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駐在は移住に比べ「ぬるま湯」なのか?元駐在員、現無職駐在妻の分析。


Goedenavond!(こんばんは)

私はオランダ駐在妻。
最近、海外移住している人たちと出会い、尊敬することが多く、無職の自分自身がぬるいな〜と感じてしまった。

海外駐在はぬるま湯?

駐在国によっても全く異なるので、世界最恐都市南アフリカで駐在員、オランダで駐在妻を経験している私が、平均的な海外駐在の良いところと悪いところを分析してみた。

海外駐在の良いところ(pros)

・引越し時、会社がサポートしてくれる。
・引越し費用も会社が手配。
・一時帰国費用も会社が手配。(地域や国によって頻度は異なる)
・商工会議所に入っていれば、他企業の駐在員ともコネクションができる。
・(会社にもよるが)家賃は会社負担。
・基本的に安定した衣食住が安定した場所に住める。
・日本から行きにくい海外各地へ旅行しやすくなる。

海外駐在の悪いところ(cons)

・会社のイベントには積極的に参加する必要がある。
・下っ端の場合は飲み会やYear End、出張者対応等で忙しい。
・他の社員やその家族とも穏便な関係を継続する必要がある。
・仕事があるため、簡単には帰れない。
・友達の結婚式は大体欠席。
・日本でやりたかったことがなかなか出来ずにイライラする。
・言語の壁でストレス(人による)。
・日本より治安の良い国はなかなか無い為、命の危険がある。

ここまで並べて、

「いや、うちはもっと辛いよ。」
「私たちの国は物価高すぎて全然よ。」
「ヨーロッパに住んでるけど小さい子供が居るし旅行なんて全然行けないのよ。」

わかります。オランダですら、辛いこと沢山。
なんで辛いかって。

私たち、自分で選んできたわけでは無いから。

海外移住している方々はそれなりに覚悟を持って、自分たちで決断してその国へ移住している。その国の文化に慣れようと前向きに努力したり、勉強したり、毎日を自分の責任で生きている。

生きることへのハードルは移住の方が高いのではないだろうか。
ただし、自分の意思で移住している分、満足度も高いのではないだろうか。

一方で会社の意思で引っ越してきた駐在員。
会社の意思で、仕事も、家族の人生も動かされてしまう駐在員。

そりゃあストレス溜まるよね。その分会社は、駐在員やその家族への生活をサポートしてるわけだ。

好きで来てるわけじゃないからね!(個人差有)

自分たちの人生を会社が決めてしまうだけで熱湯なのに、会社のサポート無しでは生きれない。

よって、生活をする為にぬるま湯を提供してくれる会社には感謝もするが、自分たちを卑下することはないと思う。

駐在員に関して

個人差はあるが、彼らはプレッシャーの中、毎日自分を信じて働いている。
新しい環境、新しい仕事、新しい人間関係。
どんな日本人が来たかと査定されている感覚。
そして日本からのプレッシャー。
これで正しいのかわからない。

駐在員の帯同家族に関して

正直、自分が駐在員の時、駐在家族への恩恵が羨ましいこともあった。
その家族が生きていく為の事務作業、車の手配を自分がやっていたので、
何故この人達のために働いてるんだろう?
と思うこともあった。

しかし、今自分が帯同家族になってみて、日本でしんどい仕事をしながら暮らしていた時よりも、生きづらいなと思うことも多い。

心の支えとなっていた家族や友達と引き離される感覚、キャリアを断絶される感覚、皆それぞれ、いろんな最後を経験して引っ越してくる。
日本に住む親の死に目に会えない可能性だって高い。日本の伝統的な家族行事にだってなかなか参加できなあ。
全て会社の意思による駐在が引き起こす。


現時点の自分の暮らしぶりを見ると、
駐在員、並びに帯同家族はぬるま湯と言われてもしょうがない。
でも、みんな苦労していることには違いない。
みんな辛い。
人になんと言われようと、気にせず生きてこう。

せっかくの海外に住む機会、存分に楽しもう。

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