伝染性単核球症という病気で入院していた話

3月3日の晩に救急車に乗って13日まで約10日入院していた。
来週の月曜日にならないと最終的な結果はわからないけど、EBウイルスの感染による伝染性単核球症の可能性が高いという診断だった。
EBウイルスについてググると色々情報がヒットするわけだが、

『 この感染症は、キスのように感染者と濃厚な接触をもつことで伝染します。』と真っ先に出てくる。

いや、、、心当たりないんすけど。。w

『伝染性単核球症はキス病とも呼ばれます。』

マジでやめて?その呼び方w

色々誤解を招きそうな病気になってしまったんだが、回し飲みとか食べかけの共有とか飛沫感染もあるようなのでそれならまぁ可能性はある。
EBウイルスは3歳までに80%の人が感染して抗体を持っているそうだ。
子どもの頃にかかると症状は軽いことが多いようで、大人になってから初めて感染した場合に重症化しやすいとのこと。
またEBウイルスはヘルペスウイルスの仲間で1度感染したら体内に潜伏し続けて、免疫力が低下した時に症状が出るとの情報も目にして混乱しているので次回の診察の時にこのへんのことを詳しく聞こうと思う。

最初に右首のリンパ節の腫れに始まり、その2日後には発熱。
それから熱はどんどん上がり、39~40℃台をキープすること約8日間。
39℃台になってから喉に潰瘍や口内炎が出来たり、なぜか両方のかかとが腫れるといった症状が出た。
そして毎回寝起きには全身の関節痛と激しい頭痛でのたうち回る。
マジで死ぬかと思ったw

最初に診察を受けたクリニックで血液検査をして、ウイルス感染の可能性が高いとの診断だった。
インフルエンザは陰性。
この時には炎症反応を表すCRPという数値は2台だった。
正常値は0~0.3なのでまぁ高いっちゃ高いけど、そこまで気にするほどでもないレベルとのことだった。
インフルエンザは特効薬があるけど、それ以外のウイルスの場合、特効薬がないので対処療法になるということで鎮痛・解熱剤を処方してもらう。

処方してもらった薬がなくなりかけた頃、まだ熱が下がらないので再度クリニックに。
薬を飲めばしばらくの間、少し熱は下がるが薬の効果が切れるとまた熱が上がるという状態だった。
週末ということもあり、より強い鎮痛・解熱剤を処方してもらった。
昼にその薬を飲むと久しぶりに頭痛が治まりまともに眠れた。
しかし夕方、目が覚めると異常なくらいの寒気に震えが止まらなかった。
この時にさすがにヤバいと感じ、その後救急車を呼んだ。
搬送先の病院で血液検査をしたらCRPが20を超えていた。
この数値はなかなか重症らしく、クリニックの先生の診断と同じでウイルス感染の可能性が高いとの見解。
けど、自己免疫疾患の可能性もあるということで入院する方向に話は進んだ。
念の為、もう一度インフルエンザの検査もするがやっぱり陰性。
自己免疫疾患の可能性も視野に入れての全身の検査が始まった。
入院してから2日後には自然と熱が下がり、色々な検査の結果からも自己免疫疾患の可能性はどんどん下がっていく。
血液の抗体値からもEBウイルス感染の可能性が高いということがわかってきた。
なぜか退院間際に肝臓の数値が上昇したが全身の症状も治まり、CRPも低下が見られたので退院となった。

しかしこのEBウイルス感染は稀に慢性活動性EBウイルス感染症という病気に移行することがあるそうでそうなると非常に厄介だ。

Wikipediaには
『 非常に希なケースとして、EBウイルスの初感染時(あるいは既感染のヒトにおいても)、免疫制御されていたウイルスが何らかのきっかけから体内で再活性化することで、持続的にリンパ球内に感染を生じて体内での免疫制御が不能となってしまうことがある。それにより、慢性的にウイルスが増殖活動し、重症化するということが起こる。これがCAEBVである。

この場合、EBウイルスの標的リンパ球はTリンパ球やNKリンパ球であるとされており、この点がBリンパ球を標的としたEBウイルス感染である伝染性単核球症と異なる。これに関しては、EBウイルスは初感染時あるいは再活性化時にはBリンパ球を標的とするが、その際に一部のウイルスがTリンパ球やNKリンパ球にも感染しているものと想定されており、これがCAEBV発病に関与しているとされるが、なぜ発病する人としない人がいるのか、そのメカニズムについてはまだ不明の点が多い。

発病と蚊アレルギーとの関連が指摘されている。NKリンパ球がEBウイルスに感染している人は、蚊にさされた後の皮膚が強くただれたり、潰瘍をきたしたりする(蚊アレルギー)ことが知られ、このような人では将来的に高確率で16歳前後にCAEBVやEBウイルス関連性悪性リンパ腫を発病するとされる。』とある。

実は数年前に蚊アレルギーを発症してる。
これについても次の診察で詳しく話を聞いてみないことにはわからないけど、ちょっと気になるところではある。

とりあえず快方に向かってはいるけど、いつ何が起こるかわからないということを肝に銘じて生きようと思った出来事になった。

声優の松来 未祐さんは慢性活動性EBウイルス感染症により悪性リンパ腫を発症して亡くなったそうだ。
松来未祐さんの場合、症状が出てから慢性活動性EBウイルス感染症の可能性が浮上したのは約2年後。
その頃には既に重篤な症状が出ていて残念ながら亡くなった。

私を診てくれた先生方は早い段階でEBウイルス感染の可能性も視野に入れてくれていたので良かったが、ネットで調べると医療従事者でもEBウイルスについてあまり知らないことがあるそう。
もし今後、皆さんに私と同じような症状が出ることがあり、原因がなかなか特定できないということがあれば、EBウイルス感染の可能性がないか医師に質問してみてほしい。

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