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障害者雇用採用へのコツ!
初めまして、岸野と申します。
鬱病、適応障害、不安不眠症等など患っている、精神障害者手帳2級です。
私は、2023年5月から非正規障害者雇用の嘱託(契約社員)として働いていましたが、2025年1月に突然、雇止めを告げられ、2025年3月末で、会社都合退職となる立場です。
正社員健常者募集(クローズ)には、300社以上応募しましたが、なかなか良縁には巡り会えませんでしたが、ある時、方向転換をし、障害者雇用を目指したところ、あっさり大手と呼ばれる企業様5社内定を貰うことが出来ました。
スキルは正社員健常者募集の時と何ら変わりはありません。つまり、正社員健常者募集と障害者雇用募集では採用の基準が異なることが明白だと気が付きました。
こちらでは、これから障害者雇用で就職を目指す方に、少しでもヒントになることをお伝え出来たらと思っています。
障害者雇用に至るまで
まず私が障害者雇用で就職するまでの経緯をご説明致します。
私も障害者雇用で就職を考える前、いわゆるクローズ(障害者であることを隠す)就職を目指していましたが、氷河期世代という年齢も大いに関係していたかと思いますが、300社以上応募し、ようやく1社の内定を頂くことが出来ました。しかし、クローズ採用ということは健常者と同じ扱いを意味しますので、残業も多く、体調の管理が難しくなり、退職に至りました。
そのような時、障害者を対象とした募集、いわゆる「障害者雇用」の存在を知り、そちらで働く方が体調の管理もしやすく自分に合っていると判断したからです。
障害者雇用はどうやって見つけるの?
障害者雇用の見つけ方は、私の場合、3つの方法をまず考えました。
1 ハローワーク
障害者雇用を考えたとき、真っ先に頭に浮かぶのはハローワークではないでしょうか?
ハローワークは仕事を探す、障害者雇用に関係する支援機関とも連携しており、就労支援と就労後の職場定着支援などのフォローも行っております。窓口での色々な相談も可能です。もちろん、利用料金は無料!
これはありがたいですよね。
でも、デメリットもあるんです。
企業からすると、
・無料で求人掲載が出来るため、質の悪い求人が多くある
・就職相談員の能力にバラツキがある
・障害者の法定雇用率のための人数合わせのため仕方なく求人を出している
・ハローワークのHPサイトが使いにくい
などもあげられます。いずれにせよ、企業からしたら無料で求人掲載が出来るため、なかなか良縁に結びつくケースは少ないかと思われます。
2 求人サイトからの応募(indeedなど)
こちらに関しては、ハローワークより求人数は少ないのですが、それでも各地の求人を効率よく探せるという意味では有効かもしれません。また、想定年収も提示されているため、その場で簡単に他社と比べることも可能です。また、応募もクリック1つで完結するので、ハローワークよりお手軽な1面もあります。
デメリットとしては、担当者がつくことが無いため、履歴書や職務経歴書の作成を完全自力で行う必要があります。良くも悪くも、添削してくれる人がいないため、全て自己責任において行動する必要が出てきます。
3 障害者雇用特化型エージェント
こちらは、有名どころの、ランスタッド、リクルートエージェント、doda、atGP、DIエージェント、リタリコ仕事ナビ、などはもしかしたら聞いたことがあるかもしれません。
かく言う私も、エージェント経由で今の企業に出会いました。
ハローワークや求人サイトとは異なり、企業が障害者雇用のために多額の広告宣伝費(人件費)を出しているため、良質な求人に出会える確率が1番高いと思われます。
私の感覚も含みますが、年収を求めるならランスタッド、求人数を求めるならdoda、専門職系ならDIエージェント、地域限定になりますが就労支援所との連携があるためプランクがあるかた向けなのがリタリコ仕事ナビ
という認識を持ってます。ただ、ランスタッドはいわゆるエージェントに登録するためには、直前二年間の就労の実績が必要となります。なかなか、障害者にとっては厚い壁ですよね。
エージェントを利用するのに応募者には費用負担がないため、複数に登録するのが良いと思います。ただ、エージェント側も商売のため、登録にまで至らないケースもあるので、経歴によっては門前払いも覚悟しておく必要があります。
しかし、登録が認められたなら、担当エージェントが自分につきますので、履歴書、職務経歴書の添削から面接対策まで、面倒を見てくれます。
また、サイトに登録しておけば、自分にあった求人を随時紹介してくれるので、余程気に入らない求人でなければ、まずは応募してみるのが良いと思います。なぜなら、そもそも、いまの令和でも障害者雇用というのは買い手市場だからです。倍率も高く、激戦になっています。
4 障害者雇用の現実
障者雇において、ライバルは当然の事ながら、貴方と同じように障害を抱えている人になります。なので、競争は避けられません。
倍率は、書類選考通過率が10%と言われており、面接に至っては、10%の中で数名という厳しさがあります。
私のいまの勤務先での確信めいた話では、3人の募集に対し300人以上が応募したそうです。これでも、年齢にも左右されるのですが、どうしてもホワイト企業は買い手市場なので、倍率が信じられない世界となっております。逆に言えば、少し自分の求めるランクを下げれば、求人倍率がぐっと楽になるケースが多いです。
障害者雇用の多くは非正規からスタートします。非正規から正社員登用を目指すのが理想形といわれていますが、これまた、現実には正社員登用はかなりの難関なので、非正規での優良案件にいったん、落ち着くのがベターと思います。
年収でいえば、200万円の壁、300万円の壁、350万円の壁があるように感じました。非正規障害者雇用で、300万円を超えたら、かなりの優良案件です。
障害者雇用の面接って?
