乳首こわい【創作落語】
暇をもてあました錦糸町の者が数名集まり、それぞれ嫌いなもの、怖いものを言いあっていく。
「労働」「税金」「クライナー6本」などと言い合う中にひとり、
「バカだねぇ~怖いものなんて己の予期せぬ行動以外である訳ないのよ」とうそぶく女がいる。他の者が「それ以外に怖いものはないのか」と聞くと、イキってた女はしぶしぶ「本当はある」と白状する。「では、何が嫌いなのか」と念を押され、女は小声で「ねぎ山の乳首」とつぶやく。女はその後、「ねぎ山の乳首の話をしているだけで気分が悪くなった」と言い出し、労働を放棄する。
残った者たちは「そんな凶暴な乳首でも無いから、乳首を見せて慣れてもらおう」と、乳首を出し、労働を拒否して虚空を見てるぴんちゃんに近づく。気づいたぴんちゃんは声を上げ、ひどく狼狽してみせながらも、
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」「やだやだやだやだ!!!」などと言って乳首から目を背ける。
一部始終を見ていた男たちは、(あれ、ぴんちゃん本当に嫌がってる)と気付く。心配した者たちがぴんちゃんに近づき、「一旦お茶を飲んで落ち着こう、どうしてそこまで怯えるの?」と聞くと、
「この乳首は異形だ。この世にあってはならない」
乳首はニッパーで切り落とされましたとさ。
〜fin〜
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