京うつくし図鑑‐5〖白峯神社〗 スポーツの守護神・武芸達人の神・上昇気運の神
風光明媚な名所の多い京都にあって、堀川今出川にある白峯神宮はひときわ輝かしい特徴のある神社。オリンピックのある今年はスポーツへの関心が高い。スポーツの上達にご利益があり、得難い存在感をもつ神社といわれているが、同時に武芸達人の神や上昇気運の神を祀る神社というのは興味深い。そこでこのたびの「京うつくし図鑑‐5」は、蹴鞠でも知られる白峯神社をご紹介させていただきたい。
4月と7月に《まりの神様》に蹴鞠を奉納ーサッカー、ラグビーや野球にもご利益。
毎年4月と7月には、伝統的な蹴鞠が奉納されている。白峯神宮は、《まりの神様》が祀られており、球技上達のご利益があるといわれている。サッカーやラグビー、野球などをしている人にとって、一度は訪れたいご利益スポットだ。
この《まりの神様》が祀られている白峯神宮の境内には、武道や弓道の名手を祀っているお社があり、武道や弓道上達のご利益もある。スポーツや武道、合格祈願のご利益を求めて、多くの修学旅行生が訪れる場所だ。
蹴鞠を舞楽の奉納に、平安時代の風情が香る
白峯神宮は天皇家の長年の願いが叶って、昭和15年に成就…
手水舎の飛鳥井は平安時代、流行の曲にうたわれた
白峯神宮の飛鳥井といえば、古えの頃から知られていた。平安時代の曲「飛鳥井」に、《飛鳥井に泊まるべき。あの木陰も良い、水は冷たく清らかであり、馬の飼料も良い》と描写され、その清らかな水は、人々が安らいでいるような様子が謡われている。
清少納言が枕草子にしたためた神社の名水
清少納言は『枕草子』の第168段で、九つの名水を紹介している。そこには、「飛鳥井は、ほりかねの井。走り井は逢坂にあるのが面白い。山の井は、あまり浅い例になり始めた。飛鳥井を『みもひも寒し』と褒めているのが面白い。玉の井、少将ノ井、櫻井、后町の井、千貫の井」と記されている。しかし、現在でも明確に残っているのは、本井戸だけだという。
潜龍井
潜龍大明神の御神体とされる本井戸は、飛鳥井からほんの50mほどしか離れていない。同じ地所にありながら、深さが異なるこの潜龍井は、全く違った水脈源、また、水温の異なる水が湧き出ている。
平安京(京都市)は山々に囲まれた地形から、地中に深く流れる伏流水が豊かな水脈を形成している。この地はまるで大きな水瓶のような役割を果たしている。毎年11月23日に奉じられる献茶祭。境内の庭園には(公・財)煎茶道方円のお茶席が設けられ、家元がお茶が奉仕される。
伴緒社
御祭神 源為義公、鎮西八郎為朝公親子(共に弓の名手)義経紀行「源義経」の祖父と叔父にあたります。
神社なので御神札はもちろん、球技や各スポーツのお守り、叶う輪、リストバンド、そして御朱印帳など授与品のご案内。
白峯神社の交通アクセスは…