死んだ愛犬が花になった

私には小学生〜大学生にかけて飼ってた愛犬がいる。
チワワのココ。
チワワなんだけど、チワワっぽくない顔立ちで。
チワワなんだけど、手足が長くて。
それそこ、今で言うと、インスタに載せたら可愛い!が殺到するような、そう、万人受けするような子ではなかったけれど、私の大事な大切な宝物だった。

初めての愛犬。
毎日一緒にベッドで寝て、トイレにも付いてきたし、私が脱いだ服に乗るのが好きだった。
ココは私が大学生の頃に心臓を悪くして、元々太ってるね〜、と誰にでも言われるくらいのおデブちゃんだったのに、骨が浮き出る程にガリガリになった。

病気が判明したのは突然のことだった。
動物病院に駆け込んだら、もう危ない状態、覚悟した方が...的なことを言われたのが10歳の頃。
覚悟したし、その日は涙が枯れるくらい泣いたけど、
その心配は杞憂で、薬と酸素投与で危ないと言われた日から約2年も生きてくれた。

残念ながら死に目には立ち会えなかった。
バイト中に逝ってしまったので、私がココを抱っこした時、そこにもう魂はなかった。

「命」っ不思議だなぁと思った。儚い。
初めて教えてくれた。
今思えば、愛おしいなぁ、守りたいなぁ、大好きだなぁ、離れたくないなぁ、って...。色んな感情を12年かけて教えてくれたんだと実感。

祭壇を作って、毛の一部を保存してブレスレットを作った。
家の外には行きたくないだろうと思い、実家は庭が広いのでそこに埋葬した。

あまりにも寂しいから、元々庭にあった、何も世話をしてないのに咲いたり枯れたりを繰り返してる花を、
ココと思うことにした。

ココが亡くなって、早2年。
今年のお盆は、猛暑で雑草すら枯れるほど暑いのにも関わらず、ココだけが綺麗に満開に咲いていた。

そうか。会いにきたんだね。
帰ってきてくれたんだね。
自然と花に向かって話しかけていた。完全に無意識。

赤ちゃんが産まれたよ。
ココがいたらきっと嫉妬してたはずだね。
いつも見ててくれるの?ありがとうね。
ずっと心の中にいるからね。大好きだよ。

って。
花に愛犬を重ねて話しかけてる姿は周りから見たら滑稽だろう。
でもそんなことは関係ない。

姿を変えて存在してくれてるって信じてる。

これからも、ずっとおうちにいてね。
ゆっくりしてってね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?