Plan03:D邸インテリア
今回はマンションのインテリアのご提案。
この提案はひとつの選択肢です。暮らしの中で、ふとしたときに「自分たちの家っていいな」と思える手助けをしてくれると願って。
現在のインテリアの特徴
約12.5帖のLDKの窓から見える山の景色を楽しみながら、ごはんを食べる。
→オープンなI型キッチンとダイニングテーブルの長辺を平行に置き、ベンチソファにふたりが横並びでご飯を食べる。
I型キッチンに対して、ダイニングテーブルの短辺をくっつけてT型に置くことが多いので、このダイニングテーブルの置き方はDさんたちらしさが表れているなと感じました。
住むひとたち
・夫婦(現在20代)、子ども?人(将来)
要望
・引越ししたてでインテリアも揃えたばかり。今すぐにというより、こどもが出来たときのインテリアの提案をして欲しい。
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以上の内容をまとめ、今回提案する「D邸インテリア」の3つのポイントは
・リビング・ダイニングでのリラックススペースを1つにする
・家族の変化に寄り添う家具を選ぶ
・アイコンをひとつ選ぶ
提案1:リビング・ダイニングでのリラックススペースを1つにする
現在は、ダイニングテーブルのベンチとソファを横並びに設置。窓から見える山を見ながら、ふたり横並びでご飯を食べるのが好き、というスタイルが形になっている家具の配置と選択。その隣に、ソファがあり、目の前にテレビという配置。意識してテレビを見る習慣があるわけでは無さそう。つまり、直線状に似たリラックススペースがふたつ並んでいる。
それであれば、ダイニングテーブルで家族がゆったり過ごせるように、ベンチではなく、デイベッドを置き、テレビ前のソファを思い切って、やめる。
家族で並んでくつろぐ場所は、ダイニングのデイベッドに。テレビ前はひとり用のソファや椅子を置き、ひとり用の特等席とする。そうすることで、狭いリビング・ダイニングでの家族の過ごし方がより豊かになるのでは?
↑ 今回提案したデイベッドは北欧のビンテージ家具ということもあり、購入するとなったら、それなりの覚悟がいる。
家族のかたちと共に流動していく家具と不動のシンボルとして家族と共に時間を積み重ねていける物があるというのはどうでしょう?
提案2:家族の変化に寄り添う家具
先ほどの不動のシンボル「デイベッド」とは対照的に、家族の変化に合わせて手放したり、新しく買う家具もある。例えば子供の勉強机。ただし、気が付けば物置となってしまうような立派すぎる勉強机ではなく、子どもから親へ・親から子へと引き継げるデザインの物を選択する。次の4つのポイントで選ぶのはどうでしょう?
1、気分でペイントしても様になるもの
2、簡単に分解できてコンパクトにできるもの
3、汚れが気になる部分は洗濯できたり、替えのパーツを購入できるもの
4、手放すときに誰かにとって価値がある物
↑ こんな勉強机なら、子供だけでなく大人も使いやすい。組み立ても簡単!
↑ 日本製の折りたためる椅子。とても軽いので移動もしやすく、交換用シートがあるので汚れたりしても安心!
↑ 一つ買えば、もう一つ欲しくなる名作スツール。座れて、置けて、重ねられて、脚も交換できて、世界中で多くの人が時代を超えて、何気なく使っている。自分でペイントしても様になる!万能スツール!
提案3:アイコンをひとつ選ぶ
オープンなフラットキッチンを生かし、その一角にひとつ特徴的な雑貨を置くことをおすすめしたい。おすすめはテーブルランプ。部屋に入ったとき最初に目にとまる部分なので、ひとつ置くと部屋のアイコンとなってくれるでしょう!
夜型のふたりにとって夜をより楽しめるように、部屋の明かりの段階を選べるようにすると同じ部屋でも違う雰囲気を味わえる。そのテーブルランプの雰囲気や色に合わせて、周りに茶器や器、花瓶を置いていく。そうすると必ず目に入る導線に、自然と家族の好きなものが集まっている一角となり、気分が上がる。
(賃貸じゃないからこそペイントもおすすめ!)
DIYが浸透してきたこともあり、塗料や刷毛・ローラーは100円ショップでそろえることができるようになった。ただ、気に入った色が見つからない。気に入った色が廃盤になった!なんてこともよくある。
そんな心配しなくてもいいように、事前に無数の色から絶妙にいい色を厳選してくれているメーカーを利用するのもおすすめ。
↑ イギリスでつくられている、環境にもいい塗料。なにより、色が最高。お気に入りの1缶を持っていると何かと便利!
賃貸でないからこそ、思い切って壁やドアを塗ってみてほしい。一気に雰囲気が変わり、「自分たちの家」という意識が強くなる。
↑ 今回は「Farrow&Ball」のカラーチャートもお渡ししました!
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不動のシンボルと流動的なアイテム
引越ししたてで家具も揃えたばかりのおふたりに対しての提案ということもあり、今すぐに変える!というものでなく、これから迎えるであろう家族の変化に合わせてインテリアを変えていくときの提案をさせていただきました。
今回は実際のおうちに伺うことはできませんでしたが、ヒアリングのときの会話やテーブル・ベンチの置き方ひとつでおふたりのこの家での暮らしかたの輪郭が見えてきた瞬間は、とても面白かったです!
今はピンとこない提案もあったかと思います。頭の片隅においてもらい、その時がきたら!選択肢のひとつとして考えてもらえたらいいな!、、、と思っています!
ありがとうございました!どうぞ、これからもよろしくお願いします!