売れることが正義のこの世界で


売れることが正義のこの世界で、なにが正解なのかわからないんだ最近。

売れればなんでも正解なんだよな、きっと。

色々な形のアイドルが増えて、今までの正攻法なんかはもう古い考えなのかもしれない。


こんな記事を去年書いたが、
昔は〜とか、私の好きだった頃のアイドルは〜、なんてつらつらと宣ってしまうのは、
私が老害の1歩を踏み始めているということなのかも。

ちなみにこの記事を書いている時に活動していたグループは2月で解散した。

理由は簡単。売れなかったから。

結局この世界では売れることが正義で、
どれだけ楽曲が良くても、パフォーマンスが良くても、
最終的に見られるのは動員の数字と物販の売上の数字。

私のいたグループは、そのどちらもなかった。

だから解散した。


ただ歌うことが好きで、アイドルが好きで、
それだけでは戦えない。
悔しかった。


これだけたくさんアイドルが溢れている今の日本で、
なんでもアリの時代になってしまった。

そんな時代の中で、私はどう戦っていけばいいんだろう。
どうしたら正解になれるのかな。
私の正解を押し付けたいわけじゃない。
でも、認めてほしい。
私は、私なりの正解を貫いて、私がステージに立っている証を残したい。

前のグループが解散して半年以上経って、私は今新しいグループで活動している。
なんだか順調、に思われているようで
ありがたいことに前のグループよりも会いに来てくれる人が増えた。

だけどまだまだ力足らずで、悔しい思いをする日なんていっぱいある。
ステージにたった瞬間、自分のサイリウムの色が見つけられなくて立ち竦みそうな日もある。
特典会でまわりのメンバーが楽しそうに話してる中私だけポツンとひとり立ってる時だってたくさんある。
「あぁ、ここに居たくないな」
なんて考えることもある。

よく「ここちゃんは強いよね」って言われるけど、
全然そんなことなくて、
私はみんなより活動してる時間が長いから、強く保ってないと崩れそうで
私にだってプライドがあるから、それが折れないように毎日必死に支えてる、だけ。

だって私が泣いたらみんなが困るでしょう?

「頼れるリーダー」「みんなのお姉ちゃん」

が一瞬で崩れてしまうから。
きっとそんなの誰も望んでいないの。

「強くて明るくて、ちょっと(ちょっと?)口が悪い元気なここちゃん」

アイドルでいる以上、お客さんに見せるところだけはポジティブでいたい。
私があの子に救われたように、私も誰かを救える存在になりたいから
私なりの美学。
これが私の正義。

最近ね、
「パフォーマンスが熱くて感動した」って初めて会う人に言われることが増えたの。
私の熱が誰かに伝わって、
私の正義を認めてもらえた気がして、
それだけですごく満たされるし、力の糧になってる。
本当にありがとう。

そんな言葉を受け取る度に、
私の中の正義をこれからも貫き通したいと思うし、
今よりもっとグループとして大きくなって、もっと大きいステージに立って、もっとたくさんの人に知ってもらいたいって、思うんだ。

きっとね、年齢的な意味でも私がステージに立ち続けることはずっとはできないから、
私がここに立っていた爪痕を、誰かの心に残したい。
ステージを降りた日に、「やりきった!」って心から思えるように。



……
ずっと下書きに残してた殴り書きを、恥ずかしさで顔を埋めながら少し加筆したらとんでもなく長くなっちゃった。

あの日の私の悔しい気持ちを大切にしてあげたいから、ここに残します。

長い文章を最後まで読んでくれてありがとう。

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