
✦難波→関空✦スーツケースの衝撃✦青い稲妻とともに始まる非日常の旅
実は、S姉さんとAちゃんはライダーでもあり、当日まさかバイクで関空へ来ることにならないか…と一瞬心配たが、前々日に、ラピート利用と判明しこっそり胸をなでおろした。
6時発の青い稲妻ラピートに。難波でS姉さんと待ち合わせ。実は対面はこれで3回目。なぜか前世からの知り合いのような親近感。新今宮ではいつものA先生モードからすっかり抜け出した、かわいいAちゃんが登場。普段は「先生」という風格そのものだけど(実際に先生ですから)、そのオーラとは打って変わって柔らかい一面に、旅という非日常が始まったことを感じた。
でも、真の非日常はその後に訪れる。二人のスーツケースが空気のように軽く、中身ゼロに近いという驚異のスタイル。「荷物は少なく」はライダーの鉄則のようで、この旅の計画をねるときも「私たちは荷物が本当にないので」と言っていた。1泊の出張でも、荷物がかなり多い私にはそのことが理解できず(笑)。飛行機の旅路でも二人のポリシーは揺らがないことが分かり、私は思わず心の中で震えた。
旅などでは、デジタルデトックスを目指すのが一般的だと思うのだけど、二人の場合はまずアナログデトックスが基本にあり、その次にデジタルデトックスを取り入れるという独自の流れを持っている。
こんなにも軽いスーツケースでチェックインは経験がなく逆に疑われるのではとやや不安になったが、問題なく出国(そしてベトナム入国も)できた。ほっ。
今思うと、関空に着く前に、すでに一般的な旅の常識を超えた新しい体験がが始まっていたのだった。
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ラピート情報

南海電鉄の特急「ラピート」は、難波駅と関西空港駅を結ぶ全席指定の特急列車。6両編成で、5号車と6号車は「スーパーシート」、1号車から4号車は「レギュラーシート」。スーパーシートは1列+2列の3列配置で、広いテーブルやカップホルダー付き。指定席料金は730円、ネット予約を利用すれば大人520円とお得に乗車可。
コンセントや車内販売はなし。揺れる区間もあるが、広い座席と快適性を考えるとコストパフォーマンスはいい。でも混雑時は満席になることが多く、「満席です。特急券をお持ちでない方はご乗車できません」というアナウンスもよく聞くので、せめて前日予約が◎。

また、ドアの配置が独特で、6号車前や5号車後ろにはドアがあるが、5号車前や4号車後ろにはない。ドアから遠い席だと、降車時に1両車の乗客が荷物を持って動くのを待つ必要があり、時間がかかる場合が。特に関空到着時はドア付近の席を予約すると安心。