海外のファッション誌

銀行員のような制服を着て、月に一度の服装持ち物検査では手術前のドクターのように手を先生方に向け爪の長さを確認されるような高校時代を送っていた。

おそらく県内で一番校則が厳しい女子校の出身なので、スカートは短くしたことがなく、先生に注意される生徒を横目に見ながら、折り目は一切付かないまま6年間を終えた。

そんな地味な女子高生だった私もファッションに興味がないわけではなく、参考書を買いに行くていで立ち寄った本屋さんではファッション誌を見ていた。
でもトレンドは“みんな一緒”にしか見えなかったし、モデルさんは“健康的”だとは思わなかった。「絶対可愛い正解コーデ」、「最強モテコーデ」みたいなのは茶髪のゆるふわパーマのセミロングばかりで、黒髪ワンレンストレートの私には、ふーん。て感じだった。

海外旅行の帰りの空港で余ったコインを消費するために雑誌を買い、飛行機で読むのが好きだった私はアメリカやオーストラリア発行の海外ファッション誌はカラフルでビビットな色使いが印象的で髪型もメイクもスタイルも“自分にあったものが一番美しい“といっているように見えた。
(※米国某有名下着ブランドのモデルがこぞってブロンドウェービーヘアスタイルなのはここでは触れないでおく。)

量産型女子にはなるまいと思いながらも一般受けになびいていた“有名私大女子大生”を経て今はファーのコートにスタッズの靴なんか履いちゃったりして好きな服を選べるようになったし、通りすがりの人に “I really like your outfit!” とか言ってもらえた時にはさらに胸を張って歩いちゃうよね。
自分がいいと思うものをまとって攻めていきたいね。

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