旅の二次会
旅から戻ってきて2日目である。
旅行は楽しくておもしろくて幸せだが、ごく限られた時間を非日常空間で過ごして、また日常に帰らねばならない、という当たり前さが切なくもある。
「リフレッシュできた!」「充電できた!」なんてよく見聞きしますが、私は旅が終わるときには「もう終わりかああああ」と悲しくなり、リフレッシュだの充実などの良き面を味わうのことは後回しにしてむやみに切ながります。旅下手か。
でも最近は、そんな傾向もちょっとおさまって、旅のあとの楽しみ、を感じられるようになってきました。終わってしまった旅の寂しさを吹き飛ばして、
まだまだ気分上げていく、そのためには「旅の二次会」が最高です。
旅の二次会とは。
それは、帰宅後の数日間のごはんは、旅行先地方のメニューにすることです。
まず、旅先ではお惣菜やつまみになりそうなご当地食材をゲットしておく。すぐに開けて食べられるものもいいですが、ひと手間かけるものもよし。今回は京都でしたので半兵衛麩の生麩を捕獲。あわ、ごま、よもぎの三兄弟をもれなくお持ち帰りしました。生麩、家族揃って大好き。
好きな食べ物は?と聞かれたら元気に「生麩の田楽です!」と答えたいくらい好きなのですが、そんな質問を受ける機会もなくなりました。
しかしまー、生麩の田楽って、ご飯屋さんで頼むとお高い!しかもちょーっとだけの量がお上品に、お皿におすましして乗っかってるじゃんね。
あれを、思う存分、非お上品にガツガツモリモリ食べたい!二次会ではそや欲求を満たすつもりです。
おつけものも買っておきます。今回は大根系、長芋系をチョイス。
それから、京都のスーパーではちりめん山椒や、山一パンや志津屋、進々堂なんかの地元の普通のパン屋さんのパンも買う。進々堂のクリームパン、志津屋のハイジのクリームパンが大好き。マストで買っておきました。
現地での買い物はこれくらいにしておきましょう。
次に、帰宅後も二次会準備が必要です。仕事帰りのスーパーで、京都っぽいものや、京都のごはん屋さんで出そうな料理を再現するための材料をお買い物。
たとえば、湯葉とか。この際北海道産でもいいんです。雰囲気の問題なんで。それから、野菜も。水菜や九条葱など。
あとは、京都産のお豆腐も買っておきましょう。男前豆腐なんかいいですね。わたしは、「京の石畳」が好きです。サイズ的にも使い勝手がいい。だいたい大きめスーパーなら売ってるし。
さて準備が整ったら、旅の二次会ごはんです。
旅から帰宅した翌日の夜ごはんメニューはこちら
◯水菜とお豆腐とじゃこのサラダ
◯生麩のなんちゃって田楽
◯白味噌のお味噌汁
◯長芋のメンマ和え
◯湯葉
京野菜である水菜に、男前豆腐を乗せて、ちりめん山椒をふりかける。
生麩三種をグリルで焼いて田楽白味噌をつけて。正確には田楽じゃなくてトースターで焼くんですが、油で揚げ焼かないからたくさん食べてもしつこくない!表面カリ、中はふんわり、になるし、何より簡単。
いつもの味噌汁も白味噌に変えちゃう。
長芋は、京都の居酒屋さんでウニ和えを食べたらおいしかったので再現したかったのですがウニが手に入らずメンマ和えに。でも居酒屋の小鉢っぽくなったので雰囲気はいい感じ。
そして湯葉も。
このメニューを、気に入っているお皿に盛り付けて並べると、まるで京都のおばんざい居酒屋メニューの再現!
あとは家族みんなで旅行の楽しかったことを話したり、写真をテレビモニターに写して見たりしながらごはん食べて、ビールを飲む。
これが旅の二次会だ!
お土産を食べるだけじゃなくて、やるべく旅先に寄せた概念メニューにするのが楽しい。
朝ごはんはもちろん買っておいたパン。珈琲はイノダコーヒーの豆で。現地で珈琲買ってきてもいいですね。デザートには八ツ橋も食べちゃう。
旅の余韻を、お家二次会で。最高!
おみやげを渡す相手のいるありがたさ、受け取ってくれるありがたさ。
自分の家の気楽さ。ルーティンの安定感。日常って実はかけがいがないものだなーと思って感謝して。
そんなことも考えながら、二次会は続くのです。