖)コーヒーと学生

AOMORI COFFEE FESTIVAL 2024 特別企画

(QRコードからアクセスいただいた皆様へ)ACF2024で医Café SUP?の珈琲をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。お手元の珈琲を飲みながら、短い間に浸れる、医療と珈琲の融合世界へご案内します。題して、

『医と珈琲』

店舗スタッフとバリスタ米谷が紡ぐ、エッセイ・掌編小説をお楽しみください。今回は、小澤の体験を基にしたエッセイをお届けします。


9時過ぎに、わたしは布団からゆっくりと抜け出す。

いつもなら、どの服を着るか迷ったり、スマホを無意味にいじったりする時間がやってくる。

けれど、今日は違う。

ジャージを、タンスからぐいっと引っ張り出し、卵かけご飯を急いでかきこむ。

前日の夜に、無意識に準備しておいたリュックを肩にかけると、

わたしは自転車置き場へと足を向ける。

「やだなー」

そんな言葉が頭に浮かんだ。

「勉強しないと、試験に落ちちゃう」

それが、今のわたしの唯一のモチベーションだった。

本当は、スタバに行って、香り高いコーヒーをゆっくり楽しみたい。

でも、学生にとってスタバは少し贅沢すぎる。

だから、わたしは近所のスーパーで済ませることにしている。

スーパーに着くと、買うものは決まっている。

1リットルの、一番安い、無糖のコーヒーだ。

それを、一日で飲み干すのが、わたしの試験前のルーティーンになっている。

お会計を済ませ、わたしはまたいつもの交流館へ向かう。

そこは、学生たちにとって、何ともありがたい場所だ。

タダで夜まで過ごせる。

そして、そこにいると不思議と心が落ち着く。

席につき、わたしはそのコーヒーのペットボトルを手にする。

「さあ、勝負の時間だ」

そうつぶやきながら、一口含んで、ゴクリと喉を潤す。

---ネスレ ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー 無糖

執筆・編集:小澤真結、米谷隆佑
ヘッダーデザイン:齋藤凜、米谷隆佑
企画:米谷隆佑


医Café SUP?とは?

医Café SUP?は、弘前大学の医学生が立ち上げた新しい形のカフェ。「医療系学生が作るカジュアルなカフェ空間」を通じて、地域とつながり、架け橋になることを目指しています。2021年3月のクラウドファンディングでは150%達成、同年4月に弘前市親方町で開店。3年後、現在は新店舗移転に向け準備中です。全国各地のイベントへの出店も精力的に行っており、運営はNPO法人ココキャンが担当。地域課題の解決や学生教育、居場所づくりにも力を入れています。

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