#23 家族になるため成功率30%と闘った父
プチ喧嘩
テーマパークで父に会ってから、父とたまに一緒にご飯を食べるようになり、病院受診の日は一緒に行くようになり、母と父と私でいる時間が増えていきました。
そんな時父と母がプチ喧嘩。
父には奥さんがいたらしい。
普通はこの時怒るべきことは、再婚していたことをなぜ隠していた?とかかな?と思うけど、母は違いました。
「今の奥さんは、こっちに来てること知らないんでしょ?可哀想じゃん?何してん?」
と怒っていました。
姉になっていた
子どもはいないと言っていましたが、父の死後、財産放棄の申立をするため戸籍をとったら、子どもがいました。
母は大爆笑していました。
「心愛知らない間にお姉ちゃんになってるよ〜」
って。
父が入院?
父の異変を感じ出したのは私が中学3年生で、神経内科に検査入院をしている時です。
父に似た人が病棟にいるのです。
見間違いかな?と思ったのですが、母に伝えたところ、一度は見間違いじゃない?と言われたのですが、母が聞いてみたところ父も検査入院をしているようでした。
父は診断がつき、他の病院で治療することになったと言い2ヶ月音信不通が続きました。
ふと現れるといつも通りの父がいて、週末は私達と過ごすようになっていました。
成功率は30%
そんな生活も数年続き、父があと数年の命だと知らされました。
母はF先生の病院の脳外科を父に紹介し、父の主治医から紹介状を書いてもらい受診しました。
手術は可能だけど成功率30%。
普通の人なら考える数字です…
でも父はこの30%に賭けました。
成功したら母と私とまた家族になると決めていたのだそうです。
それは叶うことなく父は旅立ってしまいました。
スピチュアルな世界
これはスピチュアル的な話なので、本当かよと言う気持ちでお読みください。
私は父が亡くなったと言うことは、1週間後に知ることになりました。
しかし、その知らせを聞く前におかしな現象がありました。
【柔らかい何かを首元に投げつけられた感触】
【タバコのにおい】
この2つです。
これが起きた時はなんだ?くらいにしか思いませんでしたが、1週間後の亡くなった知らせを聞いた時、あれって丁度あの位だよねと、自己解決してしまいました。
今でも【タバコのにおい】はどこからかしてきます。
父の正体
家族になろうと決断し手術したのに、成功できず帰らぬ人となった父。
私達は父の葬儀には出席できず、最後の見送りは出来ませんでした。
ずっと親戚には父は酷い人と言われ育った私。
でも全然そんな事なくて生きるために、家族になるために一生懸命、真っ直ぐに自分と闘った父でした。