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calling me
湿気を含んだ風が、頬を流れる。
付き合うってなんだっけ?
波の音。車の音。
月の灯りと海岸線に並ぶお店の明かりで打ち寄せる波もはっきりとわかる。
何時間いるのだろう。なんて思ってみたところで何時間も経っていない。なぜなら、この場所に来るまでに1時間以上費やしたから。その間に頭は整理される。あとは気持ちの問題なのだ。
海の音とキラキラ光る水面。そんな時間をかけてやってくるのには、誰もいないであろうこの場所に何かを期待しているからで、その何かとは自分の都合のいい妄想なのである。
何の知らせもないケータイを開く。
“悲劇のヒロインか”自分にツッコミをいれてみても楽しくなるわけでもなく、心が軽くなることもない。
*
帰ろうか。
30分は粘った。
十分であろう。また1時間以上をかけて帰るのには億劫になるほど気持ちの整理はされている。
ポチ。
海といえばこれよね、
そろそろ強くならなくちゃ。
振り回される恋なんてもうしないんだから。
https://m.youtube.com/watch?v=--ECCC8iWh0
*
#小説
#音楽にのせて
#callingme
#湘南乃風のかっこいい人のソロバンド