ななみとまおこの楽しい毎日 第八話
ある日、ななみの学年で、旅行がありました。
飛行機に乗って、青森にてリンゴのお菓子を買ったんです。
ななみは、飛行機でもたくさんのお菓子を買いました。あまりにも買いすぎて、まおこのお金を少しはいしゃくしたくらいです。
飛行機内でライフルは使えないので、まおこは歯をくいしばってがまんしました。
「ねえねえ、お菓子食べる?」
ななみは、にこにこして、まおこにお菓子をすすめます。
「いらないわよ!!」
まおこは、くまがいたら気絶しそうなするどい声で、言いました。
ふと、そこへ小さな美少年が現れました。パイロットです。なぜ子どもなのにパイロットなのかと言うと、ななみのように才能があったので、とくべつに仕事をしているんです。
「ハロー!」
ななみは、お仲間にやさしくあいさつしました。
そして、お菓子をすすめました。
「オラ、やだ。オラ、そんなものいらね。オラ、金ほしいだ。」
美少年は、そう言ってお菓子をつきかえしました。やっぱり、知能が高い子どもたちは、お菓子よりお金をほしがるものです。
しかし、同じ天才でも、ななみはこの少年の言うことにびっくりしました。理解できなかったのです。
「あなた、ホントにお金がほしいの?」
ななみがたずねると、美少年はいいました。
「オラ、金ほしいだ。」
そのとき、まおこがトイレに行きました。ななみは、まおこのリュックサックから、金を取り出しました。
「あの人びんぼうであんまり金を持ってないけど、えんりょなくもらって!」
ななみは、そう言ってパイロットに一〇〇万円ほどわたしました。
パイロットは、大事そうに一〇〇万円をかかえます。
「オラ、うれしいだ。オラ、お前のこと、イッショー尊敬するだ。」
ドカン!
一〇〇万円が、爆発しました。
まおこは、ライフルがない生活にたえられず、財布にこっそりと爆弾を入れていたのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?