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1.就職直後に立ちはだかる巨大な壁

こんにちは。
助産師こころの人生を振り返るnoteを
閲覧していただき、ありがとうございます。
今回は、
私が助産師として就職した頃のお話です。


学生時代

勉強をそつなくこなし、単位を重ね、
大学4年目は研究と国家試験3つ同時受験、、
過酷ながらも充実した日々を
乗り越えることで、
「私はやれば何でもできるんだ!」
と自信に満ち溢れていた。
そう、自信に満ちていたんだけど、、、

就職

就職したら大好きな分娩ができる。
人の役に立てる。

期待に胸を膨らませて、
住んでいる地方で一番就職倍率が高く
収入の多い中核病院へ就職した。
なのに。

気持ち悪い。

分娩介助のたび
気持ち悪くなって、
冷汗がでて、
足に力が入らず倒れ込むようになった。

「陣痛中はゆーっくり息を吐いてーー!」
と言いながら
自分の血圧が下がっていく。
破水して羊水が流れる。
赤ちゃんがみえる。

ふっと意識が遠のく。

あれ?
学生の頃は大丈夫だったのに。
なんで、なんで、
なんで?

原因不明の症状。
周囲の冷ややかな目。
産婦に危険が及ぶので、
速やかに担当から外された。

嫌だ!
私は分娩介助がしたいんだ!

思いとは裏腹に、
出来ない焦りと不安、
周囲は私を「ヤバいやつ」と
冷徹な目で見ている。

同期も離れて行った。
先輩はいじめるようになった。
何かをすると冷たい言葉が私に刺さる。
上司は腫れ物を扱うよう。

あれ?
私、何のために助産師してるの?

「私がとりあげた赤ちゃんが、
成長して大人になって、
もしその子が妊娠したらね、
また私がお産を担当したいな」

目の前が真っ暗になった。
働く意味を見出せなかった。

これまで挫折したことがなくて、
全て思い通りになってたけど、
今回は違う。
全て狂った。

やりたかった分娩はできない。
職場の仲間作りも失敗した。
先輩から目をつけられた。
ここからどう挽回するかなんて、
知らない。

自堕落

ゲームに逃げた。
昼夜問わずゲームした。
昔懐かしいアドバンスやDSなど
片っ端から遊んだ。

プレイ中は少し気が紛れたけど、
終わってみれば、
ぽっかり心の虚無感
散乱した部屋
だらしなく倒れ込む芋ジャーのすっぴん女。
風呂キャンセル何日だ?
あれ?最後ご飯食べたのいつだっけ。

西側の窓からじりじりと日が当たる。
そういえば暑いな。
シャワー浴びないとな。

それでも一応仕事は続けたよ。
お金がないと生活できないからね。
職場では孤立。
基本的にみんな無視。

妊婦や産後のママたちと関わっても、
新人だから不安が付き纏う。
先輩に相談すると
冷たい言葉が返ってくる。

「何かしでかしてないか」と監視され
申し送りで視線が刺さる。
何をしても辛かった。

どこにも逃げ場がない。
まるで監獄みたい。
立ちはだかった壁の大きさに絶望した。

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