サンホラの話をしようじゃないか
ハロウィンと朝の物語
先月サンホラが出した新曲が含まれているEPが配信された。
新曲が出た時に書いた記事↑
21年にサブスク解禁と同時に新曲が配信されて以来、音楽媒体での新曲は久々になる。
その前がトレンド入りもしていた「絵馬に願ひを!」になるわけだが、絵馬はBlu-rayがメインで、サブでアプリのリリースと楽曲の電子販売だった。
サブスクはリード曲の「狼欒神社」のみ。
そしてEPの配信が始まったと同時に三月にCDリリースがお知らせされた。
年越しまでハロウィンできるね、やったぜ。
前作「絵馬に願ひを!」と大きく異なる点として、ジャケットイラストをイラストレーターの左氏が務めている。
サンホラ関連だと小説「Roman」「Elysion 二つの楽園を廻る物語」の表紙や挿絵を描いていた方である。
個人的には子供の頃、ボカロコンピアルバムのジャケットイラストで何度も見た人が大人になっても自分の触れるところで活動を見れるのはとても嬉しいことである。
私は「初音ミクの消失」のジャケットイラストが本当に好き。
これまで担当していたyokoyan氏の絵とは違った明るい雰囲気の絵で、これはこれでとても好きです。
正直刷り込みの如くサンホラにはyokoyan氏の絵が無条件でついてくると思ってるところがあったので、今回のお知らせは本当に驚いた。
最初は「ああ、そうなんだ」くらいでTLを見ていたら、同じようにお知らせを見たローラン(サンホラのファンの総称)が色々な言葉をかけていてすごくあたたかくなりました。
同人の頃からタッグ組んでいたんだよな、この二人。
えらく長い付き合いだ。
他で言うと、IkeとJIMANGが揃ったのは本当に嬉しかった。
固定メンバーでやらないのがサンホラの魅力ではあるけど、ベテランの安定感はやはりたまらんものがあるね。
Ikeの英語はとても良い。Saschaの英語とは違う良さがある。
余談だが、この記事をせっせと書いている最中に横浜でサンホラのコンサート「Revo’s Halloween Party 2024」があった。
残念ながらワタシは行けなかったが、コンサートに行ったローランのTLはオタク特有の興奮やら感動やらで埋め尽くされていて、いちローランとして見ていて嬉しくてにっこりしました。
なにより、24日の21時まで公式からネタバレしないでねってお知らせされていて、実際行った人はネタバレしなかったけどみんな口々に興奮冷めやらぬって感じで、「あ、この感じRevoさんだわ」と体感しました。
サンホラと私
サンホラとの出会いは高校2、3年の頃。
部活引退前の公演の劇中歌で「硝子の棺で眠る姫君」を使うことになったのがきっかけだった。
なんとなく気になって曲をフルで聴く→ツタヤでアルバム「Märchen」を借りて聞いてみる→面白かったので一緒に置いてあった「Moira」も借りる→同時並行でネットで調べたりCDを集めたりファンアートを漁ってどんどん沼っていきました。
ちなみに途中でリンホラにもハマり、17年のツアーファイナルの円盤を買った。
…といった感じで、Sound Horizonを知ってから6年ほど経った。
間に他のアーティストに熱中していたりブランクがあるので、実際は5年も行かないかもしれないが、聞けば聞くほどSound Horizonというアーティストはわからないことが増えていく。
同じ曲を聴いているはずなのに、毎回違う曲を聴いているような感覚になる。
最近は熱中するアーティストが増えたから余計にそう思う。
こうして考えると、ワタシがサンホラにハマる前にボカロにハマってたのも、なんだか偶然ではない縁を感じる。
小学生の頃に悪ノ娘やひとしずくPの音楽に夢中になっていたことを考えると、この手の作り込まれた曲にハマるのも頷ける。
しかもサンホラに初音ミクボーカル曲あるしね、運命とは数奇なものよ。
上記の理由から個人的に思い入れが強いのは「Märchen」とひとつ前のシングル「イドへ至る森へ至るイド」なんだが、15年にリリースされた「Nein」も捨てがたい。物語を作った本人がifを語るという若干禁忌的な要素も含んでいるのがとてもいい。
朝と夜
ローランの仲間入りをしてから、Sound Horizon、ないしRevoという作曲家から学ぶものはたくさんある。
その中で個人的に大きいと思っているのが「生き死にはワンセット」だ。
当たり前のことだが、どうも創作をしていたり他人の創作物に触れていると生まれるという概念はあっても死ぬという概念は忘れがちになる。
最近はVTuberという創作と現実の間にいるような人種が増えたのもある。
それに、「生」「死」というテーマを楽曲で取り扱うこと自体は何も不思議なことではない。昨今そういう曲は少し探せばわんさか出てくる。
が、なんとなく目につくのは、あくまで概念的なもので、明確に生まれた、亡くなったと語るのはあまりない…と思っている。
だが、サンホラは違う。
例えば「死」をテーマに挙げるとしたら、割と芸術的かつ直球的に「死」を語る。
情景描写としてこんなことが起きた、というのを書くのにものすごくこだわりを持つ人だな、と楽曲を聞いてて思う。
昨今短い曲がトレンドに並び、表現も抽象的なもの多いからなおさら際立っている。