6.不妊と向き合う
27歳で不妊を自覚し、
検査の結果、
私は問題ないと。
夫は消極的で受診しなかったが、
彼にも変化が...
気持ちのすれ違い
24歳で結婚、
27歳で不妊を自覚し、私だけ受診。
28歳で異動、義母と揉めたあたりで、
もうどうでも良くなっていた。
あんなに赤ちゃんが欲しかったのに、
熱量は冷めていた。
心境の変化なんだろうね。
助産師なんだから赤ちゃんを産んだ方がいい、
赤ちゃんを産んで育ててこそ一人前。
そんなの古臭い考えだと思う一方で
確かに経験した方がいいなと思う自分もいる。
赤ちゃん可愛いし欲しいな。
そう思ってた。
自分のために、
赤ちゃんを欲しがってた。
でも、
就職してすぐ孤立し、
父が4んで、
思わぬ不妊で、
義母と揉めて
なんか、もう疲れたの。
どうでもいいやってなった。
夫婦生活も、
どうせ妊娠しないなら
行為に意味なんて見出せなくて
気持ち悪くなってた。
夫婦生活も嫌がり、
休日にぐうたらする私に
夫、「俺、受診してみるよ」
だって。
はーい。
ん?
え、なんて?
「どしたの、風邪?」
「や、不妊の検査しようと思って」
え?
あ、そう。
言われても心が動かなかった。
「私があんなにお願いしても行かなかったのに。
今更だと思うし
私は頑張る気持ちになれないよ」
「それでも受診する」
そうですか、どうぞ。
自分でも驚くほど冷めていた。
気づけば自分で病院を探して受診してきた。
「ごめん」
「何が?」
「俺のせいだった」
「そう」
言われても驚かなかった。
私が頑張りたい時に夫は冷めてて
夫が頑張りたい時に私は冷めてた。
まさかの行動
28歳も終わりかけ、
不妊歴も5年目になった頃。
「俺今度入院するから
手術したら不妊が治るかもって」
え、あの、ビビりの夫くんが
手術すんの?
エイプリルフールじゃないけど?
少し驚いたけど、
それでも私は冷めてた。
夫は本当に手術してきた。
婦人科の一角にある男性不妊の窓口。
待合室は女性ばかりで
相当ハードルが高かっただろうに。
手術後の検査も改善の兆しがあるらしい。
気づけば30歳手前。
完全に諦めてたけど
もしかしたら子供を望んでもいいのかな。