☆押さえるべきポイント☆
自己PRや志望動機を聞かれるのは、健常者採用と同じです。客観的かつ端的に自分を説明できれば、満点です。続いて、「必ず聞かれる質問」に触れてれみます。ここでは「必ず聞かれる質問」について、私なりの模範解答を載せておきます。もしご参考になれば幸いです。
1 転職理由を教えてください。
この質問では、今後も同じ理由で転職しないか、長期就業できるか?を見ています。後ろ向きの理由や、人間関係を述べてしまうと、愚痴っぽい印象を持たれ、また同じ理由で転職するのではと思われてしまいます。(人間関係で揉めることは、どの企業にもあるからです。)
A1 体調不良のため、前職を退職しました。体調不良になった原因は、〇〇〇のため、心身のバランスを崩してしまいました。今後は、体調を安定させつつ、長期就労を目指すため、障害に理解がある会社での勤務を希望しております。
悪い回答
A1 キャリアアップのため
正直、障害者雇用に対し、企業は、キャリアアップは求めてません。求めているのは、勤怠がしっかりいていてそれなりの仕事をしてくれることです。本気での戦力は求めてません。ですので、具体性のないキャリアアップといったところで、人事担当者からすれば、あまり意味のない回答になってしまいます。
A2 人間関係のため
退職理由に人間関係(パワハラ含む)を述べてしまうと、言葉が過激であり、また、あいまいな表現で、具体性が伝わりません。また、ネガティブな表現として受け止められることが多いので、やめたほうがいいと思います。
2 障害の状況について教えてください
これは、障害者雇用の面接では100%聞かれます。のちの合理的配慮の質問にも繋がりますので、一貫性に気を付けましょう
これは人それぞれなりますので伝えるべき内容を簡記します
A1 障害が判明したきっかけや罹患の経緯、診断名を正直に伝えましょう。
A2 これまでの経験から障害特性上苦手なことやストレスに感じることを理路整然と伝えましょう
A3 通院については、曜日や時間帯が決まっていれば、具体的に伝えましょう(月に一回、土曜日の午前中など)
A4 入社場合に希望する配慮(合理的配慮)を伝えましょう
例1 電話が苦手ですので、当面の間、電話応対の配慮をお願いします。
例2 御社は時差勤務や在宅ワークがあると聞きまして、現場で仕事になれ ましたら、体調のコントロールがしやすい、それらの制度を活用したいと考えています
A3 入社した際には長期就労を考えておりますが、悩みも出てくるかと思いますので、役席者との定期面談が出来れば幸いです。
3 現在の体調について教えてください
この質問は、次の就労に向けて体調を含めた準備が整っているかを見ています。体調が万全であれば、その根拠も説明しましょう。面接官は、あなたと初対面です。日常の生活は知りません。そのあたりを具体的かつ明確に伝えましょう。
A1 体調は良好です。〇月まで支援所に週5で通っていました。遅刻もなく風邪で何度か休んでしまいましたが、それ以外、勤怠は完璧でした。
A2 主治医とも働き方について相談したところ、フルタイムに加え、多少の残業も可能との診断をもらっております。主治医に、満員電車に乗れるかという訓練をしてみたほうがいいと言われ、何度か訓練しましたが、特段、問題はございませんでした。
悪い回答
A1 体調は良好ですので問題ありません→根拠がないので、面接官は、その言葉を実感できない。
A2 体調も良いし、生活リズムも正しいです→生活リズムの具体性がみえてこないので、面接官は、生活リズムの安定を認識できません。
4 他社選考状況(弊社は第何希望なのか)
むかし、この質問の時は、常に第一志望と言え、と言われたことがある人のほうが大半だと思います。勿論、ここで「御社は第二志望です」とは言えませんので、「第一志望群の一社として考えております」が無難な回答だと思います。
5 面接の最後の定番の質問「最後に何か質問はありませんか」という逆質問にういて
☆押さえるべきポイント☆
入社意欲の確認をしているのだと想定してます。
なので、具体的には
A1 私が採用された場合、どのような業務を想定しておりますか
A2 障害者採用で先に働いている先輩方はどのような業務をされておりますか
A3 社内の雰囲気はどのような感じでしょうか
A4 ご縁があった場合には、いつ頃の入社をされておりますか
このあたりを質問できれば良いと思います。
ここまで面接にたどり着いたのなら、あとは本当に運の要素だと思います。年齢、学歴、職歴フィルターを通過しているから面接にたどりついているのです。なので、自信をもって面接に臨んでください。
皆様が希望の企業に採用されることを祈念しています。
また、皆様の御要望があれば、次回「障害者雇用の理想と現実」、
次々回「障害年金請求のコツ」を書きたいと思っています。
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