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黒ずみ毛穴の正体を解説!あなたの黒ずみ毛穴の原因は?

ふと鏡を見たときに気になる小鼻の違和感。
「あなたはどうしてそんなに黒く目立っているの・・・?」
「この間、きれいにしたばかりなのに・・・」
そんな風に思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

どの世代でも毛穴悩みの上位となる黒ずみ毛穴。
今回は、何をやっても改善されないことに悩みを持っている人に向けて、現状明らかになっている黒ずみ毛穴の原因について整理し、ケア方法を見直すきっかけになれば、と思い記事にまとめてみました。


毛穴悩みを多く抱える人たち

『あなたの肌悩みは?』というアンケート調査を見ると、毛穴に悩む人が最も多く、次いで、ニキビ、乾燥という結果です¹⁾。

図1:あなたの肌悩みは?
引用:【毛穴悩みの実態調査】毛穴ケア商品を購入する際に重要視することは成分?口コミ?値段?より転載

また、その毛穴悩みの中でも、最も気になる人が多いのは黒ずみで、47%もの人が気にしていることが分かります¹⁾。

図2:毛穴悩みで最も気になることは?
引用:【毛穴悩みの実態調査】毛穴ケア商品を購入する際に重要視することは成分?口コミ?値段?より転載

では、なぜこのように黒ずみ毛穴に悩んでいる人が多いのでしょうか。
可能性としては、
①黒ずみ毛穴の原因が分かっていない
②原因を知っていても改善方法が間違っている
という2点から悩みを抱え続けている人が多いのではないかと推測します。

黒ずみ毛穴の原因

黒ずみ毛穴について、皮膚科学の教科書、論文、化粧品会社のHPなどを読み漁り、3つの要因に整理しました。

1.角栓の酸化

これは、多くの方が認識している内容かと思います。
角栓の構成要素である皮脂古い角質が混ざり合い、そのまま毛穴に居座り続けることで、毛穴を詰まらせます。その詰まったものに汚れが付着したり、酸化することで、元は白い角栓だったものが、黒ずんで見えてしまいます。

2.毛穴周辺の皮膚表面形状

毛穴周辺の皮膚表面と内部構造を調査した研究結果より、毛穴周辺には皮膚の内部構造の変化により、凸形状(でっぱり部分)が存在することが発見されました²⁾。
この形状により、光の陰影効果で毛穴が影となり、黒ずみに見えてしまう可能性があると考えます。

図3:毛穴周辺の立体形状
引用:“毛穴の開き”だけではなく毛穴周りの“出っ張り”も目立って見える原因に³⁾の図2より転載

3.角栓に絡まった産毛

毛穴の奥から生えている産毛。角栓がない状態であれば、スムーズに抜け落ちることができますが、角栓が居座っている状態ではなかなか排出されることが難しくなります。
その居座り角栓の中に産毛が絡まり、黒ずみが発生してしまうのです。

さて、みなさま。
これらの3つについて、納得度はいかがでしょうか?
私は、この情報をまとめるにあたり、多くの論文や書物を読みましたが、3だけは研究結果や調査結果を見つけることが出来ず、文章のみの記述でした。
COCO.libraryの館長としては、この文章のみを信じることに曖昧さを感じ、このままでは終わらせるわけにはいけないという使命感に駆られました。
よって、これから検証していきたいと思います。

【検証】黒ずみ毛穴と産毛

・検証方法

  1. 黒ずみ毛穴の自覚がある人を募集

  2. 毛穴パックを使い、角栓を採取

  3. 角栓をマイクロスコープで観察し、産毛の有無を確認

・結果

黒ずみ毛穴に悩む8人中、2名から明らかな産毛(毛)が確認できた(写真1)。
つまり、角栓の中に産毛(毛)が絡まっていることが確認された。

写真1:黒ずみ毛穴に悩む人の角栓

・考察

今回の結果から、黒ずみ毛穴の1つの原因とされている産毛について、視覚的に確認することができた。
ただし、今回の検証では産毛(毛)の存在を確認しただけで、黒ずみ毛穴への寄与度についてはわからなかった。

では、検証結果も含め、黒ずみ毛穴に対して、どのようなケアが望ましいのでしょうか。

毛穴の黒ずみ対策

原因をまとめた3つをベースに、有効策を紹介します。
今、行っているスキンケアに疑問がある方はぜひご参考にしてください。

まず、角栓の酸化が原因の場合。
角栓は、皮脂と古い角質が混ざり合いミルフィーユのように複雑な層構造を持ち、石鹸液に浸してもビクともしないほど頑丈な構造です⁴⁾。
上記のことからも、毎日の洗顔だけでは角栓ケアは不十分と言えるでしょう。
また、古い角質を溜めてしまわないためにも、保湿ケアが重要であることは以前の記事でもまとめています。ご参照ください。

次に、毛穴周辺の表面形状によって影が出来て黒ずみ毛穴に見えてしまっている場合。
毛穴周辺に光を当ててみて、黒ずみ毛穴が目立たなくなると、凹凸による影で黒ずみ毛穴に見えている可能性が高いです。
表面形状が原因の黒ずみ毛穴は、毛穴から分泌される皮脂が酸化されることで炎症が引き起こされ、毛穴周辺の肌内部でコラーゲン産生が促進されます。その結果として、肌表面が盛り上がり凸形状が形成されると推察されています。
皮脂の酸化を食い止めるためにも、帰宅後はすぐにクレンジング・洗顔を心掛けてください。皮脂の酸化による影響は、別の記事でもまとめています。ご参照ください。

最後に、産毛が原因の場合。
「私はきっとこれが原因だ!」と思って、カミソリを使っての産毛処理や自己判断での脱毛処理に飛びつくのはやめてください。かえって炎症が引き起こされ、黒ずみ以外の毛穴の開きや赤みなどのトラブルになる可能性もあります。
まずは、産毛が絡まってしまう原因になる角栓を取り除くケアを行い、それでも改善が難しい場合は、レーザー脱毛などもご検討ください。
その際、医師の説明をよく聞き、慎重に検討することをおススメします。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
黒ずみ毛穴について、別の視点では、見た目には黒ずみ毛穴が改善されていたとしても、ざらつきがあると改善された実感値が低いという研究論文もありました。
黒ずみ毛穴は、多くの人が悩んでいるテーマなだけに、お伝えした方が良いことはまだまだあるなと感じています。
今回の記事で、ケア方法を見直すきっかけになっていれば嬉しいです。

(執筆:甲斐)

参考)

  1. 【毛穴悩みの実態調査】毛穴ケア商品を購入する際に重要視することは成分?口コミ?値段?, 株式会社gracemode, プレスリリース

  2. 水越興治, 毛穴の開きのメカニズム, フレグランスジャーナル, 2, 12‐21(2017)

  3. “毛穴の開き”だけではなく毛穴周りの“出っ張り”も目立って見える原因に,  株式会社ポーラ・オルビスホールディングス,  ニュースリリース

  4. なぜ角栓は落ちないのか?スキンケア研究員が暴く驚きの実態, 花王株式会社